Archive for June 2008

27 June

#419.世代交代の起きる日

今年の宝塚記念は世代交代を意識して観てみたいと思っている。注目は4歳勢だ。牝馬の方ではいち早く4歳天下が確立している状況が明瞭だ。ダイワスカーレットとウオッカという2強が君臨し、それに続く存在としてエイジアンウインズも短距離系で台頭して、さらにダート路線でもスリープレスナイトが着実に成長を遂げいずれ大きなところを獲りそうだ。
これに牡馬の方も少し遅れるが4歳勢の攻勢が兆しではなく、現実の状況になってきた。アサクサキングス、ロックドゥカンプ、アルナスライン、ホクトスルタン、アドマイヤオーラなどが少しずつだが競馬を覚えてきたようで、今度こそエイシンデピュティ、メイショウサムソンの既成勢力を打ち破れそうな気配だ。

秋の勢力図を4歳中心で考えると、牝馬は夏さえ無事に越せば現状の延長だろう。牡馬は楽しみにつながることが占われるのがこの宝塚記念になるだろう。4歳牡馬、頑張れ!

【 Wscランキング:宝塚記念 】
◆Wsc: 72.1 アルナスライン    R= 52、 RR= 73、 RT= 68、 D= 2.9、 A= -.1、 H= 2.6
◆Wsc: 61.6 カンパニー      R= 48、 RR= 73、 RT= 59、 D= 0.1、 A= 0.1、 H= 3.2
◆Wsc: 55.3 エアシェイディ    R= 44、 RR= 75、 RT= 54、 D= -0.7、 A= -0.6、 H= 3.5
以上がWsc55以上の推奨馬
◇Wsc: 54.8 エイシンデピュティ  R= 39、 RR= 71、 RT= 62、 D= -0.2、 A= 1.8、 H= 0.8
◇Wsc: 54.7 アサクサキングス   R= 46、 RR= 77、 RT= 60、 D= -1.4、 A= 1.8、 H= -1.3
◇Wsc: 54.0 アドマイヤオーラ    R= 54、 RR= 68、 RT= 54、 D= -0.8、 A= -0.4、 H= 4.4
◇Wsc: 51.1 ロックドゥカンプ    R= 53、 RR= 74、 RT= 56、 D= -3、 A= 1.2、 H= 0.9
◇Wsc: 49.1 ドリームパスポート  R= 49、 RR= 65、 RT= 57、 D= -1.7、 A= -0.4、 H= 0.9
◇Wsc: 48.4 サクラメガワンダー  R= 46、 RR= 67、 RT= 54、 D= -1.9、 A= 0.8、 H= 1.3
◇Wsc: 48.3 アドマイヤフジ    R= 47、 RR= 70、 RT= 48、 D= -1.8、 A= 0.4、 H= 1.2
◇Wsc: 45.1 メイショウサムソン  R= 57、 RR= 59、 RT= 56、 D= -3.7、 A= 0.1、 H= 0.7
◇Wsc: 36.0 フォルテベリーニ   R= 41、 RR= 56、 RT= 58、 D= -4.3、 A= -0.1、 H= 1.2
◇Wsc: 35.9 アサカディフィート  R= 41、 RR= 56、 RT= 47、 D= -3、 A= -1.2、 H= 2.1
◇Wsc: 33.7 インティライミ    R= 50、 RR= 48、 RT= 53、 D= -4.7、 A= -0.3、 H= -0.9
 
