Archive for October 2008

31 October

#480.お姉さまへの挑戦

天皇賞は数えて138回、最も古くから続いているレースだ。なにしろ始まりは明治38年、1905年のことだ。それから長いこと古馬最高の栄誉のレースとして親しまれてきた。昭和59年、1984年に秋の天賞は2000mに短縮され現在の距離になったが、それまでは春の京都も秋の東京も、ともに3200mの長距離レースだった。思い出される名勝負は数知れないが、2000mに変更されてからの数回はレコードタイムの連続で、中距離競馬のスリリングな展開を教えてもらったようだった。

その2000mもG?にすっかり定着して、中距離路線を志向する馬もはっきり現われてきた。その一例が今年のディープスカイだろう。いつもの既定路線なら、ダービーを勝った馬は菊花賞を目指すのだろうが、ディープスカイは2000mの天皇賞・秋へ標準を定めてきたのだ。これで、おもしろさが一つ増したことになった。
3歳馬の挑戦を受けるのが4歳の牝馬2頭だ。ダイワスカーレットとウオッカの2頭は、史上最強とも思える4歳牝馬のペアだ。ダイワスカーレットは長期休養明け、ウオッカは前走の不覚があるが、両馬とも本番を控えての状態は十分といえそうだ。また、楽しさが加わったようだ。
主役の3頭のエピソードが豊富なこともあり、他馬の影が薄れがちだが、いやいや多士済々、曲者も揃って興奮を呼ぶレースが期待できそうだ。スタートが待ち遠しい。

【 Wscランキング:天皇賞・秋 】
◆Wsc: 70.2 ウオッカ        R= 54、 RR= 81、 RT= 68、 D= 1.6、 A= 0.3、 H= 1.9
◆Wsc: 66.8 ダイワスカーレット  R= 73、 RR= 74、 RT= 53、 D= .4、 A= 3.3、 H= -0.2
◆Wsc: 64.5 ディープスカイ    R= 54、 RR= 78、 RT= 59、 D= 1.2、 A= -0.6、 H= 5.8
◆Wsc: 57.4 ドリームジャーニー  R= 45、 RR= 65、 RT= 67、 D= 0.5、 A= -0.9、 H= 4.4
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 52.6 サクラメガワンダー  R= 58、 RR= 72、 RT= 56、 D= -3.2、 A= 0.4、 H= 1.9
◇Wsc: 51.2 キングストレイル   R= 38、 RR= 71、 RT= 62、 D= -1.9、 A= 0.7、 H= 1.0
◇Wsc: 50.1 カンパニー      R= 56、 RR= 62、 RT= 58、 D= -3.4、 A= 0.0、 H= 3.0
◇Wsc: 49.6 アドマイヤフジ    R= 53、 RR= 70、 RT= 60、 D= -3.6、 A= 0.9、 H= 1.1
◇Wsc: 49.5 アサクサキングス   R= 46、 RR= 71、 RT= 52、 D= -2.3、 A= 1.9、 H= -1.2
◇Wsc: 48.3 アドマイヤモナーク  R= 37、 RR= 72、 RT= 53、 D= -1.8、 A= -0.8、 H= 2.7
◇Wsc: 47.3 オースミグラスワン  R= 48、 RR= 57、 RT= 62、 D= -1.9、 A= -1.2、 H= 3.3
◇Wsc: 45.9 エアシェイディ    R= 50、 RR= 64、 RT= 56、 D= -3.6、 A= -0.6、 H= 2.7
◇Wsc: 45.4 トーセンキャプテン  R= 49、 RR= 60、 RT= 54、 D= -2.7、 A= -0.5、 H= 1.3
◇Wsc: 42.9 タスカータソルテ   R= 49、 RR= 53、 RT= 53、 D= -2.7、 A= -0.2、 H= 1.6
◇Wsc: 41.0 ポップロック     R= 48、 RR= 53、 RT= 46、 D= -3.1、 A= 0.2、 H= 0.8
◇Wsc: 37.1 ハイアーゲーム    R= 41、 RR= 51、 RT= 61、 D= -4.7、 A= 0.1、 H= 0.7
◇Wsc: 30.3 エリモハリアー    R= 45、 RR= 43、 RT= 61、 D= -6.5、 A= -1.1、 H= -1.0

