Archive for 09 March 2009
09 March
#534.隅田川七福神巡り? −毘沙門天・多聞寺−
2月末から3月にかけて冷たい雨が降り続いていたが、なたね梅雨とのことだそうで少々驚いた。菜の花の咲くころ、つまり4月上旬と思っていたからだ。そんな3月に入って珍しく天気の良い日が訪れた。「よしっ、今日は遠出」と決め込んで向かった先が隅田川七福神だった。隅田川七福神は東京墨田区の向島の隅田川沿いに広がっている。由緒はとても古く、江戸は文化年間に遡るそうだ。舟を設えてやってくるには丁度良い向島は文人墨客に愛された遊び所だったそうで、七福神も彼らが定めたそうだ。当時は向島七福神と呼んだらしい。
さて、その七福神。巡る最初は鐘ヶ淵の多聞寺からだ。地下鉄半蔵門線の押上から先は東武電車になり、押上、曳舟、東向島、鐘ヶ淵と駅が並び、鐘ヶ淵駅で下車をする。駅を出て北に向かって歩くこと10分、東京のレトロ感たっぷりの街並みを行き、隅田川と荒川が接近したあたりに多聞寺がある。
隅田山吉祥院多聞寺の山門は茅葺で見事なものだ。入口に説明の立札がある。読むと、江戸時代に創建されたままで残っていることが誇らしげに書いてある。この向島界隈は、震災つまり関東大震災での大火、戦災つまり太平洋戦争での東京空襲による大火、と相次ぐ大火災で二度も焦土になっているのだ。そこを潜り抜けたこの山門は立派で褒めてあげたいし、大切にしたいものである。
目指す毘沙門は本堂にあり正月には開帳するのだが、この日はお目にかかれなかった。だが境内はきれいで手入れが行き届き、六地蔵や映画人の墓碑なるものなどもあり、なかなか立派なお寺だ。
多門寺の山門。茅葺は都内のお寺にはめずらしい。丁寧に保存したいものだ。左は多門寺の本堂。閑静な境内の中にどっしりと構えている。本堂の賽銭箱の横に隅田川七福神のパンフレットがある。コースのみならず、食事やお土産の案内まで載っていて必携の一枚になる。
11:18:40 |
datesui |
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