Archive for July 2006

28 July

#119.なぜか、2000m

今週の重賞競走は、今年から企画された『サマー2000シリーズ』の第3戦、小倉記念だ。今のところ、七夕賞、函館記念が終って、メイショウカイドウとエリモハリアーが10ポイントでトップに並んでいる。ちょうど中間にきて小倉記念のあと、残りは札幌記念と新潟記念だ。JRAの地方競馬場のメインレースは「ナントカ記念」というレースになるが、そろって2000mという設定である。だから2000シリーズという企画が成立したわけだが、このへんの経緯を考えてみよう。

今でこそグレード制に基づく競走体系なるものが明示されているが、その昔はそんなものはなかった。とにかく1600m〜1800mが中心のレース番組が組まれ、バライティーは全くなかった。それもそのはず馬券の売上を目論むお上は、下々が馬券を買いやすいように変化は極力つけなかったようだ。だから、函館競馬場のように、芝で5通り、ダートで2通りのレースしかできないコースもあるのは理が通っている。
そこへ、日本人の真打ち意識として真打ちは最後なので少し長めにしようという意識がある。小学校のクラス対抗リレーでも、先生が「第1走者から第3走者までは1周、アンカーは1周半」と言うと、何の意味もなくワーッと盛り上がる。という訳で、各競馬場の真打ちレースの「○○記念」はちょいと長めの2000mになった。また、不思議な偶然だが、JRAの10の競馬場全てで実施できるのは、芝2000mだけという事情もある。

さて小倉記念は、シリーズ首位タイのメイショウカイドウが出てきた。早速、データ・ベースのお出ましだ。

 ◎ コンゴウリキシオー 68.5→最近の実績、タイム、勝負っぷり、先行力
 ○ スウィフトカレント 59.7→最近の実績、勝負っぷり
 ▲ サンレイジャスパー 58.4→最近の実績、勝負っぷり、末脚
 △ サザンツイスター  57.5→最近の実績、タイム
 △ メイショウカイドウ 56.6→末脚
 △ サイレントディール 56.1→タイム

今年になってから一皮むけ、勝ちパターンのできたコンゴウリキシオー、大崩れしないスウィフトカレント、サンレイジャスパー、重賞で安定した成績を続けているサザンツイスターを上位に挙げているが、メイショウカイドウの評価はどうしたことだろう。
データ・ベースは記憶力が良いのは当たり前だが、忘れても良いことまでしっかり憶えているようだ。去年の秋の天皇賞はビリの18着、その前の毎日王冠では17頭立ての14着をしっかり覚えているらしい。その反面、2月に佐賀で走っているが入力していないので記憶の対象外だ。逆に、サンレイジャスパーのように1000万クラスからの安定した成績の評価は、入力がされているのでお手の物になっている。
コンゴウリキシオーは確かな差のある上位だが、あとはダンゴで、13頭しか登録がない状況では4、5頭の推薦が好ましいのだが、6頭も挙げるみっともないことになった。

潔い推挙なら、コンゴウリキシオーとスウィフトカレントで、あとはナシだ。今度の日曜もこの2頭だけの馬券を買うことにする。

展開は、コンゴウリキシオーがハナを切る。そのあとを、スパルタクス、タガノマイバッハ、ニホンピロキースが一団で続く。それから、ダイタクアルビン、キーボランチがポツポツといて、中段の集団を、サイレントディール、メイショウカイドウ、ツルマルヨカニセ、サンレイジャスパー、サザンツイスターが構成する。後方は、スウィフトカレント、そして曲者ヴィータローザとなる。
小倉なので3コーナーから早めに動き、4コーナーでは一団だろう。そこから、何が出てくるか。


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21 July

#113.夏の思い出

今週の平場の重賞競走は函館記念だけだが、このレースも42回を数えることとなった。函館記念といえば巴賞とならんで、函館のみならず北海道の夏競馬の名物レースだ。開設された40年ほど前を思い出すと、春のクラシックを終えたリュウズキとモンタサンの人気馬が、古馬を差し置いて鎬を削っていてハナ差の勝負を展開していたが、勝つのは不思議といつもリュウズキだった。
函館記念のレコードタイムは1分57秒8だが、時計の掛かる函館では信じられない速さで、レコードホルダーはなんとサッカーボーイだ。当時4歳だったから現在の年齢なら3歳の夏で、一緒に前年のダービー馬メリーナイスも走っていた。メリーナイスも絶好調で好勝負が期待されたが、サッカーボーイはレコードタイムでの圧勝、メリーナイスは好走するも数馬身も差をつけられての2着だった。昭和63年8月21日だったが、このころの北海道開催は札幌が先で、函館は後だったので8月の出来事になった。このレースでサッカーボーイはスピード馬のイメージがより強くなったが、現在の産駒は長距離得意のステイヤーが多いので要注意だ。
さて、データ・ベースに聞いてみよう。