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
Wscのスコアを見れば、ウオッカ、ダイワスカーレット、ディープスカイの3頭が抜きん出ている。この中から優勝馬が出ると見るのが順当だろう。中でもここまで順調にことを運んでいるディープスカイに期待を寄せたい。ダービー以後、夏を無事に越し、秋初戦の神戸新聞杯を勝ち上がって万全の状態と言えるだろう。対するはウオッカだ。前走の毎日王冠こそ2着と不覚をとったが、その前走の安田記念は圧勝で強さは揺るぎもない。むしろ心配なのがダイワスカーレットで、前走の大阪杯を勝ったときは近年の最強牝馬と思えるフシさえあったが、休養明けのハンデをどう克服するかになろう。この3頭以外では、2000mを連勝して復調したドリームジャーニーが目につくが、あとの馬も含めて4歳牝馬との勝負付けはもはや終ったと認識したい。


【 展開 】
ダイワスカーレットが逃げてアサクサキングスが追走する、というのが常識的な展開だろう。休養明けといこともあり、ダイワスカーレットは逃げを打つのが常道だろう。その後の先行組が、アドマイヤフジとキングストレイルだ。ここまでが、先行集団となる。
中段は、サクラメガワンダー、ウオッカ、ポップロック、ハイアーゲーム、カンパニー、タスカータソルテの面々がかたまりを作って進行する。
後方は、トーセンキャプテン、ディープスカイ、エアシェイディ、アドマイヤモナーク、ドリームジャーニー、エリモハリアー、オースミグラスワンが静かに進むことになる。

動きはウオッカに注目したい。前回は逃げて差されてしまったが、今回はどこでダイワスカーレットとの勝負に行くかがおもしろい。後方のディープスカイの追い込みも視野に入れながらの仕掛けのタイミングを楽しむのも一興である。
展開の綾があればカンパニーだろう。有力の3頭が早めの叩きあいになるようなことになれば、最後に仕掛けるカンパニーが足元を掬うこともあるかも知れないのだ。


00:35:40 | datesui | No comments |

23 October

#468.お鉢が回ってきた

いよいよ今年のクラシックの総決算、菊花賞だ。その総決算を前にして大本命と思われたディープスカイが天皇賞・秋へ転進して菊花賞には出走しないことになった。ディープスカイは言わずと知れたダービー馬で、その前にマイルのG?NHKマイルを快勝している。ここで菊花賞を獲れば変則だが三冠の達成であり、内容も1600mのNHK、2400mのダービー、そして3000mの菊花賞となれば、本場英国のクラシックの体系に近く、本物の三冠馬のはずだった。それを天皇賞に進路を変えたのだ。しかも天皇賞は歴戦の古馬と手合わせになる。どう見ても3歳同士の菊花賞より辛い勝負になることは明白である。敢えて厳しい道を選んだディープスカイの陣営に拍手を送りたい。

この背景には世界の競馬が距離の短縮化傾向にあることが明白だろう。菊花賞や天皇賞・春のようなレースはもはや時代遅れなのかもしれない。NHKマイルC、ダービー、天皇賞という路線が3歳馬の中心的なキャリアコースなることを願っているのだが、早計だろうか。

伝統のレースに水を差すようなことを述べてしまったが、菊花賞はやはり菊花賞として淀の坂越え3000mをきっちり走って欲しい。だが、ディープスカイの転進に加えてダービー2着のブラックシェルも屈腱炎で回避となって、急に中心が怪しくなった。すると急浮上が夏の上昇馬だ。ダークホースのはずが中心馬に、穴中の穴の馬が対抗や単穴に格上げされてのレースになった。いささかインフレ気味のレースではあるが、それでも優勝馬は菊花賞馬だ。クラシックの総決算を見事に飾って欲しい。

