Archive for October 2007

26 October

#290.100年目

秋の天皇賞だ。大昔は3200mだったので、レコード決着などいうことはあまり気にしなかった。ところが2000mに変更されてからは、ミスターシービー、ギャロップダイナ、サクラユタカオーと3年続けてコースレコードが更新され、新たな楽しみが湧いたものだった。
特に、サクラユタカオーは前走の毎日王冠に続くレコード勝ちで、スタミナからスピードの面白さを確かなものにした。今年はそのイメージがダブる馬がいるが果たしてどうだろう。
また、スタミナ自慢をスピード対応させた例もある。武豊は前年の菊花賞馬スーパークリークを好スタートで先行させ、なんとオグリキャップ、メジロアルダン、ヤエノムテキの前を走らせ、そのまま最先着でゴールさせたのだ。不器用なスーパークリークをこの距離にどう対応させるのかと思ったら、先行させてそのまま押し切るという戦法を採ったのだ。武豊、デビュー3年目の快挙だ。

今年はエンペラーズカップが開催されて100年目だが、すごい混戦だ。混戦と言うとどんぐりの背比べを思い浮かべるが、実力馬揃いの混戦と言って良い。難しいが予想のしがいもある。データベースは混戦とはいえ、思い切ったデータを弾いてきた。

【天皇賞(秋)】
◆62.8  メイショウサムソン
◆62.4  アドマイヤムーン
◆62.1  ポップロック
◆58.9  チョウサン
◆57.3  アグネスアーク
◆55.9  ブライトトゥモロー
ここまでが55以上の推奨馬。これ以降は50以上の参考馬。
◇54.1  ダイワメジャー
◇52.7  ローゼンクロイツ

【展望】力馬メイショウサムソンがイチオシになった。切れ味鋭いアドマイヤムーンは2番手だ。3番手はスタミナ馬で、4番手は今度はスピード馬だ。調子の上がり目のアグネスアークに下がり目のブライトトゥモローがこれに続く。ここまでがWsc55以上の推奨馬だが、宝塚記念の凡走が響いたか、ダイワメジャーが漏れているのだ。それをいうならローゼンクロイツも同じように漏れた組だろう。何かの胸騒ぎだが、武豊がもう一度メイショウサムソンに先行逃げ切りをさせそうな気がしてならない。

【展開】武豊の奇襲作戦は別として、普通の姿を考えてみる。
先行するのは、シャドウゲイト、ダイワメジャー、エイシンデピュティだが、ハナを切るのはシャドウゲイトか。
次の集団に収まるのは、アグネスアーク、チョウサン、デルタブルース、メイショウサムソン、コスモバルク、マツリダゴッホ"、シルクネクサス、の大集団だ。
後方は、ポップロック、ブライトトゥモロー、ローゼンクロイツ、アドマイヤムーン、カンパニー、ボンネビルレコードということになるだろう。
そこへ武豊が危険を冒して勝負に出るかが楽しみなのだが、周囲を見渡せば岡部も南井も柴田政人もいないので、そんなことはしなくても勝てるのかも知れない。

06:00:00 | datesui | No comments |

20 October

#285.菊の栄冠目指して

菊の季節になって、どうやら陽気も秋らしくなった。馬場の渋りが心配だった淀の3000mも稍重の良まずまず状態で、好勝負が期待できそうだ。菊花賞の直線は秋の薄い夕日が逆光のように当たり、各馬の姿がいろいろに見えてくる。激しい鎬を削る上位の馬たちはバロックの絵画のように光と影のコントラストの中を、力強く劇的なシーンを作り出す。一方、力及ばず2桁の着順になってしまう馬たちは、長い影が伸びた淡いシルエットになって点々と見えるのだ。

生まれて初めての3000m、馬たちは当然のこと3000mなどという距離は知らされてもいないし、距離の認識すらできないだろう。まだ、数戦のキャリアの馬たちは、なぜ、こんなにゆっくり走っているのだろう、スタンド前なのにスパートしなくていいのか、先頭の馬はあんな前を走っているぞ・・・、こんなことを思っているのかも知れない。また、とにかく騎手の言う通り走ろう、何も考えたことなどない、走りたくないから鞭で叩かれるまでは走らないつもりだ・・・、という馬もいるだろう。ゴール前ではどんな馬が前に出ているのだろうか。

先週の秋華賞は豪華メンバーで、キャリアのあるメンバーが格を示したようだ。菊花賞では上昇勢力がおもしろそうだ。キャリア組には三冠馬候補どころか、二冠でもダービーなしという貧弱さだ。データベースでさえ、新興勢力に目が向くのも当然か。