   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
宝塚記念はG?の大レースだが、それ以上に今年の競馬の展開を占う重要な一戦になるだろう。4歳牡馬が秋の主導権を獲るか、それとも中心勢力不在のまま秋の混戦路線になるかの瀬戸際の状況だ。
そこで注目は4歳勢だ。なかでもアルナスラインにフォーカスを当てたい。3歳の春からそこそこの成績は上げていたが、秋のクラシック路線で人気以上の好走を連発した。年が明けてからは人気を背負って人気に応える走りもできるようになり、大きいところも指呼の間というところに来た。
加えて、アサクサキングス、アドマイヤオーラ、ロックドゥカンンプの4歳の3頭は、本来なら主役のはずで、それぞれに確実な充実度を身につけているところを評価したい。ここで、それぞれにおいて最終仕上げの好走があれば秋は中心馬の1頭になることが約束されるだろう。
既成勢力ではエイシンデピュティは信頼できそうだが、メイショウサムソンの不安定さには全面的な信用はできかねるので、ここはカンパニー、エアシェイディの曲者系の方がおもしろいかもしれない。

アルナスライン中心、相手としてカンパニーとエアシェイディ、あとはWsc50以上からエイシンデピュティ、アサクサキングス、アドマイヤオーラ、ロックドゥカンプをどう絡ませるかだろう。


【 展開 】
金鯱賞の走りっぷりから、エイシンデピュティ逃げそうだ。成績不振のインティライミの玉砕も考えられるが、ここはエイシンデピュティの逃げ、アサクサキングスの追走が自然と思われる。
そのあとの先行集団は、ロックドゥカンプが前の位置を占め、サクラメガワンダー、アドマイヤフジ、メイショウサムソン、カンパニーが続くだろう。
中段から後方にかけては、フォルテベリーニ、アルナスライン、インティライミがやや前の方で、後方には"アドマイヤオーラ、ドリームパスポート、エアシェイディ、アサカディフィートが控えることになるだろう。

動きは、メイショウサムソンがつくることになるだろう。中途半端な仕掛けで追いづめになるパターンがメイショウサムソンには向いているので、3コーナーからなし崩し的なスパートが始まるだろう。4角先頭、力で押し切りというレースができる馬が栄冠に近そうだ。


12:34:08 | datesui | No comments |

21 June

#415.牝馬の季節

21日からの競馬は夏モードだ。函館にも開催が移り、3か月あまりの北海道競馬が始まることになる。また、福島競馬も開催され、このあとは新潟、小倉そして北海道の2会場が夏の主戦場になる。一方、宝塚記念のある阪神の1開催を除いて中央場所は長い休みに入る。

この夏競馬の始まりを告げる重賞レースが今週のマーメイドステークスなのだが少々影が薄い。来週が宝塚記念ということもあろうが、夏はオフシーズンという感覚や牝馬限定ということもあり、関心がイマイチなのだろうか。
マーメイドSは1996年に創設された比較的新しいレースだ。芝の2000mに、前述したように3歳以上の牝馬によるハンデキャップ戦だ。開設当初は別定戦だったが、2年前からハンデキャップ戦に変更され、格下の馬の挑戦もしやすくなったものと思われる。逆に言えば、夏期の重賞の出走頭数減対策かも知れない。

だが、本来は出走ラッシュがあってもおかしくないはずで、なんとなれば夏は牝馬の季節なのだ。「牝馬は夏に強い」という俗説もあるが、データを辿ると、6〜8月、3か月の牝馬の勝率は通年の勝率と比べて高くなっていて、特に8月は統計的有意差の出るほど顕著な結果になっているのだ。この事実を競馬関係者がとらえていれば、この時期に牝馬のレースで出走頭数減など心配する方が不思議なことなのだが、競馬界での「牝馬と夏」についてはどんな認識なのだろうか。

さて、G?の余韻がまだ残っている気持ちでのハンデ戦の検討は調子が出にくいのだが、ハンデの影響が出る出ないの判断が難しい。概してハンデの重い方はマイネスとして出るようだが、軽い方がはっきりしない。特に、極端に軽い方は、いくら軽くしてもらってもそれ以上速く走れる訳がないのだから、当然と言えば当然だ。ただ、この辺りはデータを精緻に検討して申し上げることがらなので、データ分析をして場を改めてお知らせしたい。