【 Wscランキング:菊花賞 】
◆Wsc: 67.9 オウケンブルースリ R= 30、 RR= 58、 RT= 60、 D= 0.5、 A= -0.7、 H= 3.2
◆Wsc: 60.1 シゲルフセルト   R= 16、 RR= 55、 RT= 60、 D= 0.3、 A= -0.1、 H= 1.6
◆Wsc: 59.5 スマートギア    R= 17、 RR= 54、 RT= 57、 D= 0.3、 A= -0.6、 H= 2.1
◆Wsc: 58.5 マイネルチャールズ R= 28、 RR= 69、 RT= 53、 D= -2.4、 A= 0.4、 H= 1.3
◆Wsc: 58.1 ダイワワイルドボア R= 21、 RR= 60、 RT= 52、 D= -0.6、 A= 0.1、 H= 1.1
◆Wsc: 57.5 ノットアローン   R= 19、 RR= 66、 RT= 49、 D= -0.9、 A= 0.7、 H= 0.2
◆Wsc: 55.7 ダイシンプラン   R= 17、 RR= 49、 RT= 50、 D= 1.2、 A= -0.6、 H= 1.8
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 54.4 ナムラクレセント  R= 20、 RR= 53、 RT= 56、 D= -1.2、 A= -0.4、 H= 1.8
◇Wsc: 52.2 ロードアリエス   R= 24、 RR= 62、 RT= 46、 D= -2.8、 A= 1.1、 H= -0.4
◇Wsc: 49.2 ミッキーチアフル  R= 18、 RR= 50、 RT= 50、 D= -1.8、 A= 0.6、 H= 0.2
◇Wsc: 47.9 スマイルジャック  R= 21、 RR= 53、 RT= 50、 D= -3.0、 A= 0.9、 H= 0.5
◇Wsc: 47.9 ベンチャーナイン  R= 19、 RR= 56、 RT= 50、 D= -3.1、 A= -0.4、 H= 2.2
◇Wsc: 47.1 アグネススターチ  R= 18、 RR= 50、 RT= 43、 D= -1.7、 A= 1.3、 H= -0.2
◇Wsc: 44.6 ヤマニンキングリー R= 16、 RR= 52、 RT= 47、 D= -3.1、 A= 0.0、 H= 0.4
◇Wsc: 42.2 ホワイトピルグリム R= 19、 RR= 45、 RT= 51、 D= -3.5、 A= -0.1、 H= 0.8
◇Wsc: 32.7 フローテーション  R= 18、 RR= 38、 RT= 47、 D= -5.2、 A= -0.3、 H= 0.8
◇Wsc: 32.6 メイショウクオリア R= 21、 RR= 44、 RT= 39、 D= -5.3、 A= 0.6、 H= 0.1
◇Wsc: 32.1 ドットコム     R= 16、 RR= 40、 RT= 39、 D= -5.4、 A= -0.2、 H= -0.6

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
オウケンブルースリを夏から密かに追いかけていた上がり馬狙いの御仁や、大穴狙いの方には悔しい菊花賞かも知れない。なにせ、穴中の穴のようなシゲルフセルトやスマートギアまでが中心馬になろうとしているのだ。そして、近年なら見捨てられるセントライト記念の上位馬が、我が場を得たりとばかりの顔をしているではないか。今年の菊花賞は何が起きるかわからない、面白いことになりそうだ。

そこで、王道的にオウケンブルースリ、シゲルフセルト、スマートギアを中心に据えよう。マイネルチャールズ、ダイワワイルドボア、ノットアローン、ダイシンプランをその間に割り込む勢力と考えてみたい。目移りする馬も当然多いが、ここまでにしておく。


【 展開 】
レースの中心が怪しくなっているばかりではなく、展開の中心も不在だ。強力な先行馬も見当たらず、ダンゴ状態のスローペースになるのは必至だろう。
その中で先頭を切りそうなのが、アグネススターチだろう。続いて、ロードアリエスとなり、そのあとの先行集団に、スマイルジャック、ノットアローン、ミッキーチアフル、メイショウクオリア、マイネルチャールズがかたまることになろう。
差のない中段に、ダイワワイルドボア、ヤマニンキングリー、シゲルフセルト、ホワイトピルグリム、ドットコム、フローテーション、ナムラクレセント、ベンチャーナインがひしめき合う状態になる。
後方、といっても差がないが、スマートギア、ダイシンプラン、オウケンブルースリが追走する展開になる。

