Archive for December 2008

26 December

#502.フィナーレは三つ巴

12月28日15時25分、第10レース有馬記念のスタートだ。有馬記念は昭和31年(1956年)創設のレースで、まさに昭和の遺産だ。それまで暮の中山は中山大障害がフィナーレであったが、春の日本ダービーと比べて華やかさに欠けるのは否めなかった。そこで、時の中央競馬会理事長の有馬頼寧(ありまよりちか)氏が中山競馬場の新スタンドの竣工に合わせ、日本ダービーに匹敵するレースを発案し創設に至ったとのことである。

ファン投票をはじめとする新しい試みが取り入れられ華やかなレースになったが、意外なことに定量戦であることが開催当時の懸念材料だったらしい。漏れ伝えることによれば、勝負付けの終わった定量戦では馬券はうれまいというのが心配されたそうだ。始まってみれば、最初はメイヂヒカリやハクチカラといった実力馬が勝って馬券も堅かったが、第4回で9番人気のガーネットが勝って単勝2280円もつけたそである。その後、ストロングエイト、メジロデュレン、ダイユウサクなどの穴馬の活躍が暮の有馬記念に彩りを添えた。そして去年は9番人気のマツリダゴッホが勝って、単勝は5230円もつけた。

さて、今年は牝馬の年だった。有馬記念も牝馬抜きでは語れない。ウオッカ、ダイワスカーレット、スリープレスナイト、ブルーメンブラッドと、牝馬限定ではないG?で今年は牝馬がこれほどまでに勝っているのだ。有馬記念での揃い踏みも見たかったが、大将格のダイワスカーレットと副将格のカワカミプリンセスが出走してきた。迎え撃つオス馬どもは、マツリダゴッホ、メイショウサムソン、スクリーンヒーロー、ドリームジャーニー、アルナスラインと、一応の顔ぶれは揃ったので好勝負の期待が湧きそうだ。

【 Wscランキング:有馬記念 】
◆Wsc: 64.2 スクリーンヒーロー R= 55、 RR= 77、 RT= 67、 D= 0.8、 A= 1.3、 H= 2.6
◆Wsc: 63.1 マツリダゴッホ   R= 59、 RR= 78、 RT= 64、 D= 0.1、 A= 1.3、 H= 1.4
◆Wsc: 62.8 ダイワスカーレット R= 59、 RR= 76、 RT= 56、 D= 0.2、 A= 2.7、 H= -0.2
◆Wsc: 59.7 カワカミプリンセス R= 50、 RR= 78、 RT= 60、 D= 0、 A= 1.5、 H= 0.3
◆Wsc: 57.4 メイショウサムソン R= 58、 RR= 75、 RT= 55、 D= -1.5、 A= 0、 H= 0.3
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 54.7 アルナスライン   R= 62、 RR= 62、 RT= 57、 D= -2.1、 A= 0.1、 H= 4.3
◇Wsc: 51.7 ドリームジャーニー R= 35、 RR= 61、 RT= 68、 D= -0.6、 A= -0.7、 H= 2.7
◇Wsc: 46.8 エアシェイディ   R= 40、 RR= 63、 RT= 59、 D= -3.4、 A= -0.4、 H= 2.1
◇Wsc: 44.7 アサクサキングス  R= 46、 RR= 57、 RT= 59、 D= -4.0、 A= 1.3、 H= -0.7
◇Wsc: 43.0 アドマイヤモナーク R= 42、 RR= 54、 RT= 60、 D= -3.5、 A= -1.0、 H= 2.8
◇Wsc: 40.1 ベンチャーナイン  R= 32、 RR= 66、 RT= 51、 D= -3.8、 A= -0.7、 H= 3.1
◇Wsc: 39.8 エアジパング    R= 46、 RR= 52、 RT= 51、 D= -4、 A= 0.4、 H= 2.3
◇Wsc: 38.4 フローテーション  R= 32、 RR= 56、 RT= 50、 D= -2.9、 A= -0.2、 H= 1.4
◇Wsc: 33.6 コスモバルク    R= 44、 RR= 45、 RT= 43、 D= -5.2、 A= 2.2、 H= -6.3

