Complete text -- "#466.京都へ行ってきました? −洛南・宇治−"

21 October

#466.京都へ行ってきました? −洛南・宇治−

2年ほど休みましたが年中行事の復活です。今回は洛南の宇治にスポットをあてました。その昔、宇治と言えば平等院鳳凰堂だったのですが、今は源氏物語一千年紀で、ゲンジ、ゲンジで大賑わいです。

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宇治のランドマーク平等院鳳凰堂。天気も良く、のびのびと羽ばたいているように見える。右は源氏物語ミュージアムの入口。一千年紀に合わせてリニューアルされたそうだ。入館料500円はお得かも。


平等院の鳳凰堂は、まあそれなりというところでしょうか。いつ見ても安定した価値観と確定された美意識は流石なものはあります。ただ、私の趣味には合いません。京都にある平安モノ、つまり平安時代に造られた建造物はあまり好きになれません。大陸の美意識のなごりが残っているようで大雑把に見えます。やはり、足利時代以降のモノは日本人独特の感性である「締り」があって好感が持てます。

源氏物語ミュージアムは内容も充実していました。入館したら、いきなり『橋姫』が上映されますとのことで映写ホールに案内されました。すぐ上映作品が始まり、『橋姫』とやらは源氏物語の宇治十帖をふたりの姫君と薫と匂宮を中心に纏め上げたもので、宇治十帖早わかりとしては気の利いた作品でした。妖艶耽美を基調として、源氏物語全体の宿世や因縁を反映した重苦しい雰囲気は白石加代子を登場させて盛り上げていたようです。
展示物も質が良く楽しく閲覧でき、源氏物語の雰囲気の再現の合格点でしょう。文献などの本物の展示も国宝もありの一級品揃いで、見応えもありでした。特に、大好きな三条西実隆による書状があったのは嬉しかったですね。


12:12:29 | datesui | |
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