どの有力馬も中心馬になるとは思っていないし、中心馬にもなったこともないので、自分から動くことはしまい。なおさら淡々とした展開が維持されてしまうことになり、4コーナーを一団で回ることも考えられることではなく、一番想定できるパターンかもしれないのだ。
中段にいる有力馬が一番難しいだろう。動くに動けず、なし崩しに脚を浪費して、結局勝負にならないことが予想されるので、先行集団から勇気をもって飛び出すか、計った追い込みを抜かりなくやり遂げることが栄冠への近道かもしれない。


17:28:36 | datesui | No comments |

17 October

#465.2番人気が5連勝

今週は秋華賞だ。1996年に3歳牝馬の秋のG?として開催されたレースで、牝馬のクラシックは春で終りという感じだったものを、秋にもクライマックスをつくるのが狙いのようだった。今回は迎えて13回、ともかく秋のこの時期にしっかり定着はしたようだ。
レースの様子も見どころや考えどころのある面白い内容で、この5年間は2番人気が5連勝を果たしている。2番人気が活躍するという状況は、少なくともこの5年間は合格点のつく真っ当なレースが展開されたと思いたい出来事だ。さて、今年も素直に2番人気といくかどうかはわからない。ジンクスというものは実におもしろいもので、気づいたときは終りのときなのだ。

【 Wscランキング:秋華賞 】
◆Wsc: 65.0 レッドアゲート     R= 60、 RR= 64、 RT= 49、 D= -.3、 A= .9、 H= 2.3
◆Wsc: 64.8 ブライティアパルス   R= 42、 RR= 51、 RT= 67、 D= .7、 A= 2.6、 H= 1.4
◆Wsc: 64.0 レジネッタ       R= 48、 RR= 73、 RT= 51、 D= -1、 A= 0、 H= 2.2
◆Wsc: 58.1 エフティマイア      R= 37、 RR= 69、 RT= 44、 D= -.5、 A= .4、 H= -.6
◆Wsc: 55.1 メイショウベルーガ   R= 48、 RR= 55、 RT= 51、 D= -1.6、 A= -1.3、 H= 4
以上が、Wsc55超えの推奨馬。
◇Wsc: 54.9 ピサノジュバン      R= 21、 RR= 49、 RT= 69、 D= -.5、 A= .5、 H= .3
◇Wsc: 54.1 トールポピー      R= 47、 RR= 59、 RT= 51、 D= -2.9、 A= -.3、 H= 2.7
◇Wsc: 54.0 リトルアマポーラ    R= 45、 RR= 58、 RT= 42、 D= -1.2、 A= -.3、 H= 3.9
◇Wsc: 52.7 ソーマジック      R= 39、 RR= 58、 RT= 43、 D= -1.1、 A= 0、 H= 2.5
◇Wsc: 52.5 マイネレーツェル    R= 33、 RR= 59、 RT= 52、 D= -1.9、 A= -.4、 H= 2.1
◇Wsc: 51.7 ムードインディゴ    R= 46、 RR= 52、 RT= 49、 D= -2.2、 A= -.3、 H= 3.4
◇Wsc: 48.5 オディール       R= 42、 RR= 56、 RT= 50、 D= -4.1、 A= .4、 H= 2.2
◇Wsc: 43.0 カレイジャスミン    R= 40、 RR= 52、 RT= 34、 D= -3.1、 A= 1.8、 H= -1.8
◇Wsc: 37.7 ユキチャン       R= 39、 RR= 42、 RT= 45、 D= -5.2、 A= 1.1、 H= -1.2
◇Wsc: 37.1 ブラックエンブレム   R= 39、 RR= 45、 RT= 45、 D= -5.3、 A= 1.9、 H= -.7
◇Wsc: 36.8 アロマキャンドル    R= 31、 RR= 42、 RT= 40、 D= -3.6、 A= 0、 H= .8
◇Wsc: 35.8 プロヴィナージュ    R= 22、 RR= 35、 RT= 51、 D= -3.3、 A= .8、 H= -1.9
◇Wsc: 34.2 エアパスカル      R= 35、 RR= 41、 RT= 45、 D= -5.7、 A= 2.4、 H= -2.1

