Archive for 19 September 2008

19 September

#454.腐っても鯛

秋のクラシックの前哨戦に入った。その昔は菊花賞への道の定番だったセントライト記念だが、最近は菊花賞馬の輩出はとんと御無沙汰だ。少なくともこの10年、1頭も出ていない。だが、レースの格はG?、やはりメンバーはそれなりの馬が出揃っている。いいレースが期待できそうだ。

3歳の秋のクラシックは夏の越し方に注目が集まる。有力馬は無事、変化なく夏を越したいだろうし、春は力不足だった馬は夏の成長を期待するだろう。また、夏のレースは4歳以上の古馬と一緒に走ることになるので、力量の比較や推量には丁度良いのかもしれない。

その基準だが、例年1000万クラスが目安になる。1000万クラスの特別を勝てるようなら、秋のクラシックは大いに期待できると判断したい。同じように1000万特別を好走なら、本番での入着も期待できよう。もっとも1000万以上のクラスでの勝利や好走なら言うこともあるまい。
判断の難しいのは500万クラスでの成績だ。特別の優勝はそれなりの評価をしたいが、それでも1000万クラスに名を連ねただけのことだ。ところが、夏になる前に500万クラス入りしていた馬は3歳同士のレースでの勝ち上がりなので、夏の古馬混合レースの成績との比較では割引が必要だろう。

そのへんの難しさにもかかわらず、データベースは味のある数字を弾いてきた。


【 Wscランキング:セントライト記念 】
◆Wsc: 63.8 マイネルチャールズ  R= 58、 RR= 68、 RT= 49、 D= -2.8、 A= .5、 H= 2.7
◆Wsc: 61.3 シルクマンハッタン   R= 41、 RR= 50、 RT= 57、 D= .7、 A= 3、 H= 2
◆Wsc: 60.6 クリスタルウイング  R= 50、 RR= 57、 RT= 43、 D= -.8、 A= 1、 H= 2.3
◆Wsc: 60.0 ダイバーシティ    R= 36、 RR= 56、 RT= 47、 D= .7、 A= 0、 H= 2.9
◆Wsc: 58.0 キングオブカルト   R= 44、 RR= 51、 RT= 45、 D= -.2、 A= 1.5、 H= .6
◆Wsc: 57.5 ナリタダイコク    R= 45、 RR= 52、 RT= 44、 D= -.5、 A= -.9、 H= 2.4
ここまでがWsc55以上の推奨馬
◇Wsc: 53.9 タケミカヅチ     R= 43、 RR= 59、 RT= 39、 D= -2.4、 A= -.2、 H= 2.6
◇Wsc: 53.0 ノットアローン    R= 40、 RR= 57、 RT= 42、 D= -2.3、 A= 1.5、 H= .4
◇Wsc: 52.4 キングスエンブレム  R= 52、 RR= 55、 RT= 34、 D= -1.8、 A= 1.5、 H= -2.4
◇Wsc: 52.0 リノーンリーズン   R= 30、 RR= 45、 RT= 43、 D= 1.5、 A= -1、 H= 3.2
◇Wsc: 50.4 ダイワワイルドボア  R= 41、 RR= 48、 RT= 45、 D= -2.7、 A= .2、 H= 1.8
◇Wsc: 48.7 フサイチアソート   R= 38、 RR= 47、 RT= 54、 D= -4.1、 A= -.4、 H= 1.5
◇Wsc: 45.7 コンベンション    R= 29、 RR= 42、 RT= 33、 D= 1.4、 A= .8、 H= 1.1
◇Wsc: 45.6 ロードニュースター  R= 33、 RR= 46、 RT= 39、 D= -2.2、 A= -1.3、 H= 4.4
◇Wsc: 40.8 ネオスピリッツ    R= 35、 RR= 43、 RT= 27、 D= -1.1、 A= 2.2、 H= -2.1
◇Wsc: 36.2 フジヤマラムセス   R= 28、 RR= 39、 RT= 43、 D= -3.6、 A= -.3、 H= -1.7
◇Wsc: 31.2 アイティトップ    R= 35、 RR= 34、 RT= 37、 D= -5.3、 A= -1.1、 H= 2.6
◇Wsc: 28.9 ドットコム      R= 31、 RR= 30、 RT= 48、 D= -6.6、 A= -.2、 H= -2

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
中心はマイネルチャールズで動くまい。前走札幌記念では6着という微妙な結果だったが、評価を下げることにはならないと思われる。逆に上げることはできなかったので、このセントライト記念に賭ける期待は大きい。

マイネルチャールズを追う存在が、シルクマンハッタン、クリスタルウイング、ダイバーシティ、キングオブカルト、ナリタダイコクの5頭だろう。クリスタルウイングやダイバーシティは春からの実績のある馬で、評価はしやすいが、1000万クラスの優勝、好走組であるキングオブカルト、ナリタダイコクの評価は微妙である。キングオブカルトはラジオNIKKEI6着のあとの1000万特勝ちと別成長の過程が良くわかり、ナリタダイコクは未勝利から???のあとの1000万特別4着と好走の前の上昇力も評価できよう。
500万特別の勝ち上がり組であるシルクマンハッタンの評価はもっと難しいが、2200mの前走は自らレースを作っての好タイム勝ちを完成度とみたい。


【 展開 】
逃げるのは、シルクマンハッタンとみるのが妥当だろう。これを追走するのが、ネオスピリッツとなるだろう。この2頭に追随する先行集団が、キングオブカルト、キングスエンブレム、ノットアローンの3頭とみられる。
中段はだらしなく広がりそうだが、前の方には、クリスタルウイング、コンベンション、マイネルチャールズは占め、中ほどに、ダイワワイルドボア、ダイバーシティが続き、そのあとに、タケミカヅチ、ドットコム、フジヤマラムセス、フサイチアソートが控えて進むことになる。
後方は、ナリタダイコク、リノーンリーズン、アイティトップ、ロードニュースターの4頭がひと塊りになることが考えられる。
前走、正攻法で古馬に力負けをしたマイネルチャールズだが、今回は相手も変わるので前にも増して正攻法で来るだろう。4角先頭、力でねじ伏せるところを今度こそ見せてほしい。


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