Archive for May 2006

26 May

#72.この日のために

一生に一度と言ってもいつでもいい一度ではなく、3歳の五月の下旬の日曜日、この1日だけの一度がダービーなのだ。この日に合わせて、出走権利を獲って、体調も万全にしていくのは並大抵のことではない。そんな条件をクリアした18頭が揃った。どれも選ばれた駿馬ばかりだから、本来どれが勝ってもおかしくはないのだ。
早速、データ・ベースの結論を覗いてみよう。

◎ アドマイヤメイン  66.2→タイム、勝ちっぷり、先行力、距離実績
○ ロジック      59.9→最近の実績、タイム
▲ ドリームパスポート 58.2→最近の実績、勝ちっぷり、末脚
△ メイショウサムソン 57.4→最近の実績、勝ちっぷり
△ アドマイヤムーン  53.3→最近の実績、末脚
△ エイシンテンリュー 52.6→勝ちっぷり、末脚、距離実績

先週のカワカミプリンセスのことを考えたか、はたまたキングカメハメハを思い出したか、皐月賞組を差し置いた結論になっている。おまけに、エイシンテンリューとは些かびっくりだが、2000mを超えるレースを2度も使っているので、吉と出るか、それとも凶か。

展開は、データ・ベースが吐き出す先行力スコアと、末脚のスコアから以下のように読み取ってみる。
強力な逃げ馬、先行馬が不在で、フサイチリシャール、アドマイヤメイン、ナイアガラが先頭集団を形成すると思われる。ニシノアンサー、マイネルアラバンサという先行力のある馬が出てこないので難しくなった。
二番手としては、トップオブツヨシ、メイショウサムソンというところか。このあたりに揉まれずにつけられれば、大いに有利だ。
そのあとが中段の大集団になる。前の方から、ヴィクトリーラン、トーホウアラン、ジャリスコライト、パッシングマーク、ロジック、アペリティフ、フサイチジャンクが犇めく。
後方の待機組は、アドマイヤムーン、スーパーホーネット、エイシンテンリュー、サクラメガワンダー、ドリームパスポート、マルカシェンクとなるとこが予想される。

三角手前からヴィクトリーラン、トーホウアラン、ロジックは徐々に順位を上げていき、先行集団に取りついでいく。四角では、ジャリスコライト、パッシングマーグ、スーパーホーネットが動き、前方に位置する馬もコース取りの準備をする。坂下での先頭集団に、フサイチリシャール、アドマイアヤメイン、メイショウサムソン、ロジックなどが顔を見せる。控えていたフサイチジャンク、アドマイヤムーン、サクラメガワンダー、ドリームパスポート、マルカシェンクも一杯に仕掛けてグングン上がってくる。さあ、ゴールだ。

土日が雨模様なので、NHKマイルCのときのようにコース云々の話なるのか、それとも末脚自慢が不発に終わるのか、いやいや何事もなかったかのような結果になるのか、誰かが「オレの思った通り」というようにはなるのだろう。


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19 May

#67.天気冴えずとも、結論明快

緑の絨毯も水を含んで、色は綺麗でも足元は重そうだ。今週も雨が続いているが、一体誰に頼まれたのだろう。
さてそんな中、牝馬のクラシック春の決勝戦はオークスで、馬場の乾きも悪いだろうが、データベースの2400mの結論は実に明瞭だった。

 ◎ キストゥヘヴン   59.6→実績、勝ちっぷり、末脚
 ○ ブロンコーネ    55.6→実績、末脚
 ▲ アクロスザヘイブン 54.2→実績、先行力
 △ コイウタ      53.7→実績、タイム
 △ アサヒライジング  52.1→実績、タイム、先行力
 △ アドマイヤキッス  50.2→勝ちっぷり