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
春のクラシックの覇者、トールポピーがトライアルのローズSで少し遅れを取ってしまった。替って台頭したのがマイネレーツェルとムードインディゴで、オークスでは9着、10着の馬だ。だが、桜花賞馬でオークス3着のレジネッタはローズSも3着と無難にこなし、これは本番でも大いに希望が持てる。また、オークス、桜花賞ともに2着のエフティマイアも前走のクイーンSは5着だが、古馬との手合わせなので好走とみて、本番も視野におけるはずだ。

これに対して夏以降の上昇組だが、レッドアラート、ブライティアパルス、メイショウベルーガの3頭に注目したい。レッドアラートはオークスこそ6着だったが、当時はフローラSを勝ち上がったばかり、秋のトライアルの紫苑Sも3着で上昇は維持できそうだメイショウベルーガは順調に使われている強みを認めたい。

最大の上昇馬はブライティアパルスで、クラシックの一応の目安となる古馬混合の1000万を、僅差の2着のあと夕月特別で見事に勝ち上がっているのだ。既成勢力に対抗する1頭としてブラティアパルスに1票を投じたい。


【 展開 】
強力な先行馬がいなければ、G?はスローペースになるのは避けられない。今年もそうなるだろう。
先頭を切るのは、ブライティアパルスかエアパスカルか。ブラックエンブレムとカレイジャスミンも遅れずについて行くだろう。ここまでが先行集団だ。
中段の前の方には、ユキチャン、レッドアゲート、プロヴィナージュがつけ、そのあとにピサノジュバン、オディール、エフティマイアとつづくことになるだろう。
あとは後方集団だが、まずはアロマキャンドル、レジネッタ、ソーマジックがかたまり、リトルアマポーラ、ムードインディゴ、トールポピー、マイネレーツェルがそのあとで、最後がメイショウベルーガということになるか。

展開の中心は、早めに動きそうなエフティマイアに先行する馬がどう反応するか、そして次に後方から仕掛けるレジネッタは逆にこの状況をどう生かすかということになろう。

13:10:25 | datesui | No comments |

10 October

#463.歴戦

限りなくG?に近いG?、というよりG?をも凌駕しているといわれる毎日王冠が、今度の土曜日に開催される。今年のメンバーは、G?馬はウオッカぐらいで例年より淋しい感じだが、それでもバリバリのオープン馬の一線級が揃った。現在の勢力の中心は、ダイワスカーレット、ウオッカ、スリープレスナイトの4歳の牝馬で、その中からウオッカが参戦してきた。メイショウサムソンがフランスへ出張中であることもあり、対する牡馬は迫力に欠けるきらいがあるが、フィールドベアー、キャプテンベガの生きの良い4歳牡馬陣の飛躍も期待してみよう。

【 Wscランキング:毎日王冠 】
◆Wsc: 67.6 ウオッカ       R= 51、 RR= 72、 RT= 57、 D= 1.3、 A= 0、 H= 2
◆Wsc: 63.5 カンパニー      R= 62、 RR= 66、 RT= 48、 D= -.6、 A= .2、 H= 3.7
◆Wsc: 60.0 フィールドベアー   R= 50、 RR= 70、 RT= 52、 D= -.6、 A= 0、 H= 2.4
◆Wsc: 58.1 サクラメガワンダー  R= 57、 RR= 67、 RT= 47、 D= -1.3、 A= .6、 H= 1.7
◆Wsc: 56.0 スーパーホーネット  R= 48、 RR= 60、 RT= 59、 D= -1.6、 A= -.2、 H= 3.3
◆Wsc: 55.6 キャプテンベガ    R= 46、 RR= 64、 RT= 59、 D= -1.2、 A= -.3、 H= 2.5
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 54.7 オースミグラスワン   R= 47、 RR= 56、 RT= 55、 D= 0、 A= -1.2、 H= 3.7
◇Wsc: 51.2 トーセンキャプテン  R= 49、 RR= 61、 RT= 49、 D= -1.9、 A= -1.1、 H= 2.2
◇Wsc: 49.1 アグネストレジャー  R= 41、 RR= 52、 RT= 50、 D= -.7、 A= -1.3、 H= 6
◇Wsc: 47.7 サンライズマックス  R= 45、 RR= 49、 RT= 56、 D= -2.1、 A= -.5、 H= 3
◇Wsc: 45.2 アドマイヤフジ    R= 45、 RR= 62、 RT= 43、 D= -3.7、 A= .5、 H= 1.2
◇Wsc: 45.2 ハイアーゲーム    R= 42、 RR= 51、 RT= 56、 D= -3.4、 A= .3、 H= .8
◇Wsc: 41.0 リキッドノーツ    R= 48、 RR= 41、 RT= 46、 D= -3.3、 A= .3、 H= 2.2
◇Wsc: 40.5 ドリームパスポート  R= 35、 RR= 54、 RT= 50、 D= -3.7、 A= -.6、 H= .2
◇Wsc: 33.8 エリモハリアー    R= 41、 RR= 41、 RT= 60、 D= -6.4、 A= -1、 H= -.8
◇Wsc: 30.8 チョウサン      R= 42、 RR= 32、 RT= 46、 D= -5.7、 A= .4、 H= .8