【 菊花賞 】
◆68.2  ブルーマーテル     馬場が渋れば、上昇力発揮
◆67.3  ロックドゥカンプ    上昇力の持続、もはや安定勢力
◆59.9  ホクトスルタン     長距離向きの血統と実績
◆59.3  ドリームジャーニー   実績、タイムとの死角は少ない
◆59.3  アルナスライン     急激すぎるほどの上昇力
◆55.2  ヴィクトリー      実績、タイムとも安定だが決め手不足
◇54.9  アサクサキングス    実績は十分、タイムと決め手に不安
◇51.7  サンツェッペリン    本番の方が力の出るタイプ
◇51.6  デュオトーン      実績、タイムは平凡だが、長距離実績は十分


【展望】既成勢力のドリームジャーニー、ヴィクトリー、アサクサキングス、サンツェッペリン、これに強いと思われていたフサイチホウオーを加えても光るものを感じない。
新興の上昇勢力は、もはや本命視されているロックドゥカンプを始め、ブルーマーテル、ホクトスルタン、アルナスライン、デュオトーンだが、決して強力とは思えないが目移りせざるをえまい。データベースは調子に乗って、ブルーマーテルをWscのトップにしてきた。道悪なら頷けるが果たしてどうか。総合力のロックドゥカンプ、距離適性のホクトスルタン、古馬のG?京都大賞典3着のアルナスライン、2600m戦を2回経験したデュオトーンという面々に手が伸びても仕方あるまい。

【展開】ホクトスルタンは外枠だが果敢に逃げて欲しい。実力ある馬が逃げて、締まったレースを期待したい。サンツェッペリン、アサクサキングスがその後につけ、ロックドゥカンプ、ヴィクトリー、ブルーマーテル、が続いてここまでが先行グループだ。
中段は、コートユーフォリア、マンハッタンスカイ、デュオトーン、ウエイクアイランドと並んだ後、フサイチホウオー、タスカータソルテがつけることになる。
後方は、アルナスライン、ベイリングボーイ、ドリームジャーニー、ヒラボクロイヤル、ローズプレステージ、エーシンダードマンが控えて進むだろう。

15:03:01 | datesui | No comments |

11 October

#279.天高く、胸高鳴る、秋華賞

今秋、最高のメンバーと言われている秋華賞がやってきた。春のクラシックを賑わした面々やこの夏の猛暑やインフルエンザをくぐり抜けて成長をした新顔など、揃いも揃った18頭だ。特に今年の春は、NHKマイルCとダービーで牝馬が栄冠に輝くという快挙が起き、例年なら牝馬のG?は2レースなのに、ことしはG?馬を4頭も輩出する豪華なクラシックになった。その立役者、ウオッカもピンクカメオも出走してきた。また、当然のことながら、オークス馬と桜花賞馬も出馬表に名を連ねている。
淀の2000mは小回りコース、だからと言って先行有利とも言い切れない難コースかも知れない。お天気も陽気も良さそうで、好レースが期待できそうなのは嬉しいことだ。
データベースも張り切って、8頭も候補馬を挙げてきた。

【 秋華賞 】
◆66.5  ダイワスカーレット
◆64.5  ベッラレイア
◆58.1  ウオッカ
◆57.6  レインダンス
◆57.4  ヒシアスペン
◆56.5  アルコセニョーラ
◆56.3  タガノプルミエール
◆55.4  ラブカーナ
以上8頭が、Wsc55以上の推奨馬になり、以下の3頭が50以上の参考馬。
◇53.1  ピンクカメオ
◇51.4  ミンティエアー
◇51.1  ローブデコルテ


【展望】上記11頭中、春の活躍馬が7頭。このうち秋の足慣らしを無事終えたのが、ダイワスカーレット、ベッラレイア、ピンクカメオの3頭か。夏の成績がイマイチだったが、秋どうやらOK組が、ラブカーナ、ローブデコルテ。秋の足慣らしに不安が出たのが、ミンティエアーとなり、休養からぶっつけ本番がウオッカとなる。
逆に、春の成績はイマイチだったが、夏にパワーアップしたのが、レインダンス、アルコセニョーラ。さらに春は出走のチャンスすらなく、夏に未勝利から1000万クラスを勝つまでに出世した上り馬に、ヒシアスペン、タガノプルミエールがいる。
さすがにG?馬4頭を中心とした既成勢力が優勢だが、夏から力をつけてきたレインダンス、タガノプルミエールにも注目したい。また、既成勢力の中でも、ダイワスカーレット、ベッラレイアの安定性と順調さは中心とみるのが常識というものだろう。春の消耗が心配されるウオッカだが、底力は群抜いているのでアッサリ栄冠ということも十分考えられる。

