Archive for April 2008

30 April

#392.プロ野球1か月

速いもので四月も終りだ。3月の末に開幕したプロ野球も1か月が経ち、凄いことや楽しいことが起きてきている。

まずはパリーグだ。4強2弱を予想していたが、経過は少し異なる展開になった。2弱が思ったより善戦しておもしろくしているのだ。
中でも2弱の一方と思っていた西武が春の珍事のような活躍で、堂々の首位を走っていることだ。監督が伊東勤から渡辺久信に替わったことだけでも相当な戦力低下と考えていたが、ここまでの状況ではうまくことが運んでいる。
それから見逃してはいけないのは最下位だがオリックスの善戦で、首位からとの差は6.5ゲームだ。セリーグは試合数が少ないにも関わらず11.5ゲームも離れているので、混戦をおもしろくしている影の立役者かもしれない。
4強の方はどこも抜け出ることができず混戦だが、どのチームにも決め手がないのだ。日ハムは得点力と監督に難があり、ロッテは抑えを含めたリリーフ陣が弱く、ソフトバンクは中心選手の高齢化と力のある投手力が不安定で、楽天は元々基礎能力が低く、頭ひとつ飛び出る力はどこもない状況だ。混戦は当分続きサバイバル的な決着になるだろう。

セリーグの開幕前の客観的な観測によれば、3強3弱だったはずだ。ところが今のところ、2強2中2弱という様相になっている。ヤクルトの頑張りと巨人のふがいなさ、というよりバカバカしさだ。こんなバカバカしい試合なんか見に来るもんかと、ナベツネが言ったそうだがその通り、勝っても負けてもバカバカしいのだ。
2弱は予想通りのことが起きているので最早これまでだろう。2強はやはり強い。阪神には勢いがあり、中日には不気味な底力さえ感じる。そこで頑張ってもらいたいのが2中のヤクルトで、29日の阪神戦のような戦いが持続できればおもしろい存在だ。
問題は巨人だが、現状ではおもしろくしている存在だが、このままでは飽きられてしまうだろう。やはり勝たなくてはいけないのだが、計算できるはずの上原があのような惨状では大変だ。でも、巨人が2中のままではセリーグ全体が湿ってしまう。

テレビで楽しみとなる発見がひとつあった。NHKの伊東勤の解説だ。監督として手を打たないといけない場面での状況説明が実に新鮮なのだ。例えば、ピッチャーが撃ち込まれて交代の決断の場面で、「大量点につながる恐れがある」という見解は今まで聞いたことがなかった。打たれて動揺しているときのピッチングは単調になり、球威があってもタイミングが合ってしまうとのことだ。スタミナや球威が十分でも代えなければならないことがわかった次第だ。

2、3年前からプロ野球がおもしろくなった。ひとつにはパリーグの努力が実りおもしろくなり、セリーグも見過ごせなくなったことだろう。尻に火が付いてやっとという感じだが、おもしろくなったこと自体は歓迎だ。


11:26:59 | datesui | No comments |

09 April

#382.まさに柔道日本

柔道の五輪代表が決まった。2008年全日本選抜柔道体重別選手権大会の終了後、北京五輪代表の発表があった。女子の代表選手6人の顔見せがあったそうだが、この選手権大会で優勝した選手は52kg級の中村美里だけだった。ちょっと異様な状況で、これでは北京五輪が敗者復活戦になってしまう。

この大会が最終選考会ではあったが、代表決定に関してはこの大会の一本勝負でないことは承知できる。過去の実績の積み上げや選考委員の目利きもある訳で、その要素は当然必要だが、一方でその密室性と説明の拙さは相変わらずである。透明性を高めるために、山口香がポイント制を提唱していたが実にもっともなことだ。だが、十分な検討もされずに、まだ無理という意見で掻き消されてしまうに違いないだろう。

案の定、選考説明は言い訳に終始し、取ってつけたような条件を選考の理由にしているのは辟易ものだ。このような選考過程にならざるをえないなら、どうして事前に言っておかないのだろう。この大会は1つの選考要素で、過去の選考対象大会の成績、本番への出場経験、また本番への適性などが選考要素になり、判断の権限と責任は選考委員にあるというメッセージを発しておけば良いと思われる。そうすれば、谷亮子は敗れても選考されることになるのだ。

もっと心配は井上康生だ。決勝で一本勝ちをしたが、困ったことに内股を決めたことだ。井上康生は内股にこだわるほどの力量がないのに、不遜にも内股に美学もどきを抱いていることだ。世界はあの内股を井上のウィークポイントとして対策を練っているのが現状だ。出場枠はまだ未決定だが、世界は井上が内股を引っ下げて出てくるのを待っているのだ。秘かに北京対策として、朽木倒しや両手刈りの猛訓練を積んでいるようなら嬉しいのだが。


11:40:02 | datesui | No comments |