Archive for December 2007

28 December

#327.やはり道楽

2007年の競馬も終ってしまった。今年は事件が2つあった。ひとつはこのパソコンが壊れて、ブログが中断してしまったことだ。それでも競馬だけはいち早く復旧させてブログを継続したが、データを処理するマクロも消えてしまったので再構築には大変な思いをもした。もう一つはインフルエンザで、1日だが開催中止までの騒ぎになった。中止は夏の1日だったが、そのあとの秋の競馬にもかなりの影響があったと思う。例年のデータベースの振る舞いとは大きく異なることが起きていたからだ。

そんな今年の戦績だが、ブログで推奨した馬をワイドで全て買ってみた。45戦13勝、回収率77%だった。去年と比較をすると大幅な落ち込みだ。インフルエンザのせいにはしたくないが、得意のハズの秋の苦戦が響いたようだ。これを3連複にしてみると、45戦6勝、回収率は76%となって、あまり変化はない。1年間毎週のように馬券を買っても6回しか当たらないのでは、果たして我慢が続くだろうか。4回に1回ぐらいは当たるワイドの方が気持ちは楽かもしれない。
いずれにしても競馬はビジネスにはならない。道楽に徹した方が良いようだ。


23:22:00 | datesui | No comments |

20 December

#322.有終の美

昭和31年というから1956年、三丁目の夕日のころだ。中山競馬場に新スタンドができた記念に創設したのが有馬記念の前身『中山グランプリ』だ。その創設に尽力をした当時の理事長の有馬頼寧氏は、第1回の成功の後、年が明けた1月に急逝してしまった。そこで、中山グランプリは第2回から有馬氏の功績を讃えて『有馬記念』となったそうだ。
その有馬記念、今年は数えて52回目の開催になる。出走頭数は16頭。ファン投票上位馬の回避が少なく、10位までの中から7頭も出走する。回避馬の中にはアドマイヤムーンのような引退馬もいるので、今年の有馬記念はオールスターキャストの一戦になるようだ。

【有馬記念】
◆69.0  メイショウサムソン   最近の実績、タイム、勝負強さ
◆68.8  ポップロック      最近の実績、優秀なタイム
以上、Wscが65以上の超推奨馬。
◆63.0  ダイワスカーレット   最近の実績、タイム、勝負強さ
◆56.7  ロックドゥカンプ    最近の実績、勝負強さ
以上がWsc55以上の推奨馬、以下は50以上の参考馬。
◇53.3  ダイワメジャー
◇51.1  ウオッカ
◇50.7  インティライミ

【 展望 】
メイショウサムソン、ポップロックという古豪に、ダイワスカーレット、ロックドゥカンプの3歳の俊英がどう戦うかということになろう。
冷静に見れば、古豪陣の強さは揺るぎがないと思われる。ただ、3歳牝馬ながらダイワスカーレットは底をみせていないので、強さが推し量りにくく勝つ機なしという訳ではない。
最上位の2頭が圧倒的に強そうで、これに推奨馬を加えて4頭で勝負圏内を形成しそうだ。ゴール前の勝負に参加できるのは紛れがあっても参考馬の3頭からということになりそうだ。

【 展開 】
鮮明な逃げ馬が見当たらないが先行集団は、サンツェッペリン、ダイワメジャー、デルタブルース、ダイワスカーレットの4頭が先頭集団を形成するだろう。その中で先頭を切るのは7番の好枠のダイワスカーレットとみたい。
続いて中段だが、ここは6頭だ。フサイチパンドラ、コスモバルク、レゴラス、チョウサン、メイショウサムソン、ロックドゥカンプは、ほぼこの順序で集団を形成するだろう。ただ、ジャパンカップで後方過ぎたメイショウサムソンは1番の好枠を生かして先行集団に取りつくことも考えられる。
最後は後方待機組だが、以下の6頭だ。マツリダゴッホ、インティライミ、ハイアーゲーム、ポップロック、ドリームパスポート、ウオッカが一団となるが、逃げたこともあるインティライミでさえこの辺りになるので今回の出走メンバーはほとんどが先行脚質であるようだ。

