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10 November
#158.多士済済
寺山修司が残した「存在は本質に先行する」は至言である。「強いから勝つ」のではなく、「勝った者が強い」のである。そのためにレースがあり、競技がある。ところが、あまりにも鮮やかな勝ち方をみると見誤ることも起きる。強さの存在を感じてしまうのだ。特に、このエリザベス女王杯の最近の勝ち馬には、その例が多い。去年のスイープトウショウ、その前は2連覇のアドマイアヤグルーヴ、更にその前のファインモーションと、いずれも見事な勝っぷりで強さを感じてしまった。
そんなエリザベス女王杯、早速アウトプットを見てみよう。
◎ カワカミプリンセス 62.8→最近の実績、勝っぷり
○ ディアデラノビア 60.8→最近の実績
▲ スイープトウショウ 60.8→最近の実績、末脚
△ アドマイヤキッス 59.8→最近の実績、タイム
△ サンレイジャスパー 59.7→タイム
△ アサヒライジング 57.2→最近の実績、先行力
古豪ディアデラノビア、スイープトウショウに、3歳陣からカワカミプリンス、アドマイヤキッス、アサヒライジングが挑戦し、さらにG?路線を地道に歩み初めてのG?登場となったサンレイジャスパーの絡みというレースになると思われる。サンレイジャスパーを除いては、大方の人気サイドということになっているが、それだけ上位馬の成績が極めて安定していることを物語っていることになろう。
展開は、アサヒライジング、ウイングレット、ヤマニンメルベイユ、シェルズレイが先行するが、自在性の出てきたアサヒライジングは無理な先頭取りはしないだろう。続いて、フサイチパンドラ、カワカミプリンセス、ヤマトマリオンがパラパラとした感じでついて行き、ここまでが緩やかだが先行集団となる。
中段は、ライラプス、アドマイヤキッス、レクレドール、キストゥヘヴン、サンレイジャスパーが集団を構成する。
後方には、ディアデラノビア、スイープトウショウ、ソリッドプラチナム、ヤマニンシュクルが控える展開になる。
ディアデラニビア、スイープトウショウは横綱相撲の動きをするだろうが、いくら勝負強いカワカミプリンセスでも同じ動きでは勝てまい。少しばかり早めの動きになりそうだ。アサヒライジングは先行しての、4コーナー先頭、粘りこみの作戦で、これには迷いもなく自分の動きでレースを進められるだろう。アドマイヤキッスは武豊の手綱にかかっているが、スイープトウショウの爆発力、カワカミプリンセスの勝負強さに絶妙の仕掛けがどこまで及ぶだろうか。4コーナーで先頭集団に取り付き、ジワジワ上がってくるサンレイジャスパーは、有力馬が牽制し合うことにでもなれば見せ場がありそうだ。
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