 ◎ エアシェイディ   69.4→最近の実績、末脚
 ○ スズカフェニックス 66.6→タイム、勝っぷり
 ▲ マヤノライジン   62.5→勝ちっぷり
 △ タガノデンジャラス 60.6→最近の実績、末脚
 △ エリモハリアー   60.3→最近の実績、末脚


エアシェイディ、タガノデンジャラス、エリモハリアー、という実績組に対し、上がり馬のマヤノライジン、そして格下だが勝負っぷりの良い、スズカフェニックスが挑戦する。今夏の成長株の発見もありそうなレース。

展開は、ストーミーカフェがハナを切ろう。次いで、ブルートルネード、ニシノデュー、コスモテナシャスが続き、セフティーエンペラー、シャーディーナイス、スズカフェニックス、マヤノライジンが一団でこの後に付く。
中段は、エアシェイディ、サクラゲイル、マイソールサウンド、シェイクマイハート、セフティーステージ、トウショウシロッコ、エリモハリアーが緩やかに並ぶ。後方は、アスクジュビリー、タガノデンジャラス、ファストタテヤマ、ユキノサンロイヤル、マチカネメニモミヨ、トウカイハッスルが控える形勢だ。
人気どころの、エリモハリアーは早めに動くが、末脚自慢のエアシェイディ、タガノデンジャラスは脚を貯めて、後方一気の追込みに賭けると思われる。



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18 July

#110.そろそろ、梅雨明け

いや、暑いですね。豪雨の降っているところもあるようですが、関東、特に東京は暑くて困ります。そんな土曜日はお盆のお墓参りで、柏まで出掛けました。ところが暑くて、お墓参りもそこそこに、手早く済ませて逃げるようにして帰ってきました。帰りの常磐線の電車が雷雨の停電で止まってしまい、30分ほど閉じ込められましたが、停電の地域ではなかったので冷房が止まらず助かりました。でも、電車から降りたら暑いこと、やっとの思いで家に辿り着きました。

その後遺症でしょうか、日曜日は朝起きることができず、昼まで寝ていました。この日は、夏の競馬の名物レース、アイビス・サマー・ダッシュがありますので、3時ごろテレビをつけると、妙な番組のため競馬は申し訳の中継になっていました。出走時間が迫っているのに、テレビの中では関係の人たちが騒いでいるばかりで中継のそぶりもありません。突然、切り替わって競馬が始まってしまい、馬がゴールインすると、着順はあとでお知らせしますと、また元の大騒ぎに戻ってしまいました。着順も言わない中継なんかあるのかと思い、フジテレビで競馬中継することが、もう無理なのかなと思った次第でした。おまけにテレビ神奈川も千葉テレビも、高校野球の県大会で競馬中継ナシ、テレ玉だけが中継をしてくれて、出てきた細江純子が神様に見えました。それにしても新潟の雨は凄かったですね。豪雨の降っているところがよくわかりましたが、新潟の皆さまのご無事をお祈り致します。

雨のせいか、夏競馬の特徴か、妙な馬が突然走ります。この日も3歳の牝馬のバカッ走りがあって、データ・ベースの限界を突かれました。この夏は、夏競馬の不思議さを、データ・ベースにどう教え込むかが大きな課題になりました。だからと言って、あんまり変なことを教えてもダメでしょうね。

梅雨が明けると、芝の速い決着になります。ますます普段とは違う結果になることも起きると思います。短距離の芝得意という馬が夏の定番ですが、今年はどの馬でしょうか。


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14 July

#109.夏、本番

競馬も新潟と小倉が始まり、夏競馬も本番に入った。その第一弾が、アイビス・サマー・ダッシュだ。新潟競馬場の最大のアイデンティティである1000mの直線コースでの重賞レースだ。例年、8月に入っての開催だが、今年は真っ先の開催だ。

