Archive for 03 July 2006

03 July

#98.ウィーン?

ウィーンの中心街ケルントナー通りを歩く。さすがに、オシャレな感じがいっぱいに漂ってくる。道行く人も垢抜けた人が多く、若い女性もかわいい感じの人が見かけられる。ホーエンツォレルン家の無骨なドイツとは違う、腐っても鯛、ハプスブルクのオーストリアだ。


ケルントナー通りの賑わい。左下の女の子、この旅一番の被写体に巡り会う。この写真で、この旅もどうにかサマになった。
 


そのまま歩いて、シュテファン寺院の前に出た。モーツアルトの葬式が執り行われた教会だ。この界隈も人出で賑わっていた。でも、実に素朴なもので楽しんでいるようだ。楽しみの消費にかけては、日本は最先端で、次から次へと新しい楽しみが現われ、まさに楽しみの消費大国だ。


シュテファン寺院。ドイツゴジックの傑作。ドイツ、オーストリア、チェコなどのドイツ語圏のゴジックは単塔式が多いとのこと。
 

この界隈も人出がく、洗練された人たちも多い。大道芸のような余興があるのだが、何が楽しいのだろうと訝ってしまう。
 



トラム、路面電車ことだが、早速利用してブルク劇場へ出かけた。観たい演目があったのではない。ただ、どうしてもブルク劇場そのものを見ておきたかっただけだ。『魔笛』の初演など、語り継がれる逸話にほ事欠かない劇場だ。どんな内容だが知らないが、『ブルク劇場』という名画とされている映画まであるそうだ。

トラムは自分でドアを開けて乗り、自分でドアを開けて降りるそうだ。乗るときは、うまい具合に他に乗る人がいて、自分でドアを開けないで乗れてしまった。ブルク劇場への停留所というか駅の名前も侭ならぬ状態だったのでキョロキョロしどうしで乗っていたが、近づいてくるうちにドアの開け方が気になった。ちょうど降りる人がいたので、眼を皿のようにして開け方を確かめた。よし、わかったとばかり、ブルク劇場のそばに来たので勇んでドアを開けて降りた。うまくいった、満足だ。と、思った瞬間、大変なことを忘れていた。ドアの開け閉めのことで頭が一杯で、料金を払うのを忘れてしまったのだ。

ブルク劇場。冥土の土産になるか。振り向くと市庁舎だ。
 


また、トラムで国立オペラ座まで戻った。今度は、料金もちゃんと1.5ユーロ払った。乗る前に買っておくと、1ユーロになるのだが、ここで1ユーロで乗ったらお天道様になんと言われるか。次のお目当ては、ホテル・ザッハーのカフェ・ルームだ。元祖ザッハートルテをいただくためだ。
ホテル・ザッハーでは混んでいたらどうしよう、などと思っていたが、全くの杞憂で、雰囲気のある席に案内してくれた。念願のザッハートルテとアインシュペンナーが目の前に現われた。このときを何年待ったのだろうか。長生きはするものだ。
ホテル・ザッハーから出ると、壁にアントニオ・ヴィヴァルディの表示があった。晩年の消息がよく知られていないヴィヴァルディだが、確かウィーンで没したと聞いたことがある。表示を見ると、ドイツ語なので不安があるが、亡くなるときまでこの界隈に住んでいたらしい。


ザッハートルテとアインシュペンナー。ただ、美味。アントニオ・ヴィヴァルディがホテル・ザッハーに居たそうだ。享年まで居たらしい。
 




06:00:00 | datesui | 1 comment |