【 Wscランキング : マーメイドS 】<阪神10レース>
◆Wsc: 60.7 ベッラレイア     R= 57、 RR= 62、 RT= 51、 D= -2.7、 A= -.4、 H= 3.9
◆Wsc: 60.2 ザレマ        R= 44、 RR= 64、 RT= 53、 D= -1.6、 A= 1.4、 H= .6
◆Wsc: 59.2 ブローオブサンダー R= 30、 RR= 41、 RT= 48、 D= 4.1、 A= 2.8、 H= 0
◆Wsc: 58.6 サンレイジャスパー R= 48、 RR= 52、 RT= 48、 D= -.7、 A= -.7、 H= 3.4
◆Wsc: 55.9 ウインシンシア   R= 47、 RR= 49、 RT= 48、 D= .1、 A= -1.5、 H= 5.5
以上が、Wsc55以上のデータベースの推奨馬。
◇Wsc: 54.7 ソリッドプラチナム R= 41、 RR= 47、 RT= 52、 D= -1、 A= -1、 H= 3.3
◇Wsc: 52.7 ブリトマルティス  R= 41、 RR= 50、 RT= 47、 D= -1、 A= .7、 H= -.4
◇Wsc: 51.0 ホウショウループ  R= 37、 RR= 50、 RT= 47、 D= -.6、 A= -.4、 H= 2.4
◇Wsc: 42.6 トウカイルナ    R= 29、  RR= 37、 RT= 50、 D= -2.4、 A= -.8、 H= 4.2
◇Wsc: 37.3 ピースオブラヴ   R= 36、 RR= 41、 RT= 51、 D= -5.3、 A= 1.7、 H= -.5
◇Wsc: 34.6 トーホウシャイン  R= 35、 RR= 40、 RT= 44、 D= -5.7、 A= -1.9、 H= 3.7
◇Wsc: 32.5 レインダンス    R= 43、 RR= 33、 RT= 42、 D= -6.5、 A= .7、 H= .7

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
実績からベッラレイアがイチオシだ。去年のクラシック戦線での活躍から大いに期待できそうだ。前走はヴィクトリアCで8着という結果だったが、これは去年の秋以来の久々だったので、このレースでは力が発揮できそうだ。2番手はザレマというにしたい。牝馬路線での堅実な好走が光るので、ここでも牝馬内での安定性が望めそうだ。3番手に抜擢がブローオブサンダーだ。現在2連勝。いずれも500万下だが、完勝、圧勝の内容だ。だが、ダート戦だったことを考えるとハンデを貰っても一抹の不安はある。
以下、サンンレイジャスパーは、前走は小倉記念勝ちだが、約1年の久々であること、またウインシンシアも前走は1000万下の有松特別快勝だが戦績は乱高下状態で安定を欠き、両馬とも注目はしたいが中心には据えられない。
Wsc下位の中からはブリトマルティスが2連勝で要注意かも知れない。だが、勝負に脆いところがあり、負けると着にも残らないので相手探しに向かないと思われる。

【 展開 】
逃げるのはブローオブサンダーだろう。次いでの追走組は、ピースオブラヴ、ザレマ、の2頭だろう。
中段は、レインダンス、ブリトマルティス、ベッラレイア、ホウショウループの4頭が占めると思われる。
そして、後方は、サンレイジャスパー、トウカイルナ、ソリッドプラチナム、ウインシンシア、トーホウシャインが控えることになるだろう。
12頭と頭数も手ごろなので、まとまった集団で動くことになり、決め手勝負というレースになりそうだ。


14:58:41 | datesui | No comments |

13 June

#412.好調は実績を超えるか

JRAのホームページに函館競馬場のスタンド改修工事の計画が載っていた。ファンサービスになることなので大いに結構だが、レースコースの改修はしないのだろうか。最近の例では阪神競馬場のコースの改修はとても良いことだと思う。亡くなった大川慶次郎に「桜花賞は新潟で開催すべし」とまで言われた極悪コースの改良だけではなく、ダートの2000mなどバラエティに富んだレースのできる競馬場に生まれ変わったのだ。これが本来のファンサービスであることをJRAは認識していただきたい。
函館は、競馬の本流である芝のマイル戦ができないのだ。なにしろ、芝1200mから長い距離のレースは一気に1700mになってしまい、1400mすらできないのだ。この歪な状態は函館だけではなく、福島、小倉、中京も同じ状況だ。レースの王道、芝のマイル戦はひとつでも多くの競馬場で施行できるようにしたいものである。