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
ここはウオッカに完勝を期待したい。なんとなく結果が出ていなかったが、安田記念で大丈夫となったと考える。次いでの存在は、カンパニー、サクラメガワンダー、スーパーホーネットの規制勢力ではなく、勝ちっぷりの良いフィールドベアー、キャプテンベガを推したい。規制勢力の3頭は、歴戦の場数はあるものの、勝ちが遅く、歴戦つわものと言えるような強かさは持ち合わせていない。だからと言って、4歳の牡馬2頭に勝ち味の鋭さがあるわけではなく、少しばかりしぶといだけなのだ。
ウオッカの完勝、それ以外、興味も関心ももてないレースかもしれない。

【 展開 】
先頭を切る馬が全く見当たらない。それでも強引に探せば、サクラメガワンダー、アドマイヤフジ、チョウサン、リキッドノーツ、ハイアーゲーム、カンパニー、などが先行しそうだ。
そのあとには、フィールドベアー、ウオッカが追走し、さらにスーパーホーネット、キャプテンベガがそのあとにつけることになるだろう。
少し離れたところで、サンライズマックス、ドリームパスポートの2頭がつけ、そのあとに、エリモハリアー、トーセンキャプテン、オースミグラスワン、アグネストレジャーが控えることになりそうだ。

春以来の久しぶりの東京開催で、しかも2日目なので馬場も良く、好タイムが続出しているレースだ。だが、今年はスローペースになり、目を見張る時計は期待できないが、牽制と駆け引きのオトナのレースが見られるかもしれない。その時台頭するのが、歴戦のつわものではなさそうだ。


21:46:00 | datesui | No comments |

03 October

#460.秋一番

#460.秋一番
秋のG?の第1戦はスプリンターズ・ステークスだ。中山の芝1200mで行われる。今年は、外国馬は不参加なので、データの欠落もなく十分な分析が可能である。じっくりと数字の並びを見つめてみよう。
夏の競馬にサマー・スプリント・シリーズが設置されて、秋に入って突然のG?という状況は回避できるようになった。だが、夏の好成績は疲労との裏返しでもあるので、データはさらに深読みが必要になる。こんなことが、さらに面白さが増すようだ。ちょうど良い塩梅に少しずつ秋の夜長になっているので、灯火親しむ意味でもデータをじっくりと見てみたい。

