＃27．お気に入り探し

昨日はお墓などを見ていただいたが、ついでにもう少しマシなお墓を見ていただこう。去年の秋、京都へ紅葉を見に行ったときのことだ。運悪く米国のブッシュも来ていて、交通規制でもあるかと思ったが、日頃の行いとは裏腹に影響は少なくて済んだ。その中で、紅葉の名所というところを駆け回ったが、そのひとつがこれから紹介する法然院だ。
法然院は紅葉だけではなく、春はツツジが見事ということに加え、谷崎潤一郎のお墓があると聞いていたので、ぜひと思って山門をくぐった。
肝心の紅葉はまだ早く、色づくにはまだ一週間ほど必要だった。「では、お墓を」と、タニザキ、タニザキと探したが、どうも見つからない。では誰かに聞こうかと思ったが、先ほどまでいた掃除をしていた方もどこかへ消えてしまった。まだ行きたいところもあるので、諦めようかと思ったが、もう一度だけ探そうかと思ったところ、「九鬼周造の墓」なるものがあった。ほんの目の前だ。今まで見えなかったのも不思議だが大好きな九鬼周造の会えたので「もういいか」と思ったが、逆に力が涌いてきて、ついに谷崎のお墓を見つけることができた。
贔屓目だが、九鬼周造のお墓の方が好きだ。このブログのスキンも、九鬼周造の「いき」に倣っている。また、お墓の写真を見て墓石の揮毫を褒めてくれる方もいたから、なおさらだ。

法然院の山門。紅葉に覆われるらしいが、一週間ほど早かった。
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この揮毫が素晴らしいとお褒めいただいた。
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主客転倒、ついでに見つけた谷崎の墓。
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