さて、谷間のレースのエプソムカップだ。時期も距離も見事に谷間と言うより隙間だ。時期はダービーが終り安田記念も済み、宝塚記念はこれからだ。距離は芝の1800mで、今やチャンピオンシップ・ディスタンスにもなろうかという2000mと競馬の王道マイルの間ということで、G?に昇格しそうなレースも見当たらない。
その隙間レースの出走馬は、例年なら春競馬で期待されたが成績がイマイチとか、やっと調子が上向いてきたような馬が多いのだが、今年は調子落ちの馬が多いように見受けられるので、地力や成績よりも好調馬を探すのも一興か。

【 Wscランキング:エプソムC 】
◆Wsc: 73.5 ヒカルオオゾラ     R= 43、 RR= 57、 RT= 60、 D= 2.3、 A= .6、 H= 4.3
◆Wsc: 61.6 マイネルキッツ      R= 45、 RR= 51、 RT= 44、 D= 1.2、 A= 0、 H= 2.6
◆Wsc: 59.2 カゼノコウテイ     R= 36、 RR= 44、 RT= 58、 D= -.7、 A= -.3、 H= 4.7
◆Wsc: 58.8 ブライトトゥモロー   R= 55、 RR= 49、 RT= 60、 D= -3.5、 A= -.2、 H= 1.3
◆Wsc: 57.8 トーホウアラン     R= 51、 RR= 52、 RT= 52、 D= -3.2、 A= .1、 H= 1.7
◆Wsc: 55.3 サンライズマックス   R= 42、 RR= 49、 RT= 60、 D= -2.8、 A= -.7、 H= 3
以上がWsc55以上の推奨馬
◇Wsc: 54.0 ショウワモダン     R= 44、 RR= 48、 RT= 56、 D= -2.5、 A= 2.5、 H= -.6
◇Wsc: 53.0 グラスボンバー      R= 44、 RR= 53、 RT= 52、 D= -3.2、 A= -1、 H= 3.7
◇Wsc: 48.5 ファストロック     R= 41、 RR= 43、 RT= 42、 D= -2.1、 A= 2.8、 H= -.6
◇Wsc: 47.1 イクスキューズ     R= 51、 RR= 40、 RT= 45、 D= -4.3、 A= 1.4、 H= .1
◇Wsc: 46.5 メイショウレガーロ   R= 45、 RR= 43、 RT= 43、 D= -3.5、 A= 1、 H= -.3
◇Wsc: 44.5 トウショウヴォイス    R= 39、 RR= 36、 RT= 49、 D= -4、 A= -.9、 H= 2.1
◇Wsc: 44.3 アップドラフト     R= 38、 RR= 41、 RT= 51、 D= -4.5、 A= .5、 H= -1.2
◇Wsc: 44.1 ドリーミーオペラ    R= 36、 RR= 41、 RT= 43、 D= -3.5、 A= 0、 H= 1.3
◇Wsc: 44.0 ユノナゲット      R= 32、 RR= 43、 RT= 59、 D= -4.8、 A= -1、 H= 1.2
◇Wsc: 42.2 ダブルティンパニー   R= 35、 RR= 40、 RT= 47、 D= -4.4、 A= 1.1、 H= .3
◇Wsc: 36.2 ミュージックホーク   R= 38、 RR= 29、 RT= 53、 D= -5.7、 A= .9、 H= -.2
◇Wsc: 29.3 ソーユアフロスト    R= 27、 RR= 29、 RT= 40、 D= -6.2、 A= -.1、 H= -1.1

