Archive for September 2008

29 September

#458.ドブに捨てる金

アメリカで金融不安が起きているが、公的資金を注入することが決定しそうである。一昔前の日本をまるで倣うようなことが起きている。日本はそのとき30兆を超える公的資金を注ぎ込み、結局10兆余りは回収できていない。アメリカの必要な額は日本円で75兆円だが、取り返せるのは果たしてどれくらいだろうか。連日、国民に向かって理解を求めているが、国民の支持や関心を失ったブッシュには荷の重いことであろう。

ブッシュが大統領に就任したころ、京都議定書の批准の問題があった。ブッシュはその時、経済損失が4000億ドルになると言って批准を拒否した。日本円に換算すれば40兆円余りである。確かに大きい額だが、その見返りはかけがえのない大きなものだが、今の金融不安に注入する公的資金はドブに消えてしまうことになるだろう。

ブッシュはテレビを通じて神妙な顔して国民に訴えているが、京都議定書の批准を拒否したときもこのような申し訳ない顔をして欲しかった。「どうだ4000億ドルだ、だれも反対できまい」とでも言いたげの品のない顔を今でも思い出す。

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09 September

#450.二大政党制

イギリスとアメリカが二大政党制ということで、日本も追従することになったようだ。この二国はアングロサクソンの国ということで、世界の大潮流ということではない。実際にノルウェーやスウェーデンのような一党優位政党制の国もあれば、西ドイツ、スイス、デンマークなどは多党制の国である。しかも政治は十分機能しているので、二大政党制だけが絶対に優れた体制とは言い切れないようである。

だが、日本の現実は小選挙区制の導入で一党優位政党制から二大政党制への移行は避けられないので、二大政党制のことを少しは意識する必要があるようだ。そこで重要な意識は、2つの政党の主張は似通ってくるのは当然と思うことだろう。政治はもともと共通善の達成である。それを力の均衡した両者が達成を目指そうとしたら、同じようになるのは仕方がない。むしろ、その方が国民のためには良いことだと思えるし、防衛、外交などは国をあげて国益に基づいた方針で変わることない政策を遂行してもらった方が良いに違いない。

では、二大政党制での政党の選択はどうすればいいのか。同じような主張のもとでは無理に差異を揉みだす必要はない。ウソをついたり、隠しごとをしたり、国民に少しでも具合の悪いことをしたら交代ということが良いと思う。



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