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
Wsc上位の3頭の争いと見るのが妥当だろう。2連勝と本格化して好調のスクリーンヒーロー、堅実な実績を重ねているマツリダゴッホ、そして実力はNO1と目されるダイワスカーレットの三つ巴だ。この3頭が頭一つ抜けていて、優勝馬はこの3頭からと決めて良さそうだ。
その他のメンバーはどうだろう。この3頭に迫るだけの爆発力がどれも不足しているので、優勝は期待しにくい。だが、3連複が上記の3頭で鉄板かとは思いにくい。勝負の過程で3頭のいずれかが脱落することもあり、割って入る馬も現れて当然だろう。カワカミプリンセスやメイショウサムソンが粘り込むか、脚質の違いを生かしてドリージャーニーが追い込むか、だが、終ってみれば上下差の大きい有馬記念ということになるのかもしれない。


【 展開 】
逃げるのはダイワスカーレットだが、唯一の心配事である外枠なのだ。スンナリ負荷なく先頭に立てれば問題はない。内枠のコスモバルクやカワカミプリンセスに絡まれことなく先頭に立ちたいものだ。
ということで、ダイワスカーレットが先頭、カウモバルク、カワカミプリンセスは追走ということになる。
中段は、マツリダゴッホ、スクリーンヒーロー、アサクサキングスが比較的前の方に位置取り、エアジパング、アルナスライン、メイショウサムソン、フローテーションが中央の位置を進むことになる。
後方は、エアシェイディ、ベンチャーナイン、ドリームジャーニー、アドマイヤモナークが自己のペースでゆっくり追走となるだろう。
さて、3コーナーで何が動くだろう。ジリっぽいメイショウサムソンが動きそうだ。もとよりロングスパートが得意だったこともあり、長い追い比べに活路を見出しそうな気配がする。前の馬が早めの勝負になると、後方の追い込み馬にも光が当たりそうだ。ドリームジャーニー、エアシェイディにチャンスも訪れよう。
このような波も立たずに直線に入ったなら、お決まりの坂上からの競り合いなり、実績上位馬が名を連ねることになろう。


18:35:50 | datesui | No comments |

19 December

#499.こんどこそ、一騎打ち

60回を迎える朝日杯フューチュリティ・ステークス、この呼称になったのは2001年からで、それまでは「朝日杯3歳ステークス」と呼ばれていた。1949年に開設されたこのレースは、クラシックの登竜門の役割を果たしてきて、多くの名馬を輩出してきたものの、最近はクラシックへの影響が薄くなり、特に、この10年クラシック優勝馬は巣立っていない。まったく淋しい限りであり、レースの名称であるフューチュリティ、前途、将来の意味を考えると皮肉さえ聞こえてくる。
さて、今年もフルゲートの16頭だ。傑出馬が不在もあってのことだろうが、淋しいレースよりは良いだろう。好レースを期待したい。


【 Wscランキング:朝日杯FS 】
◆Wsc: 64.7 セイウンワンダー    R= 54、 RR= 63、 RT= 67、 D= 1.6、 A= -1.6、 H= 6.1
◆Wsc: 64.3 シェーンヴァルト   R= 58、 RR= 70、 RT= 66、 D= .2、 A= -1.4、 H= 6.8
◆Wsc: 58.7 ホッコータキオン    R= 53、 RR= 61、 RT= 57、 D= -.2、 A= 1.9、 H= 0
◆Wsc: 57.9 フィフスペトル     R= 47、 RR= 66、 RT= 47、 D= 1.6、 A= -.1、 H= 2.3
◆Wsc: 57.7 エイシンタイガー   R= 55、 RR= 60、 RT= 55、 D= -.5、 A= 0、 H= 1.6
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 53.9 ミッキーパンプキン  R= 40、 RR= 60、 RT= 51、 D= 1.6、 A= 1.6、 H= 0
◇Wsc: 51.9 ブレイクランアウト  R= 50、 RR= 58、 RT= 50、 D= -.8、 A= .3、 H= 3.2
◇Wsc: 49.0 ゲットフルマークス  R= 41、 RR= 59、 RT= 45、 D= -.7、 A= 3.4、 H= -.6
◇Wsc: 48.2 ツルマルジャパン   R= 38、 RR= 51、 RT= 54、 D= -1.5、 A= 2.4、 H= -1.8
◇Wsc: 45.8 ピースピース     R= 47、 RR= 54、 RT= 52、 D= -3.7、 A= -1.9、 H= 4.6
◇Wsc: 42.5 オメガユリシス    R= 32、 RR= 60、 RT= 29、 D= .5、 A= -.8、 H= 4.4
◇Wsc: 37.4 トウカイフィット   R= 37、 RR= 46、 RT= 46、 D= -3.9、 A= 1.3、 H= -1.6
◇Wsc: 36.9 ブラストクロノス   R= 36、 RR= 43、 RT= 49、 D= -3.6、 A= 2.7、 H= -1.4
◇Wsc: 31.1 トップオブピーコイ  R= 33、 RR= 38、 RT= 42、 D= -5.5、 A= -.2、 H= -2.4
◇Wsc: 05.1 トレノパズル     R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◇Wsc: 05.1 ケンブリッジエル   R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
セイウンワンダーとシェーンヴァルトの一騎打ちの様相だ。確か先週もそんなことを言ってしまった。結果は1勝馬のブエナビスタの快勝に終わって、面目は全くなかった。今周もそうならないことを祈りつつ、検討を進めよう。
実はこのレース、重賞勝ちが4頭もいる豪華な布陣何だが、京王杯2歳S優勝のゲットフルマークスは14番人気、フィフスペトルは仕上がり早やのイメージの強い函館2歳Sのためか、この2頭には触手が伸びないようだ。そこで、残りの2頭である、新潟2歳Sのセイウンワンダーとデイリー杯のシェーンヴァルトに注目があつまることになった。確かにこの2頭、実績に加えタイムも優秀で、勝ちっぷりも悪くはない。共に1600mの重賞を勝っているので、距離の心配もない。

