Archive for November 2006

24 November

#164.裏番組をのぞいたら

今週はジャパンカップだが、相応しいニュースが飛び込んできた。日本がパート?国に昇格したことだ。世界の競馬開催国はパート?〜?の格付があるが、日本は国際化が遅れているため長いことパート?に甘んじてきた。それが今回パート?国になったわけだが、なんと16番目の国である。日本より格付の上位の国がそんなにあるかと思うが、天皇賞やダービーなど国際解放が遅れている以上、失礼な言い方になるがペルーやチリなどよりの下位の評価になっていたのは当然なのかもしれない。

さて、そのジャパンカップ、当データベースは国際化が遅れていて、海外のデータは全く取り込んでいない。そこで、日本馬だけの評価にさせていただき、データのない馬の評価は一切しないことにする。と思ってジャパンカップ・ダートもそのつもりでいたら、日本馬だけのレースになってしまった。

【ジャパンカップ】26日東京10R(レース番号に注意)

 ◎ ディープインパクト 60.2→勝っぷり、末脚
 ○ ハーツクライ    55.6→末脚、持ちタイム

このあとは、スウィフトカレント、ディアデラノビア、コスモバルク、と続くが圏外という評価になる。展開も外国馬2頭の動向が不明のため自重させていただく。


【JCダート】25日東京11R
 
 ◎ シーキングザダイヤ 63.0→最近の実績、勝っぷり、先行力
 ○ フィールドルージュ 61.4→最近の実績、勝っぷり
 ▲ メイショウバトラー 59.5→タイム
 △ アロンダイト    56.1→勝ちっぷり
 △ オースミヘネシー  55.9→タイム
 △ ハードクリスタル  55.8→末脚

期待していたのに出てこない馬や、地方の交流競馬で活躍した馬などがいて難しいが、データベースの結論はこうなった。当データベースは、国際化はおろか国内網羅も進んでなく、中央競馬のデータのみの扱いが現状である。
展開だが、シーキングザダイヤ、アルファフォーレス、フサイチリシャールが先頭集団になるだろう。そのあとに、マイソールサウンド、メイショウバトラー、ヴァーミリアン、ジンクライシス、ピットファイターが先行集団になる。
中段以降は、アロンダイト、ハードクリスタル、ドンクール、ブルーコンコルド、フィールドルージュ、が続く。
後方に控えるのは、オースミヘネシー、サンライズバッカスということになる。


どうも、ジャパンカップもジャパンカップ・ダートも、ひとつ冴えない。そこで、JC、JCダートの裏番組として、京阪杯を楽しんでみてはいかがだろう。

【京阪杯】

 ◎ フサイチホクトセイ 63.0→タイム、先行力、上りタイム
 ○ アンバージャック  62.7→タイム、勝っぷり
 ▲ リミットレスビッド 58.8→最近の実績
 △ イースター     57.5→最近の実績
 △ モンローブロンド  56.0→取り柄ナシ
 △ タマモホットプレイ 55.8→末脚

例年は1800mに重賞ということで、またジャパンカップの陰に隠れて、なかなか味のあるレースが展開されていたが、今年から1200mの変更された。また、裏番組の渋い歴史がはじまるのだろう。

展開は、フサイチホクトセイがハナを切るだろう。このあとには、タニノマティーニ、コパニフウジン、ツルガオカハヤテがかたまる。
中段の前の方が、ロードダルメシアン、リミットレスビッド、モンローブロンド、ダブルタイトルとなって、中段の後の方に、アンバージャック、デンシャミチ、カネツテンビー、エムエスワールド、タガノバスティーユ、がつけることになる。
後方には、ワンダフルデイズ、イースター、タマモホットプレイ、が控える展開だ。

先行力があって上りタイムが抜群、といったら独走ということになろうか。まさにフサイチホクトセイのデータがそうなのだ。裏番組での痛快な独走を想像しても楽しい。


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17 November

#161.歳々年々、レース同じからず

マイルのG?は8つあるが、そんなにあったのかという印象だ。その中で素直にマイルのG?といえるのは、やはり安田記念とマイルチャンピオンシップの2レースだけだろう。マイル戦ならではの緊張感と適当な息継ぎ、このバランスが良さを、この2レースでは大いに楽しめるのだ。