例年、好走するのが桜花賞組だ。データベースも知ってか知らぬか、桜花賞の1〜4着を忘れていない。この桜花賞組に殴り込みを掛けたのがフローラS組だが、総帥のヤマトマリオンはなく、2、3着のブロンコーネとアクロスザヘイブンだ。しかも、スコアは高めだが、さてどうなるであろうか。その中で◎のキストゥヘヴンは、1800mの重賞を勝ち、1600mのG?も制して、距離・スピードとも不安のないところを示し、スコアが示すとおりの期待をしたい。あとの5頭はそれぞれファクターに差があるものの、2400mの中では微差と見る。
展開だ。長丁場だけに、各馬は自己の脚質にあったレース展開を望むはずだ。
まず、アクロスザヘイブンがハナを切る。次いでヤマニンファビュル、アサヒライジング、更にはシェルズレイとマイネジャーダが続く。ここまでが先頭集団。
そのあとが大集団で、ブロンコーネ、フサイチパンドラ、カワカミプリンセス、ブルーメンブラッド、シークレットコード、テイエムプリキュア、ヤマトマリオン、コイウタ、ニシノフジムスメ、アドマイヤキッス、キストゥヘヴンがひしめきながら進む。
後方は、ウインシンシア、キープユアスマイル、ユメノオーラ、マイネサンサンが控える展開だ。

欅を過ぎたころ、ニシノフジムスメ、ヤマトマリオンがまず動き、4角では他馬も一斉に動くが、カワカミプリンセス、キープユアスマイル、マイネサンサンはやや遅れての追い出しで、ブロンコーネとキストゥヘヴンは一番最後に動くことになるだろう。
天候はここ2、3日続けて悪く、土曜日も雨なら馬場も良は望めないだろう。内が伸びるか外が伸びるか、神経質にならざるをえないが、まずはこの結論に期待だ。


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12 May

#62.緑の絨毯でスピード競馬

データを決めたとおりに処理して、決めたとおりの判断をすると、実に意外なことが見えてきます。普段の擬似的論理思考過程による判断では最初から対象外だった馬が有力馬として浮かんできます。考えてもみなかったという結果を示されて、まっ、教えられる訳です。
データの偉いところは当たり前のことを恥ずかしげもなく堂々と言ってのけるところです。無理に穴馬を探したり、高配当に賭けたりしないところが頭が下がるというか、癪に障ることです。ただでも擬似的論理思考なのに、最初から対象馬を除外していたのでは非論理的思考にもなりません。こうなってしまう最大の原因は、好きになってしまった馬がいたり、嫌いな騎手がいたりすることなのですが、不思議と好きになるのは馬の方で、嫌いなのは人みたいです。
そうは言っても、最初からご贔屓を決めて、そこへ向かって非論理的思考状態に浸ること、つまり夢の世界を徘徊するわけですが、これが競馬ファンの最大の楽しみであることに違いありません。そして、本番のレースで楽んで、その上、万一馬券が当るようなことがあれば、3度も楽しめることになります。


さて、新設のG?ヴィクトリアマイルだ。新設だが、顔ぶれはお馴染みのメンバーだ。京都、中山、阪神、福島で行なわれた牝馬ステークスの総決算のようなレースになった。最終登録された24頭の中には、京都牝馬Sの出走馬が8頭、中山牝馬Sが6頭、阪神牝馬Sが9頭、福島牝馬Sが7頭と、合計19頭が手合わせをしている。それだけに比較が十分でき、検討も深くなるものと考えられる。
さて、だからと言ってデータベースが深く考えたかどうかは知る由もないが、結果はご覧のとおり。

 ◎ラインクラフト   :68.8→実績、先行力、決め脚
 ○ダンスインザムード :62.1→実績
 ▲アグネスラズベリ  :59.0→タイム、勝ちっぷり
 △エアメサイヤ    :56.7→実績、決め脚
 △マイネサマンサ   :54.4→先行力、末脚
 △ヤマニンシュクル  :53.6→取り柄なし
 △ディラデラノビア  :53.5→実績、末脚

