Archive for 20 April 2006

20 April

#47.数独の裏側

数独というパズルがありますね。9×9のマスの中に、1〜9の数字を入れていくパズルですが、タテ・ヨコに重複することなく、更に3×3に区切った9個のマスの中でも重複しないように数を納めるおのです。元々このパズルは「ナンバープレース」という名前で、アメリカで流行っていたものらしいのですが、それを日本で「数独」という名前に変えたら、その名で世界に広まったそうです。パズルの盛んなイギリスでは、Sudokuと書かれて「スドク」と呼ばれているそうです。

このパズルで成立するパターンがある訳で、しかも9×9のマスの中のことですから当然パターンの数は有限のハズです。そこで、計算をしてみようと思ったのですが、意外と面倒というか難問でした。
それが、『数学セミナー』の5月号に載っていたのです。早速、読んでみると入門として4×4の例での検討がありました。それによると、成立するパターンの数は288個だそうです。4×4でもかなりあるものだと思い、それでは全体で、つまりでたらめに数字を埋めたら何通りになるのだろうと考えました。これは、16の階乗を4の階乗で4回割れば良いので、比較的簡単に計算できます。早速、電卓を叩いてみたら、126126000という数になりました。デタラメに数字を入れても成立する確率は、43万8千分の1程度であることがわかりました。

さて、9×9のときです。まず、成立するパターンの数ですが、数学セミナーに紹介されていた数は、6670903752021072936960、という22桁の数になりました。では、デタラメに数を入れたときのパターンの数は、81!÷(9!×9!×9!×9!×9!×9!×9!×9!×9!)=460662983・・・・というナント93桁の数になりました。また、偶然できる確率も、69055565・・・という72桁の数に1回という割合です。72桁というと、1兆を6回かけたものです。一、万、億、兆、京、垓、という数字の呼び方も、一文字のものは50桁程度しかありませんので、恒河沙、阿僧祇、という呼び名の使用が必要になる想像を絶する大きさです。
教訓、数独はマグレではできませんので、良く考えましょう。


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