そこで、この2頭に割って入る馬だが、ホッコータキオン、フィフスペトル、エイシンタイガーの3頭が上がる。一番有力なのは、フィフスペトルだ。前走の京王杯ではゲットフルマークスの2着と不覚をとったが、あれを勝っていれば、上位2頭と三竦みになったかもしれないのだ。ホッコータキオンとエイシンタイガーは、やや勝負付けの終わった感もあるが、安定性があり、2歳の気まぐれがあったりすれば、たちまち上位へ食い込むことも考えられる。

だが、ここはフューチュリティ・ステークス、前途有望な若駒に勝って欲しい。見事な一騎打ちを期待してやまないのである。


【 展開 】
逃げるのは、ゲットフルマークスか。次いで、ブラストクロノス、ツルマルジャパンが追走となるだろう。この後の先行グループは、ホッコータキオン、ミッキーパンプキン、トウカイフィットだろうが、内枠のミッキーパンプキン、トウカイフィットも先頭集団に加わる可能性もある。
中段は、ブレイクランアウト、エイシンタイガー、トレノパズル、ケンブリッジエル、フィフスペトル、トップオブピーコイの6頭が進むだろう。
後方は、オメガユリシス、シェーンヴァルト、セイウンワンダー、ピースピースの4頭が控えることになる。
シェーンヴァルト、セイウンワンダーの2頭は静かにマークしあいながら進むことになる。

中山の2歳戦なので、動きは早いだろう。3、4コーナーの中間から、シェーンヴァルト、セイウンワンダーの2頭は人気も背負っているので先頭集団に取りつくだろう。直銭の入口からは叩きあいの体制に入り、坂上で抜き出た方が勝ちということになろう。この筋書きが崩れると、伏兵が頭をもたげることになる。3コーナーからの無理な攻め上がり、無用な競り合い、絶対的な強さなど持ち合わせてはいない2頭なので、波乱もあるだろう。


21:50:37 | datesui | No comments |

13 December

#496.心もとない一騎打ち

阪神では例年の通り、来年のクラシックを目指す2歳牝馬の最強馬決定戦が行われます。阪神の芝1600mはクラシック本番の第1戦、桜花賞と馬場も距離もまったく同じです。という訳で、本番のためにもここを使って、勝っておくことは極めて大切でしょう。だが、本番は来年の4月。その間の勢力変動は大きく、本レースの結果は必ずしも本番の反映を確約するものではないようです。

