Archive for 19 June 2006

19 June

#88.ウィーン?

シェーンブルン宮殿を後にして、ウィーンの市内観光になる。まず到着は市立公園。あの有名な黄金のヨハン・シュトラウス像がある公園だ。早速、ヨハン・シュトラウス像の前でひとしきり写真を撮って、園内の自由行動になった。1862年に開園されたそうだが、ヨハン・シュトラウス像は1921年の制作だそうだ。1935年から黒く塗られていたが、1991年もとの金色に戻ったそうだ。日本人が大挙して押しかけたので、地元の観光業者組合が強引に金色にしたのかと思ったが、余計な心配だった。
園内は多くの樹木、草花に溢れ、気持ちがよかったが、中でも花時計は有名なものかどうかは不明だが、とても綺麗だった。季節もちょうど良かったに違いない。
園内の見どころとしてのもうひとつは音楽家の記念像だろう。予習不足もあり、あまりにも多くて見落としばかりだった。逆に、「あっ、ブルックナー」とか、「えーと、誰だったかな。いや、音楽家ではなかったかな?」と、まあ、しょうもない見物を続けてしまった。明るい日差しだが重さがなく、日本では味わったことのない透明感のある乾いた感じの暑さだった。

またバスに乗り込んで、とりあえずバスからのできる限りの見物をするらしい。さすがJTB、これが日本人の海外旅行だ。「あっ、樂友協会」、「あれは、オペラ座か」、「えっ、オペック、あの石油の。あんなちいちゃいの。」などと言っている間にバスはリンク・シュトラセを1周してしまった。王宮もブルク劇場も見ることは見てしまった。国立オペラ座のそばで降りて、昼食のレストランに向かう。この日は日曜日でどこも休みだ。一行の入ったレストランは有名なビヤホールで、本来ならビールを飲み明かすところなのだろう。

食事が済んで、ケルトナー通りをシュテファン寺院の前の広場まで歩いた。ウィーンの中心部だ。ケルトナー通りやシュテファン寺院前は、プロシアのドイツとは一線画した、垢抜けた感じがした。道を歩く女性も心なしか腹の出たドスコイ・タイプではなく、シシィタイプとでも言おうか華奢な方が多かった。

ここで、解散になり自由行動になったが、行きたいところだらけだ。まずは、メトロで郊外のプラターへ『第三の男』の観覧車を見にいく。若干難渋したが、どうやら切符を買うことができて、メトロに乗り込みプラターへ向かった。駅から降りると、すごい場末感のする殺風景なところだった。横断歩道もはっきりしないような道を不安げに進むと、ちょっとだが観覧車が見えた。間違ってはいないと思ったが、ため息が出るほど安心した。


黄金のヨハン・シュトラウスは期待を裏切ることなく私どもを迎えてくれた。日本で見た写真と全く同じだ。ヨーロッパの夏の陽に映える花時計。由緒はわからない。
 

突然現われたブルックナーの像。この半年前7番を聞いた。重かった。右は誰だろう。シェーンベルグだと思うのだが、活字体でないと読めない。この公園にあると、勝手に音楽家と決め込んでしまうのだが。
 

バスの中から見た樂友協会。ラデツキーが聞こえてきそうだ。右は、国立オペラ座。工事中だったが、見応えのある建造物だ。
 

ケルトナー通り遠望。遠くにシュテファン寺院が見える。


お目当ての『第三の男』の観覧車。当然造り直したものだが、どうしても見たかった。回りは市民の憩いの場、日曜で天気が良く、賑わっていた。オーソン・ウェルズという雰囲気は全くない。
 


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