名物レースがいきなりとはもったいない気もするが、この処置は正解だ。このレースは馬場状態が有利不利を大きく分ける。何日も開催があると、馬場の内側が荒れてきて、走りにくくなる。このため直線コースのこのレースは、スタートすると各馬一斉に外に向き、外側のコースを取るようになる。枠順も普通のレースと違って外枠が極端に有利という実績がある。そのへんを考慮した結果、馬場の荒れていない第1週の開催はコース取りに左右されない、おもしろいレースになるだろう。
では、データ・ベースに聞いてみよう。

 ◎ マリンフェスタ   69.3→最近の実績、タイム、勝っぷり、先行力
 ○ ホーマンテキーラ  63.6→最近の実績、タイム、勝っぷり
 ▲ ダイワメンフィス  59.9→最近の実績
 △ レイズアンドコール 59.2→先行力
 △ フサイチホクトセイ 57.8→タイム
 △ チアズヒカリ    57.5→取り柄ナシ

展開は、マリンフェスタ、レイズアンドコール、テイエムチュラサンが飛び出す。次いで、フサイチホクトセイチアズヒカリ、が追いかける。そのあとは、ステキシンスケクン、ウェディングバレー、リガードシチー、ホーマンテキーラ、コスモラブシック、ダイワメンフィス、サチノスイーティが続き、後方に控えるのが、プレシャスカフェ、キーンランドスワン、カネツテンビー、マルターズホーク、スピニングノワールとなるだろう。

結果は、先行力で押し切るか、じっと貯めこんだ爆発的な末脚で逆転するかになるだろうが、馬場も良くコースの選択に気を使わなくてすむ、先行馬が有利になるようだ。


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07 July

#103.福島名物

夏の競馬は全体におおらかだ。だから、本当にこのレースを狙ってきているのか判断がつかず、困ることもある。競馬はあくまで相対比較だから、出ると思っていた馬にドタキャンされると途端に往生だ。特に、勝ち負けでも、展開でも、中心と見ていた馬にケッチン食らうと何もかも進まなくなってしまう。

さて、今週は七夕賞とプロキオンステークスだが、出走状況が良く掴めずデータベースに聞くにも聞けなかったが、どうやら七夕賞は有力馬が出てくるようだ。もっとも荒れる福島の名物好配当レース、少々情報不足でも参加してみよう。で、データベースの七夕賞の見解だ。


◎ コンゴウリキシオー 69.4→最近の実績、タイム、決め脚、先行力
○ サザンツイスター  61.4→最近の実績、タイム
▲ グラスボンバー   60.8→最近の実績、末脚
△ カナハラドラゴン  57.7→末脚
△ エクスプロイト   56.0→タイム、先行力
△ トウショウナイト  55.0→取り柄ナシ


コンゴウリキシオーがここでは飛びぬけている。次いで、サザンツイスターとグラスボンバーが拮抗している。更にやや差があって、カナハラドラゴン、エクスプロイト、トウショウナイトが一塊という勢力状況か。このあとは、コンラッド、アサクサキニナルが続くが、かなりの差がある。

展開は、コンゴウリキシオーがハナを切ることは間違いあるまい。次いで、エクスプロイト、ダイワバンデット、シャーディーナイス、が追う形になり、その後ろにタガノマイバッハがぽつんと控える。
中段は、フジサイレンス、グラスボンバー、コンラッド、ホオキパウェーブ、サザンツイスター、トウショウナイト、メイショウカイドウ、エルカミーノ、アサクサキニナル、が狭い範囲に固まる。後方は、カナハラドラゴンとユキノサンロイヤルという展開だ。

3コーナーからの動きだが、コンゴウリキシオーはピッチを上げるが、エクスプロイト、ダイワバンデットは付いていけるが、他の先行馬は苦しくなる。中段、後方も福島なので動き出す。
なにせ福島は、勝ち馬の60%は3コーナーで先頭なので、いくら武豊でもこのセオリーは無視しまい。そこで、いくら末脚に覚えがあるとはいえ、メイショウカイドウも早めに動くだろう。
さあ、3、4コーナーの狭い走路でゴチャつきが起きる。そこの馬混みを捌いて、ロスないコースを取れる馬に勝機があるので、逃げ、先行の馬が更に有利になるだろう。


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