Archive for February 2007

23 February

#207.G?の中山記念は所在なげ

今年最初のG?はデータの不備で参加できず、不戦敗という評価になってしまったようだ。次はG?の中山記念で、本来ならデータベースにはもってこいのレースだ。古馬の重賞で歴戦の勇士が揃う、つまりデータが揃う訳だ。おまけにG?に出走する馬なので、出たとこ勝負ではなく、成績とデータの連動性が一定程度に確保できそうなことだ。また、中山記念は別定戦で、負担重量の差が少なく実力が反映しやすい、だからデータも生きそうだ。そして、なによりG?と違って、データによる掘り出し物もあるかもしれない期待ももてる。という訳で、待ってましたの中山記念だったのだ。

ということは上手くいかないのだ。JRAのホームページに最終出走予定馬16頭が出たが、ビービートルネードという正体不明の馬が含まれている。データでの利点は同じ比較が平等にできることなので、1頭の例外もつくりたくはない。その馬は地方から栗東に転厩して、しかもその初戦ということでデータベース上には全くデータがない。地方での実績は19戦6勝とまずまずだが、仕方がないので無視することにする。というわけで、データベースは15頭での検討となった。


 ◎ エアシェイディ  67.1→最近の実績、タイム、末脚
 ○ シャドウゲイト  63.8→勝っぷり、先行力
 ▲ ブラックタイド  59.2→最近の実績
 △ マルカシェンク  56.3→最近の実績


データベースの推奨は堅く絞り込んで4頭だ。レースは、エアシェイディが横綱相撲で、取りこぼしなく勝つことができるかだ。これに、本格化しかたどうか問われているシャドウゲイト、安定はしているが人気以上の成績が残せないブラックタイド、生きの良い4歳だがカラ回りのマルカシェンク、が挑戦する形だが、エアシェイディ含めて揃って勝ち方ヘタクソなので、全副の信頼も置きにくい。

展開だ。ここ2戦、逃げて結果を出しているシャドウゲイトが逃げるだろう。次いで先行集団は、グランリーオ、インティライミ、ローエングリン、となる。
中段は、エアシェイディ、タガノデンジャラス、ブライトトゥモローの3頭が前の方で、その後にペールギュント、マルカシェンク、トウショウシロッコ、メイショウオウテの4頭が続くことになろう。
後方に控えるのは、タイガーカフェ、グレイトジャーニー、ダンスインザモア、ブラックタイドの4頭だ。

G?のフェブラリーSが終ったばかり、クラシックもそろそろ候補馬の絞込みに入る、その時期に天皇賞につながりにくい1800mの中山記念は、G?ではあるがパッとしないレースとしては出色ものである。でも、このレースを勝って下西したサクラローレルは、淀の天皇賞でナリタブライアンとマヤノトップガンの二大巨頭を見事に打ち負かしたのだ。このレースからも春の天皇賞の一角を形成する勢力の育つことを期待したい。


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16 February

#203.裏番組、もはや定番

本来ならフェブラリーSの検討になるのだろうが、地方競馬の結果がデータベースに準備できなかったため、今回は回避させていただいた。こんな訳で、いつもの通り裏番続きで恐縮だが、検討対象レースは土曜日の京都記念になった。

京都記念の位置付けは、G?常連メンバーの路線の第一戦ということになる。クラシックやG?レースを制したようなメンバーはこのあとのからの参戦になるが、早めに動く必要のある馬はこのレースからの始動になるだろう。また、調子の良い馬は今が走り時だし、関東馬も足慣らしで狙ってくるので、この先を見据えた眼でレースを注視したい。こうして見ると、G?組として有馬記念組が3頭、天皇賞組が5頭だが、G?制覇組はこの後のレースということになろう。
最終的な出走予定馬は14頭と手頃だが、データベースは慎重な結果を吐き出した。


 ◎ ポップロック    66.2→最近の実績、勝っぷり
 ○ トウショウナイト  61.4→最近の実績
 ▲ アドマイヤムーン  59.3→最近の実績、末脚
 △ スウィフトカレント 57.4→タイム、末脚
 △ シルクネクサス   56.2→最近の実績、先行力
 △ トウカイワイルド  55.2→勝っぷり


ポップロックは、ここを勝ってG?候補の地歩を固めて置きたいところで、取りこぼしは避けたい。トウショウナイトとアドマイヤムーンは、このレースでワンランクアップをはかりたいところだろう。唯一の関東馬トウショウナイトは京都の足慣らしもあるだろうが、好走の域から勝負の域に駆け上がりたいものだ。アドマイヤムーンは勝負での力強さがどの程度パワーアップしたかを占うことになる。

展開だが、強力な逃げ馬が見当たらないので、何が先頭を切るかは極めて読みにくい。でも、先行、中段、後方の3つの集団に分かれる展開にはなりそうだ。
そこで先行集団は、トリリオンカット、マイソールサウンド、アマノブレイブリー、シルクネクサス、の4頭。
次いで中段は、ポップロック、トウカイワイルド、トウショウナイト、ローゼンクロイツ、ロジック、の5頭で、ポップロック、ツショウナイトというレースをつくる有力馬がいるので注視したい集団だ。
そして後方は、オースミグラスワン、アドマイヤムーン、ファストタテヤマ、スウィフトカレント、エアセレソン、の5頭だが、アドマイヤムーンは正攻法、スウィフトカレントは一発勝負という動きも楽しみだ。


