Complete text -- "#285.菊の栄冠目指して"

20 October

#285.菊の栄冠目指して

菊の季節になって、どうやら陽気も秋らしくなった。馬場の渋りが心配だった淀の3000mも稍重の良まずまず状態で、好勝負が期待できそうだ。菊花賞の直線は秋の薄い夕日が逆光のように当たり、各馬の姿がいろいろに見えてくる。激しい鎬を削る上位の馬たちはバロックの絵画のように光と影のコントラストの中を、力強く劇的なシーンを作り出す。一方、力及ばず2桁の着順になってしまう馬たちは、長い影が伸びた淡いシルエットになって点々と見えるのだ。

生まれて初めての3000m、馬たちは当然のこと3000mなどという距離は知らされてもいないし、距離の認識すらできないだろう。まだ、数戦のキャリアの馬たちは、なぜ、こんなにゆっくり走っているのだろう、スタンド前なのにスパートしなくていいのか、先頭の馬はあんな前を走っているぞ・・・、こんなことを思っているのかも知れない。また、とにかく騎手の言う通り走ろう、何も考えたことなどない、走りたくないから鞭で叩かれるまでは走らないつもりだ・・・、という馬もいるだろう。ゴール前ではどんな馬が前に出ているのだろうか。

先週の秋華賞は豪華メンバーで、キャリアのあるメンバーが格を示したようだ。菊花賞では上昇勢力がおもしろそうだ。キャリア組には三冠馬候補どころか、二冠でもダービーなしという貧弱さだ。データベースでさえ、新興勢力に目が向くのも当然か。

【 菊花賞 】
◆68.2  ブルーマーテル     馬場が渋れば、上昇力発揮
◆67.3  ロックドゥカンプ    上昇力の持続、もはや安定勢力
◆59.9  ホクトスルタン     長距離向きの血統と実績
◆59.3  ドリームジャーニー   実績、タイムとの死角は少ない
◆59.3  アルナスライン     急激すぎるほどの上昇力
◆55.2  ヴィクトリー      実績、タイムとも安定だが決め手不足
◇54.9  アサクサキングス    実績は十分、タイムと決め手に不安
◇51.7  サンツェッペリン    本番の方が力の出るタイプ
◇51.6  デュオトーン      実績、タイムは平凡だが、長距離実績は十分


【展望】既成勢力のドリームジャーニー、ヴィクトリー、アサクサキングス、サンツェッペリン、これに強いと思われていたフサイチホウオーを加えても光るものを感じない。
新興の上昇勢力は、もはや本命視されているロックドゥカンプを始め、ブルーマーテル、ホクトスルタン、アルナスライン、デュオトーンだが、決して強力とは思えないが目移りせざるをえまい。データベースは調子に乗って、ブルーマーテルをWscのトップにしてきた。道悪なら頷けるが果たしてどうか。総合力のロックドゥカンプ、距離適性のホクトスルタン、古馬のG?京都大賞典3着のアルナスライン、2600m戦を2回経験したデュオトーンという面々に手が伸びても仕方あるまい。

【展開】ホクトスルタンは外枠だが果敢に逃げて欲しい。実力ある馬が逃げて、締まったレースを期待したい。サンツェッペリン、アサクサキングスがその後につけ、ロックドゥカンプ、ヴィクトリー、ブルーマーテル、が続いてここまでが先行グループだ。
中段は、コートユーフォリア、マンハッタンスカイ、デュオトーン、ウエイクアイランドと並んだ後、フサイチホウオー、タスカータソルテがつけることになる。
後方は、アルナスライン、ベイリングボーイ、ドリームジャーニー、ヒラボクロイヤル、ローズプレステージ、エーシンダードマンが控えて進むだろう。

15:03:01 | datesui | |
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