Archive for February 2006

27 February

#10.今年の仕事

25日の午後、お雛様を飾りました。
数少ない早来の家での仕事です。五人囃子、左大臣右大臣、三人仕丁とかの並び方について講釈を垂れていたら、お鉢が回ってきました。でも満更でもない気持ちで引き受けています。
今年で27年になりますが、去年は仕事だのなんだので飾れませんでした。返す返すも残念でなりません。
1回休むと、2年間もしまい放しなので、お雛様の涙でカビなど生えやしないかと心配しましたが、どうやら大丈夫でした。

●「お雛さま」<1476>の写真は容量制限で削除しました。コメントでお知らせいただければ再掲します。
余計なものが写らないように撮るのは難しいですね。

●「お雛さま」<1479>の写真は容量制限で削除しました。コメントでお知らせいただければ再掲します。
ちょっと自慢なんですが、「辻が花」です。

●「お雛さま」<1492>の写真は容量制限で削除しました。コメントでお知らせいただければ再掲します。
五人囃子の鼓、大鼓、太鼓のパーカション3人は上衣を肩脱ぎにしているのが面白いと思っています。

●「お雛さま」<1496>の写真は容量制限で削除しました。コメントでお知らせいただければ再掲します。
右大臣は男前なんですが、うまく撮れませんでした。来年こそは。

06:00:00 | datesui | No comments |

21 February

#6.日本海に降る雪

冬場になると日本海側の各地は雪に覆われます。今年は異常な降りで悠長なことは言っていられないのですが、この便りを聞くと、「日本海の飛び石美人」という言葉を思い出します。秋田美人、越後美人、金沢美人、そして京美人と、確かに日本海側の府県には、飛び石で美人の名が浮かんできます。これは飛び石の間に美人がいないという訳ではなく、日本海側は飛び石でいるほど他の地域と比べて美人が集中しているということなのです。
「色の白いは七難隠す」というように、日本の美人というのは白いもち肌の持ち主を指したようです。これは、日本人が素地を大切にするという美意識に根ざしているように思えます。日本の家の柱や梁は白木で、削りだしたままの美しさを味わいます。刺身、素足、香りはむしろ無臭を好むなど、素地の心地よさを良しとします。次に、日本人の顔を見ると、今でこそ凹凸も多くなりましたが、伝統的には平面的で、素地の影響が強く出る造作になっていました。こんなところから、日本での美人は「きめ細かい白く透き通った肌」で決まるようになったと思われます。
そのもち肌と言われる、きめの細かい白い肌には2つの大敵があります。乾燥と紫外線です。冬場の関東は空っ風に代表されるように乾いた日が続きますが、日本海側は雪雲に覆われ、乾燥と紫外線からしっかりと守られます。年間の日照時間でも、東京の1847時間に対して、新潟は1651時間、秋田はさらに少なく1597時間で、紫外線対策は良好と思われます。また、年間湿度も東京の63%に対し、新潟、秋田とも73%となって、乾燥にもより配慮された環境であることがわかります。そういえば、深窓の佳人は日に当らず、じめついた部屋に篭っていますね。

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20 February

#5.オヤジの芸道

先日、久しぶりにカラオケに興じました。オヤジのカラオケはボックスではなくて、スナックでとなりますが、これが妙な雰囲気があって良いんですね。
スナックでのカラオケは、居合わせたお客と何となく趣向を合わせて歌い継いでいくという、実に日本的なお遊びに見えます。歌った歌のジャンルだけではなく、お見かけの年代や話題からも次に歌う歌を決めるのは、実は歌を歌う以上に楽しいことなのです。その場の空気に相応しい歌を選べたときは、もう歌わなくても良いような気分になることさえあります。そして、少しばかりヘンな優越感とも、勝利感のようなものを感じるときもあるのです。だからと言って、「これなら、どうだ!」とばかりに相手を追い詰めるようなことをしては元も子もありません。また、不得意な分野になってしまったり、雰囲気に乗り切れなかったり、情勢が不利になったりしても、卑屈にならず、楽しそうに振舞うのがオトナの礼儀でしょう。そして、しっかり聴いて拍手を送るのは当然として、何と言っても相手を立てる、これこそが「粋と言うものよ!」ということになるのでしょう。
この心意気は、連歌や茶道、華道にも通ずるものがあるように思えて、芸道として確立してくれたらなと願っています。早来の妄想は、日本史の年表に「このころカラオケ道成立」という一行が加わることです。

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16 February

#3.色あわせ

『いきの構造』の著者、九鬼周造によれば「粋な色」という色があるそうだ。平たく言えば、灰色、青色、茶色ということになる。実は、このブログのデザイン、スキンというらしいが、そのスキンは九鬼周造に倣ってみたのだ。
となると、レイアウトを考えたり、色をとっかえひっかえ試したり、その上で九鬼周造を取り入れたスキンにするのには相当苦労があったように思えるのだが、実は至って簡単。
つまり、雛型が用意されていて、雛型を選んで設定をすれば簡単にできてしまう。このブログにも18のスキンが用意されていて、いろいろ試して決まったのが、このスキンである。ところが、選んで決めるという作業が案外難しい。デザインが気にいれば字が読みづらいとか、字が読みやすいのはおもしろくないし、やはり一長一短。そこで、最後は踏ん切りのために、九鬼周造の出番となった訳だ。
でも、この色あわせ、男のファッションの入門としては便利な優れもので、この組合せは意外と失敗が少ない。着ていく組合せに困るときは、いつでもこの組合せに戻ることにしている。また、バーゲンやユニクロでプラスワンの買い物のときは、便利な基本として使える。75年も前に刊行された『いきの構造』は流石なもので、この先も十分通用するはずだ。
00:20:00 | datesui | 2 comments |

15 February

#2.六日の菖蒲、十日の菊

「遅くなって、ゴメン」というバレンタイン・デーのサイトがありましたが、いくら何でも15日のチョコでは嬉しくはないでしょう。バレンタイン・デーにはチョコがつきものだが、14日に間に合ってこそのチョコ。
納期のあるつきものといえば、日本にも同じような行事があります。
5月5日の端午の節句は、菖蒲を飾って男の子の前途を祝い、9月9日の重陽の節句は、菊を飾り、菊を浮かべた酒を酌み交わし一族の繁栄を願いました。つきものの菖蒲や菊は、まさにこの日に間に合ってこそで、いくら出来の良い菖蒲や菊でも1日でも遅れたら何の価値もないことになるでしょう。
巷ではまた、明日の15日からしばらくチョコのバーゲンが続きます。12月26日も同じようなことが起きていました。まさに「六日の菖蒲、十日の菊」なのですが、5月5日はまだしも、9月9日はかなり風化してしまって実感が湧きません。そこで、「15日のチョコに、26日のクリスマスケーキ」と変更したらどうかと思いますが、やはり語呂が悪くてダメですね。
日本語って、なんでこんなに語呂が良いのでしょう。
00:40:00 | datesui | 6 comments |