【 ジュベナイルF 】
◆Wsc: 65.7 デグラーティア   R= 39、 RR= 60、 RT= 51、 D= 1.3、 A= .2、 H= 2
◆Wsc: 63.3 ダノンベルベール   R= 52、 RR= 54、 RT= 47、 D= 1、 A= -1.6、 H= 5.8
以上が、Wsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 54.3 アディアフォーン   R= 41、 RR= 54、 RT= 43、 D= .5、 A= 1.4、 H= 1.1
◇Wsc: 54.1 ショウナンカッサイ R= 40、 RR= 59、 RT= 42、 D= .4、 A= 1.9、 H= .6
◇Wsc: 53.7 ワンカラット    R= 47、 RR= 56、 RT= 51、 D= -2.6、 A= .8、 H= .7
◇Wsc: 52.4 カツヨトワイニング R= 33、 RR= 49、 RT= 53、 D= .4、 A= -.1、 H= 5.4
◇Wsc: 52.1 イナズマアマリリス R= 41、 RR= 57、 RT= 37、 D= .1、 A= .8、 H= 2.1
◇Wsc: 48.8 コウエイハート   R= 39、 RR= 53、 RT= 43、 D= -1.1、 A= 1.9、 H= 0
◇Wsc: 47.2 レディルージュ   R= 42、 RR= 49、 RT= 45、 D= -1.4、 A= .8、 H= 2.9
◇Wsc: 45.5 ジェルミナル    R= 33、 RR= 50、 RT= 42、 D= .4、 A= -.9、 H= 2.8
◇Wsc: 32.2 ルシュクル     R= 39、 RR= 53、 RT= 31、 D= -3.1、 A= -.3、 H= .3
◇Wsc: 30.7 パドブレ      R= 35、 RR= 44、 RT= 39、 D= -3.1、 A= -1.2、 H= 1.1
◇Wsc: 0  フキラウソング   R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◇Wsc: 0  ミクロコスモス   R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◇Wsc: 0  ブエナビスタ    R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◇Wsc: 0  チャームポット   R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◇Wsc: 0  メイショウボナール R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◇Wsc: 0  シゲルキリガミネ  R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
データを見ると、3連勝で重賞を制したデグラーティアと3戦2勝連対率100%のダノンベルベールの一騎打ちという様相だ。デグラーティアは小倉デビューで新馬、特別、小倉2歳Sという軽快なステップを踏むようにオープンに登り詰めたが、夏以降の成長が期待できるだろうか。対するダノンベルベールは秋の福島デビュー、中山の特別を2着して11月の東京の特別を勝利した。この特別は芝1600m、11月という時期も良いが距離も実績になっている。
この2頭以外は、Wscが低く対象外だが、実績上位のショウナンカッサイ、次いでイナズマアマリリスやワンカラットか。また、タイムからはカツヨトワイニングか。


【 展開 】
まだ、各馬とも脚質が固定できるほどのキャリアはなく、また距離が短いため本来の脚質ではない、逃げて勝ってしまうケースもあるだろう。また、逃げていた馬がこのレースを機会に脚質を変えることもあり、そのような視点でレースを楽しんだらいかがだろうか。
そこで逃げるのは、ショウナンカッサイとコウエイハートの2頭だ。その後を追いかけるのが、アディアフォーン、ワンカラット、レディルージュ、イナズマアマリリスの4頭だ。
中段は9頭がひしめく状態で、デグラーティア、フキラウソング、ミクロコスモス、ブエナビスタ、チャームポット、メイショウボナール、シゲルキリガミネ、カツヨトワイニング、ルシュクルの9頭で、ここは有力馬もいて、各馬の動きから目が離せない。
後方は、ジェルミナル、パドブレ、ダノンベルベールの3頭になり、ゆったりとした阪神の1600を悠々と追走することになるだろう。

頭数が18頭と多いため、追い込みのダノンバルベールは早めに好位に上がってくるだろう。先行の良いポジションの占めているデグラーティアは後ろ勢力の追い込みの力を見ての追い出しになるだろう。1600mの距離に実績こそないが好位置でスタミナのロスを防げれば、後ろの馬よりはるかに有利で、優勝のチャンスが十分と言える。



01:58:23 | datesui | No comments |

05 December

#495.実績断然に挑む新星

2000年に創設されたジャパンカップ・ダートは迎えて9回目、大きな転換がある。場所が東京競馬場から阪神競馬場に移ったのだ。阪神競馬場は2006年の大改修でとても良い競馬場に生まれ変わった。改修前の悪名高かった芝1600mは、あの大川慶次郎をして「新潟で開催すべし」とまで言わしめたものだったが、芝1600mの改良やダート2000mの新設など、見違えるほどの素晴らしい競馬場に変身した。そこでのジャパンカップ・ダートだ。ダート10ハロン、つまり2000mになるのかと思っていたが、1800mで落ち着いた。何でもダートの世界では2100mは長すぎるそうだ。
さすがにG?、一線級はこぞって出場してきた。海外からは3頭の参戦があり、日本馬でも海外で活躍したカジノドラヴや地方の馬とバラエティーある顔ぶれとなった。だが、データベースにはこれら5頭のデータはなく、検討の数字は出てこない。たまにはカンに頼って見るのも一興かもしれない。