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
Wsc73.5のヒカルオオゾラがダントツの状況だ。なにしろ2位のマイネルキッツが61.6で10ポイントも引き離している。70を超えることもスゴイことだが、差が10を超えることも珍しい。ここはヒカルオオゾラ鉄板ということにしておこう。
次いでマイネルキッツだが、不調馬の多い中では調子はまずまずの方だ。この6戦の戦績が??????で、今度は?の番だが「もうはまだ、まだはもう」と考えると、この辺で変な数列は終りを遂げるかも知れない。
以下、55以上のカゼノコウテイ、ブライトトゥモロー、トーホウアラン、サンライズマックスは安定性がなく、上位2頭の相手の1頭と見るぐらいの存在だろう。
55以下から好調馬を探せば、2連勝中のファストロックだ。この程度では本来なら力不足だが、不調馬揃いの中では一泡もありそうだ。

【 展開 】
純然たる逃げ馬はいないが、ファストロックかショウワモダンが先頭を切りそうだ。2番手集団も、イクスキューズ、ダブルティンパニー、メイショウレガーロ、ミュージックホークと賑やかで、さらに、ヒカルオオゾラ、アップドラフトも遅れずに追走ということになろう。
中段は、トーホウアラン、ドリーミーオペラ、マイネルキッツ、ソーユアフロスト、ブライトトゥモロー、カゼノコウテイ、が進むことになる。
後方には、サンライズマックス、トウショウヴォイス、グラスボンバー、ユノナゲットが控える形になる。

4コーナーからの動き出しは、ブライトトゥモロー、ドリーミーオペラあたりから始まりそうだ。末脚のあるサンライズマックスやグラスボンバーはコースを見定めての追い出しになるだろうが、さらに末脚の強靭なヒカルオオゾラとカゼノコウテイは最後の最後で仕掛けることになろう。逆に、ヒカルオオゾラが馬なりのまま先頭に立つようなことになれば、楽勝のケースになるだろう。


19:18:27 | datesui | 3 comments |

05 June

#409.一瞬のゴール前

安田伊左衛門というお方をご存じだろうか。伊右衛門といえばお茶だが、こちらは競馬の話だ。馬券の法制定や日本ダービーの創設などに尽力され、今日の競馬をつくった功労者だそうだ。その安田伊左衛門の功績を称えたレースが今週の1マイルのG?安田記念だ。安田さんは一体どんなお顔をされた方なのかは知らないが、ともかくレースの方だけは楽しませていただこう。

1マイルというと短距離に聞こえる。だが、短距離走者をスプリンターと呼ぶのに対して、マイルの走者にはマイラーという呼び名がある通り、マイルは短距離ではなく独立した距離概念なのだ。また、昔の名調教師にはマイルを重視する傾向があって、持ちタイムなどはマイルで判断すべしとまで言われていた。つまり全ての基本がマイルという考え方があったようだ。

競馬の基本であるマイル戦がトップクラスの馬によって行われる。冷静に観察して、マイルの本質を考えてみるのも楽しいことではないかと思う。ひょっとしたら競馬の本質に近づけるかもしれない。今回は海外からも3頭の遠征参加があり、そのうちの2頭はなんと安田記念を経験しているだけではなく、ブリッシュラックに至っては2006年の優勝馬なのだ。侮ることは当然できないが、データベースでは外国場の十分な検討はできないので日本馬中心のデータ分析になる。