【 Wscランキング:スプリンターズS 】
◆Wsc: 65.4 キンシャサノキセキ   R= 62、 RR= 73、 RT= 61、 D= -0.1、 A= 1.3、 H= 1.0
◆Wsc: 65.1 カノヤザクラ      R= 59、 RR= 70、 RT= 68、 D= 0.0、 A= 0.1、 H= 2.0
◆Wsc: 65.1 スリープレスナイト   R= 46、 RR= 69、 RT= 64、 D= 1.9、 A= 1.3、 H= 2.1
◆Wsc: 58.4 ビービーガルダン    R= 49、 RR= 61、 RT= 60、 D= 1.5、 A= 2.9、 H= 0.7
◆Wsc: 56.0 スズカフェニックス   R= 62、 RR= 59、 RT= 62、 D= -2.3、 A= -0.6、 H= 4.2
◆Wsc: 55.9 シンボリグラン     R= 44、 RR= 67、 RT= 68、 D= -1.9、 A= 0.5、 H= 1.1
以上がWsc55を超えた推奨馬
◆Wsc: 53.8 ファイングレイン    R= 47、 RR= 62、 RT= 56、 D= -1.1、 A= 1.0、 H= 1.3
◆Wsc: 50.1 タニノマティーニ    R= 45、 RR= 62、 RT= 62、 D= -2.5、 A= 2.1、 H= -1.8
◆Wsc: 46.9 アポロドルチェ     R= 39、 RR= 55、 RT= 54、 D= -1.9、 A= -0.3、 H= 1.2
◆Wsc: 46.1 ジョリーダンス     R= 48、 RR= 56、 RT= 60、 D= -4.4、 A= 0.4、 H= 1.1
◆Wsc: 45.1 トウショウカレッジ   R= 43、 RR= 51、 RT= 57、 D= -3.0、 A= -0.6、 H= 3.3
◆Wsc: 41.2 スピニングノアール   R= 51、 RR= 48、 RT= 57、 D= -5.4、 A= -0.7、 H= 2.6
◆Wsc: 40.8 タマモホットプレイ   R= 44、 RR= 43、 RT= 58、 D= -4.2、 A= -0.9、 H= 2.7
◆Wsc: 39.3 プレミアムボックス   R= 49、 RR= 44、 RT= 55、 D= -5.1、 A= -0.3、 H= 1.7
◆Wsc: 35.7 エムオーウイナー    R= 47、 RR= 36、 RT= 57、 D= -5.7、 A= 3.9、 H= -4.8
◆Wsc: 35.2 ウエスタンビーナス   R= 45、 RR= 41、 RT= 52、 D= -5.5、 A= 3.0、 H= -2.4

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示
す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
今年のスプリンターズSはサマー・スプリント・シリーズの影響の強く、直近の成績比較がおもしろい。Wスコアが65を超えた有力3頭は、いずれかのレースで勝利を収めている。すなわち、キンシャサノキセキは函館スプリントS、カノヤザクラはアイビス・サマーダッシュとセントウルS、スリープレスナイトは北九州記念をそれぞれ勝っている。残る1つのキーンランドCは推奨漏れのタニノマティーニが勝った。
さらに、出走馬のすべてがこの5つのレースのどこかで出走しているのもおもしろいことだ。もっともスズカフェニックスとジョリーダンスは安田記念→セントウルSなので、夏は休みともとれる。だが、残りの14頭は夏の最中に出走しているので、丁寧な戦績比較はとても有効に思える。
そこでWsc65を超えた3頭の中心は揺るぎなしとみたい。キンシャサノキセキの勝負下手、カノヤザクラに疲れの心配があるが、あとは順調とみて差し支えない。となると、スリープレスイナイトが一番安心できそうだが、データをみても勝ちっぷりも良く最有力とみなした方が良さそうだ。
従来の勢力へ、割り込む勢力として4歳の上昇馬、ビービーガルダンを推したい。3連勝でオープン入りして、札幌2歳S以来の重賞は惜しくも2着だったが、先の展望は十分開けたようだ。


【 展開 】
先行しそうな馬が有利な枠を引けなかったようだ。展開が変わるとは考えにくいが、評価は下がったはずだ。
ハナを切るのは、エムオーウイナーだろう。その追走が、ウエスタンビーナス、ビービーガルダン、タニノマティーニ、となるだろう。
その次の位置につける先行集団として、スリープレスナイト、キンシャサノキセキ、ファイングレインの4頭が前の方に集団をつくる体制だろう。
中段は、シンボリグラン、ジョリーダンス、カノヤザクラ、アポロドルチェ、プレミアムボックスの5頭が緩やかに進むことになる。
後方は、トウショウカレッジ、スズカフェニックス、スピニングノアール、タマモホットプレイ、の4頭になる。

スタートして後手を踏んではおしまいかもしれないが、良いスタートをしても利は多くはなさそうだ。とにかくロスをしないで、どうやってゴールに飛び込むかが勝利への道だ


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14:43:59 | datesui | No comments |