【展開】先頭を切って逃げるのは、クィーンスプマンテか。その後を追走する先行組が、ヒシアスペン、ダイワスカーレット、ブリトマルティス、ザレマ、という面々になるだろう。
中段の前に方に、ウオッカ、ミンティエアー、ピンクカメオ、レインダンス、という有力メンバーが占め、やや後ろに、マイネルーチェ、ハロースピード、ローブデコルテ、ラブカーナ、ベッラレイア、ホクレレ、アルコセニョーラ、が密集を作るように進むだろう。
後方は、カレンナサクラ、タガノプルミエールが控える形で4コーナーに向かうだろう。

久しぶりに興奮するレースに巡り合えた。京都のG?のファンファーレの高揚感を思いっきり味わえそうなレースが始まる。


22:58:35 | datesui | No comments |

05 October

#274.とざい、と〜ざい

10月になると東西でトライアル中のトライアル、毎日王冠と京都大賞典がある。天皇賞、ジャパンカップ、有馬記念につながるレースだけに錚々たるメンバーが揃う。G?にくらべ出走制限が緩和なため、年によってはG?以上の豪華な顔ぶれになることもあった。
データベースはこのような高質なレース経験を積んだメンバーによるとき、最も好ましい条件になる。だからと言って当たるとも言えないのだが、しっかりアルゴリズムが働いた結果ではある。早速、まず毎日王冠から、続いて京都大賞典を出力してみよう。

【 毎日王冠 】
◆ブライトトゥモロー  59.7(ウィニングスコア)
◆コンゴウリキシオー  59.1
◆ダイワメジャー    57.0
◆エイシンデピュティ  56.2
以上4頭が推奨で、本命、対抗、単穴、連下となる。
◇カンファーベスト   54.2
◇チョウサン      54.2
◇トウショウヴォイス  52.2
◇エリモハリアー    51.7
◇トップガンジョー   51.4
◇アグネスアーク    50.8
以上の6頭が、Wscが50以上の参考馬の戦力評価の状況だ。

【所感】オープン、重賞で安定した成績を積み重ねているブライトトゥモローに注目したい。本番と変わらない重要なトライアルを勝って、地歩固めと行きたいところだろう。相手もこれまでとは数段格が上がるが、鞍上を含めて丁寧でぬかりのない競馬をすれば望みは叶いそうだ。コンゴウリキシオーは前回の安田記念の好走で、G?への橋頭保ができたといえよう。今回も安定した力が出るかが試される。ダイワメジャーを単穴に推すところがデータベースのスゴイところで、たったひとつの宝塚記念の負けだが、客観的にはこんな評価になるのだろう。最後にエイシンデピュティだが、準オープン、オープン、重賞と3連勝の勢いで夏休みに入った。明けても、G?の常連めざしその勢い発揮してほしい。

【展開】コンゴウリキシオーに逃げてほしい。ストーミーカフェがぴったりつく展開だ。そのあとの先行グループが、ダイワメジャー、エイシンデピュティとなるだろう。
中段は、アグネスアーク"、トップガンジョー、ヴリル、チョウサン、カンファーベスト、ビッグプラネットが固まった集団をつくりそうだ。
後方は、ブライトトゥモロー、ピサノパテック"、エリモハリアー、トウショウヴォイスだが、差のない形で緊張した展開の面白いレースになりそうだ。



【 京都大賞典 】"
◆ポップロック    66.0
◆トウショウナイト  60.2
◆ハイアーゲーム   57.9
◆インティライミ   56.2
推奨は以上だが、ここでも4頭になった。
◇アルナスライン   51.0
Wscが50以上はただ1頭、しかも推奨の4頭から相当な差がある。

【所感】ここはポップロックが貫録を見せなければならないところだろう。G?でも好走、上位入着となれば、あとはG?を獲るだけで、ここで負けるようではG?の眼はない。トウショウナイトは長距離での安定性は買えるが、そこまでだろう。ハイアーゲームもオープンでは通用するが重賞では苦戦という状況でここでは勝つまでは至らないか。インティライミは実力上位だが、去年の秋からスランプ状態だった。この秋の初戦朝日チャレンジカップを勝ったことによりスランプ脱出となればこの先も楽しみだ。

【展開】何も行かない、だがレースは進む。ということで、インティライミが先頭に立ちそうだ。だが、いい位置取りをしたがるのはたくさんいるので、デルタブルース、スクールボーイ、ポップロック、トウショウナイトも次の集団には入るだろう。
頭数も少ないので、このあとは後方になるが、マキハタサイボーグ、アルナスライン、ダンスアジョイ、ファストタテヤマ、ハイアーゲーム、という展開になるが、有力馬が前の方にいるので抜け出しのタイミングが見どころになるか。


15:17:19 | datesui | No comments |