Complete text -- "#181.かったいのかさ恨み −振り返れば2006?−"

27 December

#181.かったいのかさ恨み −振り返れば2006?−

「かったい(癩)のかさ(瘡)恨み」ということを聞いたことがあると思われる。かったいはハンセン病、かさは梅毒。ともに重い病で、皮膚に醜い痕が残る痛ましい病であるが、より重いものが少しでも軽い方を恨むということで、転じて大差のないものがうらやんだり、愚痴をこぼしたりすることをいうそうだ。

その「かったいのかさ恨み」状態に日本中が入ってしまったようだ。愛知のホームレス殺人事件がその象徴的事件かもしれない。加害者は中学校時代をいじめ受けた弱者だそうで、その抑圧からホームレスの人たちを襲い金品を奪っていたそうだ。殺害されたのはホームレスの女性で、日本の社会でも最弱者に位置付けられる人なので、いたたまれない気持ちだ。
働いている人たちの状況も変りはない。組織化され権利が保証された身分で働く人々は既得権にしがみつき、一方、組織化されておらず、権利も乏しい人たちは相変わらず不安定で厳しい状況で働くことを強いられている。この人々たちは同じ現場で同じような仕事をしていることが多く、いがみ合っているように見える。ところが、別世界にいる経営者たちの報酬は一様に上昇しているのは、どうも理不尽におもえてならない。
このようなことが、あちこちで起きている。条件の悪い人ほど条件が厳しくなる状況から脱出できる状況になってほしい。


06:00:00 | datesui | |
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