Archive for September 2007

30 September

#272.不思議な強さと超える力

29日の晩、日本ハムファイターズのリーグ連覇が決まった。何とも言えない不思議な強さだった。とにかく負けないのだ。小笠原、新庄、岡島が抜け、はっきりとした戦力ダウンだったが、まったく違うチームに姿を変え連覇になった。ヒルマン監督も「去年とは違う戦いを強いられたが、選手がよく応えてくれた」とインタービューで淡々と述べていたのが、オトナのチーム、今年の日本ハムを象徴しているようだった。なにしろ本塁打は現在73本で12球団最低、そればかりか得点も513点で阪神と7点差のビリから2番目だ。そうなると失点の479点が一番少ないのは当然なのだが、これとて2位のソフトバンクとは僅か7点差だ。

こうなると、セリーグは何が何でも巨人に優勝してほしい。本塁打は現在189本でダントツだ。2位のヤクルトになんと56本も差をつけている。得点も686点で当然首位だが、これも2位ロッテに72点の大差をつけている。あと2試合、ぜひ力づくで勝っていただきたい。

願いは先日打ち明けた通り、日本シリーズで両チームが戦ってほしいのだが、まだ安心はできない。オトナのチームの日本ハムはこのあとも勝ち上がる可能性が高いが、力任せの巨人はちょっと心配だ。ホームランを7本も打っても8点しか取れない試合があったりするからだ。そんな状態がクライマックスシリーズで運悪く出てしまったら勝ち上がるのは至難の業かもしれないが、189本の本塁打は伊達ではない。巨人のことだ、それを超える力を出すかもしれない。


00:33:24 | datesui | No comments |

21 September

#266.ダルとマー

19日の夜、テレビでザッピングをしていたら、テレ玉で野球を放映したので少し目を止めたら長居をしてしまった。日本ハムのダルビッシュが映っていたのだが、いつもと雰囲気が違うのだ。テレ玉と言えば西武で、渋い野球が展開される訳だが、この日は西武ではないのだ。ナント相手は楽天だった。楽天の攻撃中でチャンスだったこともあり、楽天のベンチがチラチラ映る。というより田中将大の顔が映し出されるのだ。ひょっとしたら、今日はダルとマーか、すげーっと思って、とても得をしたような気持ちで見てしまった。しばらくして球場が東京ドームであることが判明し、解説もいつものテレ玉なら松沼弟なのに、この日は少しは名の通った「まいど」の岩本勉なのだ。

試合は、さすがチャンピオンチームのそつのない試合運びで、マー君の奮闘、力投もむなしく上手に点を取られて楽天は敗れた。マー君はピンチになっても歯を食いしばり、劣勢になっても頑張る姿は並の高卒ルーキーではないが、1球1球の洗練された球のキレはダルビッシュに一日の長があった。試合後、楽天の野村監督は「2年後にああなれるかだ」と言っていたが、そうなって欲しいものだ。

予告登板を知って駆けつけたファンもいたせいか、パリーグにしては大入りだった。翌日の新聞を見たら、2万9千人を超える観客が詰めかけていた。その日、プロ野球は6試合が行われたが、阪神巨人戦に次ぐ観客動員だった。パリーグ好きには堪えられない一夜だった。

00:39:58 | datesui | No comments |

15 September

#261.社会復帰?

今年は野球がおもしろい。理由を考えてみると、?巨人ががんばっている、?楽天、オリックスが意外な善戦をしている、?ダメかと思われた日ハムが負けない、?脱落かと思われた阪神が復帰してきた、というところだろうか。

?は戦力的には当然だが、原監督だったから心配というか期待はあった。?はパリーグを楽しくした。なにせ9月に入っても首位とビリのゲーム差が13ゲームとは快挙だ。?はデータがスゴイことを物語っている。日ハムのチーム総得点は12球団ダントツのビリなのだ。1番得点の低いチームがトップを走るという前代未聞のことが起きている。?昔から渋太くないことでは定評のある阪神の首位戦線復帰だが、中日や巨人は迷惑だろうが、ビックリもしているだろう。

データを見ると、日ハムと巨人の比較がおもしろい。9月15日現在、日ハムは128試合で総得点448点、本塁打は66本、ともに12球団最低である。これでパリーグの首位なのだから不思議と言えば不思議だ。かたや巨人は131試合で623点172本塁打を記録し、試合数の差こそあれ両リーグを通じてダントツのトップである。そのダントツの623点だが、データを見ると本塁打に頼るところが明白なのだ。得点が本塁打の何倍になるかという数値を計算してみると、12球団全体の平均は4.7倍程度になっているが、巨人の得点は本塁打のわずか3.6倍に止まっているのである。一方の日ハムだが、少ない得点の448点は、なんと本塁打の6.8倍にもなっているのである。本塁打に頼らず、打線のつながりで得点を挙げているようで、1番バッターの森本稀哲の80得点の多さを見ても様子が良くわかる。対する巨人で得点の多いのは、中軸の小笠原道大とイ・スンヨプであることも好対照でとてもおもしろい。
この2チームの日本シリーズでの対戦を望んでいるのだが、果たして叶うだろうか。

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