Archive for 25 June 2009

25 June

#581.G?的スローペースのタクティクス

いよいよ前半戦も終了だ。千秋楽の大一番は宝塚記念だ。そこへウオッカの回避という大ニュースが入ってきた。ちょっとガッガリだな〜と思ったのも束の間、今度はそれを上回る超大事件が伝えられた。
なんと、アグネスタキオンが急死したとのことだ。サンデーサイレンスの後継種牡馬の最高峰と評価されているアグネスタキオンだ。今後の競馬界に与える影響は計り知れないものがある。サンデーサイレンスの死去も17歳で残念だったが、アグネスタキオンは11歳で、まだこれからだ。サンデーサイレンスの血脈を伝え残すためにも惜しまれる死だ。

ウオッカの回避で1番人気確実のディープスカイだが、アグネスタキオンの急死で弔い合戦にもなり、人気は更に上昇するだろう。実力評価ではウオッカ抜きのドングリ状態であったものが、人気では一気にディープスカイのダントツ状態へ変ってしまったと思われる。ここは冷静になって、しっかりデータを眺めてみよう。


【 Wscランキング:宝塚記念 】
◆Wsc: 62.6 ディープスカイ    R= 58、 RR= 82、 RT= 59、 D= .2、 A= -.2、 H= 4.6
◆Wsc: 62.3 サクラメガワンダー   R= 58、 RR= 75、 RT= 56、 D= 1.5、 A= 0、 H= 2.1
◆Wsc: 58.2 マイネルキッツ    R= 54、 RR= 74、 RT= 58、 D= -.6、 A= -.5、 H= 2
◆Wsc: 57.6 カンパニー      R= 48、 RR= 79、 RT= 53、 D= -.9、 A= .1、 H= 2.5
◆Wsc: 57.5 ドリームジャーニー  R= 46、 RR= 79、 RT= 52、 D= -.2、 A= -1、 H= 2.9
◆Wsc: 57.0 アルナスライン    R= 53、 RR= 69、 RT= 58、 D= -.8、 A= .1、 H= 2.4
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 53.2 アドマイヤフジ     R= 49、 RR= 70、 RT= 56、 D= -2.3、 A= 1.3、 H= .1
◇Wsc: 49.7 モンテクリスエス   R= 40、 RR= 64、 RT= 63、 D= -2.5、 A= -.7、 H= 1.5
◇Wsc: 48.6 インティライミ    R= 51、 RR= 57、 RT= 46、 D= -2.3、 A= .3、 H= -.9
◇Wsc: 46.6 スマートギア     R= 40、 RR= 51、 RT= 60、 D= -2.3、 A= -.9、 H= 3.3
◇Wsc: 46.1 スクリーンヒーロー  R= 46、 RR= 61、 RT= 45、 D= -4.2、 A= 1.1、 H= 2.4
◇Wsc: 35.5 ヒラボクロイヤル   R= 30、 RR= 40、 RT= 48、 D= -5.1、 A= -.3、 H= -1.7
◇Wsc: 33.8 コスモバルク     R= 31、 RR= 36、 RT= 55、 D= -6.5、 A= .7、 H= -4.8
◇Wsc: 31.3 エリモエクスパイア  R= 27、 RR= 39、 RT= 49、 D= -7.7、 A= -.4、 H= -5.5

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
Wscのスコアから最有力馬がディープスカイであることには違いはない。ただ、ダントツではないのだ。2番手のサクラメガワンダーとはほとんど差はなく、2強と言っても過言ではない。お互い顔を合わせた去年の天皇賞・秋では、ディープスカイ3着、サクラメガワンダー6着とディープスカイにアドバンテージがあるが、その後はお互い3戦ずつ甲乙つけがたい戦績だ。ディープスカイはG?〜G?の3戦で全て2着だ。対するサクラメガワンダーはG?〜?だが、???と2回も勝ちきっているところが評価点だ。
また、他のメンバーも負けてはいない。天皇賞・春の勝ち馬マイネルキッツも自信を深め、惜敗をしたもののアルナスラインは一線級であることを意識し、ドリームジャーニーも戦えるメドはつき、カンパニーもこの距離の範囲なら行けると踏んでいるだろう。つまり、2強を追う4頭という構図になっているのだ。

スローペースも予想され、力量の差が詰まる6頭はサイコロを振ってもヨシという力関係になるかもしれない。その中で敢えての順位がWscのスコア順ということだろう。


【 展開 】
明確に逃げを打つ馬が見当たらない。しかも14頭という多くない頭数なので、後方にいても困る展開にはならないだろう。無理して先頭に立つ必要もない。だから、さらにペースが遅くなる。
という状況だが、実績から考えれば、アドマイヤフジがハナを切るのが妥当だ。次いでスクリーンヒーローが追走となる。この2頭までが先行集団となり、あと12頭は長く伸びた展開になりそうだ。
その10頭でも比較的前の方が、コスモバルクとインティライミだ。中頃には、カンパニー、アルナスライン、サクラメガワンダー、ディープスカイ、ヒラボクロイヤル、エリモエクスパイア、マイネルキッツの7頭で、後方が、モンテクリスエス、スマートギア、ドリームジャーニーということになりそうだ。

3コーナーから注目したいのはサクラメガワンダーの動きだ。早めに好位を取って4角では先頭に並び、そこからは勝負に出ないでゴール前で二の脚を見せるという乗り方だ。全体がスローペースで、14頭立てなので見通しが良く各馬とも仕掛けが遅れる。このような先行馬有利の展開のとき、サクラメガワンダーの戦法は極めて効果的である。決まれば優勝も十分ある。


23:32:32 | datesui | 9 comments |