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09 February

#199.裏街道の覇者

春競馬の最大の眼目はダービーだが、4歳以上の古馬には、4月29日の淀での春の天皇賞がある。この天皇賞へのコースは2つあって、ひとつはジャパンカップ、有馬記念のメンバーが辿るG?路線で、冬場は休んで阪神大賞典あたりで起動開始となる表街道だ。一方、裏街道は、春の天皇賞が3200mという長距離であるがための独特の道筋で、ステイヤーズS、万葉S、ダイヤモンドSというG?ではないが、3000m以上のレースを辿るコースだ。この裏街道の仕上げのレースが、今回取り上げるダイヤモンドSで、G?の常連に得意技で対抗するスペシャリスト中のスペシャリストが決定することになる。このブログでは、この裏街道の追跡を去年のアレゼンチン共和国杯から実施してきたが、いよいよ終点に辿り着くことになる。

アルゼンチン共和国杯では、チェストウイング、トウショウナイトが特別推奨、トレオウオブキング、スズジャパン、アイポッパー、ドラゴンキャプテンが推奨されたが、トウショウナイトが見事に勝って、要追尾馬の第1号になった。2着はアイポッパー、以下ドラゴンキャプテン、チェストウイング、トウカイトリックであった。
第2戦のステイヤーズSでは、アレゼンチン共和国杯の結果を受けたチェストウイング、ドラゴンキャプテン、アイポッパーが推奨された。勝負はアイポッパー、トウカイトリックが1、2着を占め、チェストウイングは3着であったが明確な差があった。
第3戦はブログでは取り上げなかった万葉Sになるが、遡って状況を再現してみると、トウカイトリック、タカオセンチュリー、バイロイトが推奨となって、直近2戦の実績でトウカイトリックが一応の評価を得たようだ。結果はバイロイト、トウカイトリックが僅差の1、2着で、3着以下のチャクラ、ファストタテヤマにはハッキリと差をつけた。

そして今、データーベースは、これらの結果を踏まえ、堂々とデータを吐き出してきた。


 ◎ トウカイトリック 70.1→最近の実績、タイム、先行力
 ○ バイロイト    59.7→最近の実績、勝っぷり
 ▲ ターキー     57.4→勝っぷり、末脚
 △ アドマイヤフジ  56.5→最近の実績、タイム、末脚


巷では万葉Sの再戦、つまりトウカイトリックとバイロイトの決着戦という見方もあるが、やはり裏街道のチャンピオン決定戦と位置付けたい。その中心は、裏街道の王道を歩いて、勝ち星こそないが安定した成績でトップに立ったトウカイトリックだ。ここで見事に勝って、G?常連組に対抗できる旗頭となれるかのレースと見る。また、トウカイトリックに限らず、ダイヤモンドSも含めたこの路線を眺めることにより、天皇賞への挑戦者も発見したい。

さて、展開だが、メジロコルセアが逃げを打つだろう。
続いて先行集団として、セレスステーラー、リキサンポイント、アドバンテージ、ラヴァリージェニオ、トウカイトリック、が続くだろう。
中段には、バイロイト、チェストウイング、デイフラッシュ、ターキー、エリモエクパイア、がつけることになる。
そして後方に、ドリームパートナー、アドマイヤフジ、ブリットレーン、グラスポジション、チャクラ、が控えることになる。

東京の長い直線を意識して、4コーナーまではどの馬も仕掛けは控え、直線に入ってからの叩き合いになるだろう。有力馬はいずれも終いの脚はしっかりしているので、見応えのあるゴール前の競り合いが楽しめそうだ。


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02 February

#196.眼を凝らして

2月ともなるとクラシックの香りが漂い、共同通信杯の検討となるハズだったが、データベースは生意気にも情報の排出を拒否してきた。それもそのハズで、データの分析ができるほどの実績のある馬が少なく、とても検討できる状況ではないので、今回はシルクロードステークスを検討対象としよう。
シルクロードステークスは、京都の芝1200m。シルクロードというレース名からは長距離のイメージがあるが、短距離のG?高松宮記念に繋がる重要なステップレースだ。当初登録馬が33頭と多く賑やかだったが、最終出走馬が16頭になってみると出て欲しい馬もいたりする。まっ、検討結果を見てみよう。


 ◎ スピニングノアール 70.2→最近の実績、タイム、勝っぷり、末脚
 ○ アンバージャック  64.6→最近の実績、勝っぷり
 ▲ サチノスイーティー 55.6→最近の実績
 △ エムオーウイナー  55.5→先行力


実力上位のプリサイスマシーン、赤マル上昇中のサイキョウワールド、タイムの優秀なツムジカゼが出てこないのが残念だが、既成勢力が拮抗する中、連勝中の4歳アンバージャックは本物か、果たしてG?で通用するかを見極めるレースだろう。また、高松宮記念への勢力地図の確認として、既成勢力の状態もしっかり見届けておきたい。

展開は、ナリタシークレットが逃げる。だが、その後の先行集団がスゴイ規模だ。ディバインシルバー、エムオーウイナー、コパノフウジン、コスモフォーチュン、カフェボストニアン、サチノスイーティー、エイシンボーダンとまあ7頭だ。芝の1200mのこともあり先行ポジションに固まるのはもっともなことだ。
中段は、アンバージャックが前の方で、コスモシンンドラー、ビーナスラインが後になるが、これも一団という雰囲気だろう。
後方は、マルカキセキ、タガノバスティーユ、ロードマジェスティ、タマモホットプレイ、スピニングノアール、が続く展開が予想される。

先行馬が多く前が総崩れになれば、スピニングノアールには有利に運ぶことが考えられる。だが、ペースのいかんに関わらず4コーナーでは内外のコース獲りで相当ゴチャつきそうなので、後方待機の馬には微妙なリスクも絡んでくるだろう。となると、好位抜け出しという決着が考えられ、アンバージャックが該当しそうだが果たしてどうなるか。高松宮記念を見据えて、4コーナー手前からの馬群の動きを眼を凝らして見つめてみよう。


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