【 Wscランキング:安田記念 】
◆Wsc: 66.7 スズカフェニックス R= 64、 RR= 76、 RT= 64、 D= -0.4、 A= -0.8、 H= 4.4
◆Wsc: 66.5 スーパーホーネット R= 59、 RR= 78、 RT= 64、 D= 0.1、 A= 0、 H= 3.6
◆Wsc: 58.4 エアシェイディ   R= 58、 RR= 72、 RT= 47、 D= -0.7、 A= -1、 H= 5.7
◆Wsc: 56.3 ウオッカ      R= 54、 RR= 70、 RT= 55、 D= -1.7、 A= 0.1、 H= 2.1
◆Wsc: 56.1 エイシンドーバー  R= 63、 RR= 64、 RT= 55、 D= -2.1、 A= 0.4、 H= 2.6
◆Wsc: 55.1 キストゥヘヴン   R= 56、 RR= 72、 RT= 52、 D= -2.3、 A= -0.1、 H= 2.6
以上がWsc55以上の推奨馬
◇Wsc: 53.9 ニシノマナムスメ  R= 56、 RR= 73、 RT= 55、 D= -2.6、 A= 0.1、 H= 2.8
◇Wsc: 52.6 アイルラヴァゲイン R= 43、 RR= 67、 RT= 59、 D= -1.8、 A= 1.8、 H= 0
◇Wsc: 48.6 ハイアーゲーム   R= 42、 RR= 63、 RT= 63、 D= -2.9、 A= 0.4、 H= 1
◇Wsc: 47.6 ジョリーダンス   R= 57、 RR= 58、 RT= 59、 D= -4.3、 A= 0.3、 H= 3
◇Wsc: 46.2 オーシャンエイブス R= 47、 RR= 55、 RT= 51、 D= -1.3、 A= -1、 H= 4.1
◇Wsc: 44.4 ドラゴンウェルズ  R= 43、 RR= 52、 RT= 56、 D= -2.5、 A= 0.9、 H= 2.5
◇Wsc: 42.5 グッドババ     R= 48、 RR= 47、 RT= 52、 D= -2.8、 A= 1.3、 H= 2.1
◇Wsc: 42.0 コンゴウリキシオー R= 54、 RR= 45、 RT= 54、 D= -4.4、 A= 4、 H= -3.1
◇Wsc: 32.8 ピンクカメオ    R= 46、 RR= 44、 RT= 52、 D= -6、 A= 0.3、 H= 0.1
◇Wsc: 30.4 ドリームジャーニー R= 39、 RR= 38、 RT= 48、 D= -4.9、 A= -0.9、 H= 4.1
◇Wsc: 00.0 アルマダ      R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◇Wsc: 00.0 ブリッシュラック  R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
検討に足るデータのある日本馬から見ていけば、スズカフェニックスとスーパーホーネットの一騎打ちという様相である。回避で残念だが、カンパニーを加えて三つ巴が楽しめるというのが戦前の見方であった。これに打って出たのがウオッカで、データには表れないドバイ遠征の内容を考慮すれば、新しい三つ巴ともとれそうだ。

この三つ巴に何が割り込むか、というのが今の状態になった。その候補として、エアシェイディ、エイシンドーバー、キストゥヘヴンの3頭が上がるが、堅実で実力上位のエアシェディが最も近い位置にいるだろう。その次の存在は外国馬と見るのが妥当なようだ。


【 展開 】
逃げて先頭を切るのは、コンゴウリキシオー、とみて大方間違いないだろう。次いでの先行集団は、アイルラヴァゲイン、グッドババ、ドラゴンウェルズ、ということが考えられる。
中段は大きな集団になり、前の方から、ハイアーゲーム、エイシンドーバー、ピンクカメオ、ジョリーダンス、ウオッカ、ニシノマナムスメ、アルマダ、ブリッシュラック、スーパーホーネット、キストゥヘヴン、と予想される。
後方に控えるのが、スズカフェニックス、ドリームジャーニー、エアシェイディ、オーシャンエイブスとなるだろう。

一瞬にして変わるのが、マイルのゴール前だ。後方に控える4頭はいずれも末脚自慢だし、中段の中でもスーパーホーネットやジョリーダンスは終いの脚には自信を持っている。さらに、抜け出した後もしぶとく粘るエイシンドーバーやニシノマナムスメがいて、正直極めて難しい展開になりそうだ。


23:00:00 | datesui | No comments |