極めて高いスコアの出たラインクラフトが断然優位だが、ダンスインザムードも他の例に比べてずっと高い。アグネスラズベリまでもスコアが高く、高水準のレースが期待できそうだ。見どころは、ラインクラフト、ダンスインザムード、エアメサイヤのG?馬に対して、格下だが4連勝のアグネスラズベリの食い込みがどこまでか、になる。
展開は、先行する馬はいるが鼻を切る逃げ馬はいないようだ。デアリングハート、ラインクラフト、ジェダイト、プリモスター、マイネサマンサが先行しそうだが、先行して結果の良いプリモスターが鼻を切りそう。
そのあとはアグネスラズベリ、ロフティーエイム、サイレントアスク、ダンスインザムード、エアメサイヤ、テンイムホウ、コスモマーベラスが中段の先方を固まって進む。
中段より後方は、レクレドール、スナークスズラン、サンレイジャスパー、ヤマニンアラバスタ、アズアサンダースが一団となる。
後方には、ショウナンパントル、ヤマニンシュクル、フィヨルドクルーズ、ディラデラノビア、チアフルスマイル、オーゴンサンデー、ニシノナースコールが棒状で続く体制になる。
東京のマイル戦なので横に広がり、先行組も追込み組も坂上からが勝負だろう。早め抜け出しで逃げ込みというのは無理だろうから、先行組でも終いの脚の確かさが求められるレースになるだろう。


土曜日はG?の京王杯スプリングカップだ。芝の1400mで、古馬の完成されたスプリンターによる、スピード感溢れる好レースが楽しめそうだ。
この春、短距離の勢力地図が変わりつつある。オレハマッテルゼの躍進とダイワメジャーの復活があり、逆にシンボリグランは成績イマイチ、アサクサデンエンは休業で、ともに勢力後退だ。このレースで安田記念を睨んでの勢力図が完成するか、大いに注目したい。

 ◎オレハマッテルゼ  :65.9→実績、タイム、先行力、末脚
 ○シンボリグラン   :57.9→実績、末脚
 ▲インセンティブガイ :57.0→タイム、末脚
 △グレイトジャーニー :53.7→実績
 △トールハンマー   :53.4→末脚
 △メテオバースト   :53.1→タイム

G?馬になったオレハマッテルゼのスコアが心配なぐらい高いが、今年に入ってからの4戦は京都金杯こそ不出来だったが、その後の3戦はレースぶりも安定してタイムも良好だ。名前から軽く見られそうだが、優位は揺るがない。その他のメンバーには大きな差がなく、東京コースであることから末脚の強さで決まるレースになるだろう。
展開は、ニシノシタンが行くだろう。ひところの先行力が影を潜めているローエングリンが続く、更にメイショウバトラー、グランリーオも遅れずについていくだろう。その後ろに控えるオレハマッテルゼ、インセンティブガイまでが先行集団を形成する。
中段は、トールハンマー、カシマフラワー、メテオバースト、フジサイレンス、シンボリグラン、プレシャスカフェ、ロードフラッグが前の方で一団、少し遅れてグレイトジャーニー、ネイティヴハートとなる。
後方待機は、アルビレオ、マルターズホーク、テレグノシスだ。
テレグノシス以外は、坂上一団の中から抜け出す展開になるのだが、最後は決め脚だ。


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02 May

#57.雪解けの越後では

関越道の国境の長いトンネルを抜けると、雪国もさすがに春が訪れているものと思われます。先週の谷川岳ステークスも、芝1400mを1分21秒1と、まずまずの好タイムでした。今度の土曜日は新潟大賞典、重賞常連組と格下好調組の闘いになるかと思える面白いメンバーが揃いそうです。気になるのは登録馬が多く、格下の好調馬がハネられてしまうと、面白さは半減してしまうでしょう。さて、データ・ベースのアウトプットから。