その楽しみまでは反映できないと思うが、データベースはアウトプットを出してきた。ところが今年は、例年と異なる与件が発生している。英国からマイルの強豪コートマスターピースが参戦してきたのだ。コートマスターピースは当データベースにはデータが入力されていないので、当然アウトプットはない。


 ◎ ダイワメジャー   69.3→最近の実績、勝っぷり、先行力
 ○ キンシャサノキセキ 61.7→タイム、勝っぷり、末脚
 ▲ カンファーベスト  60.1→最近の実績、タイム
 △ ダンスインザムード 58.6→最近の実績
 △ キネティクス    56.9→タイム、末脚

 × コートマスターピース××.×→データなし、不気味


展開だが、僅か1分30数秒だが、その中でマイル戦独特のやりとりがある筈だ。
先頭集団は、ステキシンスケクンがハナを切って、ダイワメジャー、プリサイスマシーン、マイネルスケルツィ、デアリングハート、あたりまでが構成をする。
中段は微妙な位置取りになるが、まず、ニューベリー、ダンスインザムード、アグネスラズベリ、キネティクスが前に付け、シンボリグラン、カンファーベストが中ほどで、そのあとに、ロジック、キンシャサノキセキが続くことになる。
後方は、スーパーホーネット、ハットトリック、マルカシェンク、が控えることなる。

先頭集団はなるべく動きたくところだが、ダンスインザムード、カンファーベストが早めに動き、後方の追い込み馬からアドバンテージを取りに行くだろう。
末脚自慢の後方の有力馬からは、まずキネティクス、続いてキンシャサノキセキが動き、テレグノシスは相変わらず直線勝負に賭けることになる。

去年、ペリエ・マジックで制覇したハットトリックは当然連覇を狙っているだろうが、ペリエに代わる岩田康成の手綱裁きに注目したい。
また、コートマスターピースは超名手デットーリの騎乗だが、どこをどう通ってくるのか皆目見当もつかず、考えの及ぶところではないようだ。

デットーリは、2002年のJCダートで、5番人気のイーグルカフェを優勝させているのは、皆さまの記憶にも鮮明に残っていることだろう。そのときテレビにゲスト出演していた吉田照哉は、「デットーリだと5馬身は違う」と大変な賞賛をしていた。

また、今春の安田記念では、ブリッシュラック、ジョイフルウィナーの2頭が海外から参戦してきて、見事1着3着という成績を収めた。前回もデータのない馬は候補に上げなかったが、今回海外からの参戦馬の取捨はどうすべきだろうか。


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10 November

#158.多士済済

寺山修司が残した「存在は本質に先行する」は至言である。「強いから勝つ」のではなく、「勝った者が強い」のである。そのためにレースがあり、競技がある。
ところが、あまりにも鮮やかな勝ち方をみると見誤ることも起きる。強さの存在を感じてしまうのだ。特に、このエリザベス女王杯の最近の勝ち馬には、その例が多い。去年のスイープトウショウ、その前は2連覇のアドマイアヤグルーヴ、更にその前のファインモーションと、いずれも見事な勝っぷりで強さを感じてしまった。

そんなエリザベス女王杯、早速アウトプットを見てみよう。


 ◎ カワカミプリンセス 62.8→最近の実績、勝っぷり
 ○ ディアデラノビア  60.8→最近の実績
 ▲ スイープトウショウ 60.8→最近の実績、末脚
 △ アドマイヤキッス  59.8→最近の実績、タイム
 △ サンレイジャスパー 59.7→タイム
 △ アサヒライジング  57.2→最近の実績、先行力


古豪ディアデラノビア、スイープトウショウに、3歳陣からカワカミプリンス、アドマイヤキッス、アサヒライジングが挑戦し、さらにG?路線を地道に歩み初めてのG?登場となったサンレイジャスパーの絡みというレースになると思われる。サンレイジャスパーを除いては、大方の人気サイドということになっているが、それだけ上位馬の成績が極めて安定していることを物語っていることになろう。