【 Wscランキング:JCダート 】
◆Wsc: 66.0 ヴァーミリアン    R= 67、 RR= 74、 RT= 56、 D= 1.1、 A= .6、 H= 2.7
◆Wsc: 62.7 ワンダースピード  R= 57、 RR= 67、 RT= 63、 D= .5、 A= .9、 H= 1.1
◆Wsc: 59.2 ワイルドワンダー  R= 56、 RR= 67、 RT= 57、 D= -.5、 A= -.1、 H= 1.6
◆Wsc: 56.0 サンライズバッカス  R= 53、 RR= 58、 RT= 64、 D= -1.3、 A= -1.1、 H= 3.4
◆Wsc: 55.8 サクセスブロッケン R= 45、 RR= 53、 RT= 51、 D= 2.2、 A= 2.2、 H= .4
以上がWsc55を超えた推奨馬

◆Wsc: 54.2 ブルーコンコルド  R= 55、 RR= 61、 RT= 52、 D= -1.8、 A= 2、 H= -3.1
◆Wsc: 48.1 メイショウトウコン R= 52、 RR= 42、 RT= 62、 D= -3.8、 A= -1.3、 H= 2
◆Wsc: 45.4 アドマイヤフジ   R= 28、 RR= 60、 RT= 64、 D= -4、 A= .6、 H= .5
◆Wsc: 41.4 ボンネビルレコード R= 40、 RR= 39、 RT= 46、 D= -3.1、 A= -.2、 H= -2.3
◆Wsc: 38.6 メイショウバトラー R= 33、 RR= 39、 RT= 47、 D= -3.9、 A= 2.6、 H= -4.9
◆Wsc: 38.3 カネヒキリ     R= 25、 RR= 38、 RT= 66、 D= -4.2、 A= .8、 H= 0
◆Wsc: 34.3 フリオーソ     R= 25、 RR= 33、 RT= 46、 D= -4.6、 A= 2.7、 H= -7.3
◆Wsc: 13.1 フロストジャイアント R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◆Wsc: 13.1 ティンカップチャリス R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◆Wsc: 13.1 カジノドライヴ R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0
◆Wsc: 13.1 マストトラック R= 0、 RR= 0、 RT= 0、 D= 0、 A= 0、 H= 0

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
データのない外国馬だが、案外活躍はしていない。過去8回のうち優勝はたった1回、2003年のフリートストリートダンサーだけだ。そして今年は右回りの阪神、ダートの中心はアメリカではほとんどの競馬場が左回りだ。そんなことから、外国馬は消しと思っている。
そうなるとヴァーミリアンを中心にしたい。何といても実績抜群、大一番での強さが凄い。相手はワンンダースピードとワイルドワンダーで、安定した成績を続けている。あとは少し差があるが、サンライズバッカスとサクセスブロッケンだ。粘りのサンライズバッカスに対して、一発大駈けを期待するならサクセスブロッケンだ。4戦全勝で臨んだダービーでは初の芝で惨敗だったが、その後は地方のG?の2戦を1着、2着で終え臨戦体制も十分だ。3歳の秋、大変身を遂げることも大いにありうることだ。


【 展開 】
何が逃げるというほど鮮明な逃げ馬は不在だが、先行する馬はいる。フリオーソ、メイショウバトラー、サクセスブロッケン、ブルーコンコルドの4頭だ。この4頭が先頭集団をつくり牽制しながら進む展開になりそうだ。
次の集団は、ワンダースピード、カネヒキリ、ヴァーミリアン、アドマイヤフジの4頭だが、ここは有力馬が揃い、マークし合いながらの進行になる。
そして中段だが、フロストジャイアント、ティンカップチャリス、カジノドライヴ、マストトラック、ワイルドワンダー、ボンネビルレコードが、かたまる展開になりそうだ。
最後方は、サンライズバッカスとメイショウトウコンということになる。

ペースは遅い。先頭もその次も牽制とマークで、速くなる要素がない。となると、後方の馬も向上面から好位への位置取りをするので、3コーナーあたりでは相当ゴチャついた展開になりそうだ。阪神の1800mの特性がでてしまうのか、それとも圧倒的な力がそれを克服するか。ロスなく勝負に入れる馬か、ロスがあっても勝てる馬か、実績断然の実力馬も3歳の新星もどちらかでないと勝てないだろう。


23:42:44 | datesui | No comments |