Archive for April 2006

25 April

#50.先生と呼ばれるほどの

20日の木曜日、57名もの方々を前にオシャベリをする機会をいただきました。マーケティングのセミナーでのことですが、平たくいえば先生をさせていただいたのです。先生なんて柄でもないのですが、お声を掛けていただいたことを素直に感謝して一生懸命お話をしてきました。
話の内容は企業が行なう商品開発に必要なお客さまの研究についてのことです。実は、会社に勤めていたころ、20年にわたって生活者研究と商品開発に携わっていましたので、昔取った杵柄というわけです。ですから話はいくらでも、またいつでもできるつもりでいましたが、準備から本番まで久しぶりに脂汗をかきました。現場での仕事ではルーチンワークのように決まりきった手順をこなすだけのことが、いざ話すとなると難しいこと、やってきたことが上手く言葉になりません。
実は、話の内容が「聴きたいことを聴こうと思っても簡単には聴けない」ということでした。「何、食べたい?」という問いに、「おいしいもの」という答えが返ってくるようなものです。お客さまは欲しいものはあるけれども、具体的に話すことを準備していませんので、いきなり欲しいものを聞いても答えられないというものです。「そこで、どうしたらいいか」ということを話したことになります。
ところが自分に立ち返れば、「話す目的があって話す場があるのに、上手く話せない」ということでした。聴こうと思えば聴けないし、話そうと思えば話せない。一体全体、どうなっているのでしょう。


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