 ◎ ソーユアフロスト  52.6→勝ちっぷり、末脚
 ○ グラスボンバー   52.3→実績、末脚
 ▲ エイシンドーバー  52.2→タイム
 △ サウスポール    51.6→勝ちっぷり、先行力
 △ カナハラドラゴン  51.3→実績、末脚
 △ フィヨルドクルーズ 50.8→取り柄なし

ここでの横綱のグラスボンバーと三役のエイシンドーバー、カナハラドラゴンに、上り馬のフィヨルドクルーズと格下だが好調馬のソーユアフロスト、サウスポールが挑むことになろう。
展開は読みやすい。仲舘のサウスポールが先頭を切り、ヤマニンベルメイユが続く、そのあとにコスモオースティン、コンゴウリキシオー、シルクネクサスと固まる。
中段は、ソーユアフロスト、エイシンドーバー、トップガンジョー、フサイチアウステル、シェイクマイハート、エリモシャルマン、カンファーベストが一団で進む。
そのあとにサイレントディール、グラスボンバー、オースミグラスワン、ホオキパウェーブ、エルカミーノ、ウィンクリューガー、アサクサキニナル、カナハラドラゴン、フィヨルドクルーズ、ヴィータローザ、ユキノサンロイヤルということになろう。
直線が長いから、4コーナーを回るまで淡々とレースが進み、無駄な動きをした方が負けという展開だ。

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#56.ディープの後は一転混戦

期待されて期待とおりのことをする。これだけでも素晴らしいことなのだが、レコードタイムの圧勝。ディープインパクトには改めて脱帽だ。
さて、今週はNHKマイルカップという面白いレースだ。以前、3歳のクラシックでは外国産馬は完全に締め出されていた。また、牡馬路線のレースの構成も2000m未満がなく、中短距離の馬には縁のない状態だった。この矛盾の解決として設置されたのが、マル外も出走可能な芝1600mのNHKマイルカップで、いかにも妥協の産物というレースだ。この後期待できそうな妥協の産物は、ダート1800m、どこで開催するのが適当だろうか。
さて、データ・ベースが弾き出したデータだ。天皇賞とは一転、乱戦状態だが、控えめに4頭となっている。

◎ マイネルスケルツィ 62.3→タイム、勝ちっぷり、先行力
○ ロジック 58.8→実績、末脚
▲ アドマイヤカリブ 56.7→取り柄なし
△ フサイチリシャール 56.6→実績、先行力

上記の4頭はデータ・ベースもはっきりと形勢有利の見解を示した。このあとは、ユウカージナル、セレスダイナミック、マルターズマシブ、ステキシンスケクン、タガノバスティーユ、キープユアスマイル、の6頭が団子で切れ目なく続いているので、10頭も候補を挙げる訳にもいかず4頭に止めた。先行抜け出しのステキシンスケクン、ユウカージナル、マルターズマッシブ、粘りのタガノバスティーユ、末脚のセレスダイナミック、キープユアスマイルという脚質なので、どのレース展開がハマルかだろう。
展開だが、有力馬に先行型が多く、レースはアグレッシブになりおもしろくなるだろう。その中で逃げるのは、ステキイシンスケクンで、有力の一角フサイチリシャールも雁行併走か。そこへマイネルスケルツィとユウカージナルも加わり先頭集団は目が離せなくなる。さらに、マルターズマッシブ、ファイングレイン、モエレフィールド、バルバロ、ダイヤモンドヘッド、ヤマタケゴールデン、モエレソーブラッズ、ゴウゴウキリシマ、アドマイヤカリブも遅れず一団で追走する。そのあとにドラゴンウェルズ、セレスダイナミック、タガノバスティーユ、後方にロジック、アポロノサトリ、エムエスワールド、キンシャサノキセキ、ディープエアー、キープユアスマイルとなるだろう。直線に入ってからはサバイバルで、馬群の中から動きを見せるのはロジックのみで、結局先行組が以下を振り切る形が予想される。


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