展開は、アサヒライジング、ウイングレット、ヤマニンメルベイユ、シェルズレイが先行するが、自在性の出てきたアサヒライジングは無理な先頭取りはしないだろう。続いて、フサイチパンドラ、カワカミプリンセス、ヤマトマリオンがパラパラとした感じでついて行き、ここまでが緩やかだが先行集団となる。
中段は、ライラプス、アドマイヤキッス、レクレドール、キストゥヘヴン、サンレイジャスパーが集団を構成する。
後方には、ディアデラノビア、スイープトウショウ、ソリッドプラチナム、ヤマニンシュクルが控える展開になる。

ディアデラニビア、スイープトウショウは横綱相撲の動きをするだろうが、いくら勝負強いカワカミプリンセスでも同じ動きでは勝てまい。少しばかり早めの動きになりそうだ。アサヒライジングは先行しての、4コーナー先頭、粘りこみの作戦で、これには迷いもなく自分の動きでレースを進められるだろう。アドマイヤキッスは武豊の手綱にかかっているが、スイープトウショウの爆発力、カワカミプリンセスの勝負強さに絶妙の仕掛けがどこまで及ぶだろうか。4コーナーで先頭集団に取り付き、ジワジワ上がってくるサンレイジャスパーは、有力馬が牽制し合うことにでもなれば見せ場がありそうだ。


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03 November

#155.長距離レースの緊張感

秋たけなわ、東京開催も後半戦に入った。その第1週はアルゼンチン共和国杯だ。昔はアルゼンチンジョッキークラブカップと言って、3200mの長距離レースだった。現在は2500mに短縮されたものの、長距離レースであることには変わりなく、暮の中山のステイヤーズステークス、明けて東京のダイヤモンドステークスと、淀の天皇賞・春へつながる長距離路線の始まりのレースなのだ。このレースから次世代を代表する長距離ランナーが出るかもしれない。そんな眼でレースを楽しんでいただけたらと思っている。

そんな事情を知ってか知らぬか、データベースのアウトプットも、既成勢力より成り上がりの勢力に重点を置いたような状況だ。


 ◎ チェストウイング  68.9→タイム、勝っぷり
 ○ トウショウナイト  64.4→最近の実績、勝っぷり
 ▲ トレオウオブキング 61.7→タイム
 △ スズジャパン    56.3→決め脚
 △ アイポッパー    55.7→取り柄なし
 △ ドラゴンキャプテン 55.4→勝ちっぷり


既成勢力の、トウショウナイト、アイポッパー、に格下の、チェストウイング、トレオウオブキング、スズジャパン、ドラゴンキャプテン、が挑むレース。既成勢力にはこの他にも、ウインジェネラーレ、グラスポジション、スズノマーチという昔の名前がどうも通用しなくなったような落ちぶれ組がいたり、トウカイトリック、ルーベンスメモリー、と最近の調子が今ひとつの勢力もいる。昔取った杵柄も馬鹿にはできないが、ここは生きの良いチェストウイング、トレオウオブキング、などの成り上がり組に期待してみたい。

展開は久しぶりに逃げ馬がいる。メジロコルセアだ。まっ、ハナを切ってくれそうだ。そのあとは、ゴーウィズウィンド、アルファフォーレス、マチカネウマジルシが続くだろう。ここまでが前段。
中段に、トウカイトリック、スズノマーチ、ウインジェネラーレ、アドバンテージ、チェストウイング、ドラゴンキャプテン、ルーベンスメモリーが緩やかな大きな集団を構成する。
後方に控えるのは、トレオウオブキング、メジロトンキニーズ、トウショウナイト、スズジャパン、ブリットレーン、アイポッパー、グラスポジション、となるだろう。

2500mという長距離のレースは、緊張感のある淀みのない展開になってこそ見ていて楽しくなる。前段の4頭と中段の前の方との緊張感が、レースの盛り上がりを決めるだろう。この辺がダラダラしてしまうと、2500mの意味がなくなり、1800mのレースになってしまう。長距離に活路を見出すために、このレースに挑戦してきた馬はそれなりのレースをして欲しいものだ。果敢に自分からレースを作っていただきたい。



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