Complete text -- "#369.深川七福神? −総集編−"

16 March

#369.深川七福神? −総集編−

七福神なのに?とは妙だが、全体を見渡してのことを一言。まずは順路のことだ。#355.深川七福神?から#367.深川七福神?は思いついた順で、この通り歩いたらあっちへ行ったりこっちに来たりで、効率良く歩いたときの2、3倍を歩く羽目になってしまうだろう。
大雑把な位置取りは、地下鉄大江戸線の森下駅から門前仲町の間を歩くことになる。駅間にして2駅を歩くことになる。この大江戸線の地上は深川を南北に貫く幹線道路である清澄通りで、これを背骨と考えて肋骨に当たる東西方向の小道を練り歩くことになる。
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お正月のころは七福神の祠を示すオレンジ色の旗が立っていた。

門前仲町から歩けば富岡八幡宮の恵比須様からになり、森下から歩けば深川明神宮からということになるが、今回は森下から歩いたのでその順路を案内してみる。

【森下駅発】 
?・寿老人   延命長寿  深川明神宮   森下1−3−17
?・布袋尊   清廉度量  深川稲荷神社  清澄2−12−12
?・毘沙門天  勇気授福  龍光院     三好2−7−5
?・大黒天   有福蓄財  円珠院     平野1−13−6
?・福禄寿   人望福徳  心行寺     深川2−16−7
?・弁財天   芸道富有  冬木弁天堂   冬木22−31
?・恵比須神  愛敬富財  富岡八幡宮   富岡1−20−3

?から?が順路を示すが、それぞれ神さまの名前の他に、ご利益、寺社名、所在地を書き足した。?から?、?から?の間は少し距離があり、?、?は近いがわかりにくいので、出会った方が先ということになるかも知れない。?から?までは等距離間隔という感じだ。通して歩くとかなりの歩き応えがある。お友達で都立高校の先生をしているN先生がお仲間と書かれた『東京下町散歩25』によれば所用時間は2時間30分ということだが、もう少し必要か。

次に、七福神のご利益を見てみよう。まず、財とか富という字が眼につく。ご利益はお金がわかりやすいのか、大黒天、弁財天、恵比須神の3つの神様が掲げている。しかもこの神さま揃って至ってポピュラーなところが面白い。
次いで、清廉、度量、人望というお金とは逆の心構えのようなことだ。また、勇気を加えれば、心の持ちようについて3つの神様が標榜していることになる。ところが、これらはあまり期待されていないのか、良くは知られていない。
最後に、延命長寿と体のことを言っている神さまがいて、生きて行くのに必要な、お金と健康、それに心構えのご利益が用意されることになる。

とはいうもののご利益は芸事まであるのに、色恋沙汰が見当たらない。ないどころか弁天さまに二人で揃ってお参りをするとヤキモチを焼かれると言われて禁忌だった。こうして思うと、七福神のコンセプトは封建時代の年寄りの男発想としか思えない。
平成の今、華やかな色恋沙汰はもちろん、静かな幸せなどを盛り込んだ新七福神の開発があっても良い頃だろう。当然なことだが、交通アクセス、商業施設やアミューズメントの付帯などへの目配りも抜かりなく執り行うことを願いたい。


00:00:00 | datesui | |
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