3コーナーを過ぎると中山はすぐに残り600mなので、メイショウサムソンが早めに動きそうだ。続いて、ロックドゥカンプ、ウオッカなどが一斉に動くことになるが、ポップロックは最後まで待っての仕掛けになるだろう。難しいのはダイワメジャーだろう。恐らくダイワスカーレットの方が前にいるだろうから早めに潰しにかかる訳にもいかないので後方の追い込み勢の距離を測りつつの仕掛けという離れ業を迫られることになる。
あとは今年の有終の美を飾るレースになって欲しいと願うばかりである。


21:53:21 | datesui | No comments |

14 December

#319.阪神グランプリ

今週はスプリンター、マイラーを含めた短距離系の総決算というべき阪神カップG?だ。芝の1400m、走りやすい阪神での開催なので目指す馬も多く当初の登録では66頭もいた。また、総決算ということもあり1着賞金は7000万円、これでは誰でも出たくなるのが人情というものだ。
久しぶりの競馬でのヒット企画なので、JRAはこのレースを立派に育て上げて欲しい。行く行くは短距離の有馬記念だ。『阪神グランプリ』を目指せ。

【阪神カップ】
◆66.5  ドラゴンウェルズ   最近の実績、勝負強さ
◆64.8  ブルーメンブラット  最近の実績、勝負強さ
◆60.5  エイシンドーバー   最近の実績、タイム
◆60.0  スズカフェニックス  最近の実績、タイム、格上の実績
◆59.2  シンボリグラン    タイム、格上の実績
◆55.9  ダンスフォーウィン  タイム、末脚
以上がWsc55以上の推奨馬で、以下が50以上の参考馬。
◇54.5  マイネルシーガル  
◇53.3  プリサイスマシーン

【展望】その期待のレースでの期待の1頭はドラゴンウェルズだ。今春から着実の力をつけ、ついに初の重賞挑戦となったスワンSも、スーパーホーネットの3着と好走した。しかもその差は僅か0.1秒、上昇途上であることを考えるとG?ホース候補の誕生とみたい。
さらにもう1頭、ここへ来て本格化したのがブルーメンブラッドだ。今春までのクラシックや牝馬のG?ではイマイチだったが、この秋2連勝でオープン特別を勝ち上がりこれまた期待が高まる。
この2頭の挑戦を受けて立つのが、エイシンドーバーとスズカフェニックスだ。ともに格上の実績は十分だが安定感に欠けるところがあり、挑戦を受けて立つには心もとないところがある。
フルゲート18頭の阪神カップで登録馬66頭中出走権順位が23位のドラゴンウェルズは、スーパーホーネットやキンシャサノキセキなど5頭もの回避馬が出たため出走権を得た。つまり出走18頭の最後の1頭なのだ。この強運を信じてみたい気がするのだ。


【展開】強力な逃げや先行は見当たらない。そこで先行集団を形成するのは、プリサイスマシーン、フサイチリシャール、ローレルゲレイロ、プリンセスルシータの4頭だろう。
好位は、シンボリグラン、ブルーメンブラット、の2頭がやや前の方だが、ドラゴンウェルズ、ダンスフォーウィン、マイネルシーガル、エイシンドーバーの4頭は少し控えめの好位を占めることになるだろう。
中段は、シンボリエスケープ、ジョリーダンス、ペールギュント、スズカフェニックス、トウショウカレッジ、アグネスラズベリの6頭が流れるように続くだろう。
後方は、カネトシツヨシオー、スピニングノアールの2頭が虎視眈々ということになりそうだ。

仕掛けはマイネシーガルやペールギュントあたりから動きそうだが、短距離戦とはいえ1400m、一気に行けそうなきもするのだが1200mの競馬とは大きく違うので4コーナーの手前から目まぐるしく動きそうだ。


22:57:36 | datesui | No comments |

06 December

#314.G?の陰で

今週もデータ解析のしにくい2歳戦はG?だが回避して、土曜日の古馬のG?鳴尾記念を検討する。鳴尾記念は昭和26年、1951年の創設というから50年以上の歴史のあるレースだ。明治40年、関西競馬倶楽部が兵庫県兵庫郡鳴尾村に開設し戦前まで続いた鳴尾競馬場を記念したもので、阪神競馬場の伝統のレースだが今ひとつパッとしない。

テーマが定まらないのかいろいろ手が加えられ、去年から芝1800mになったが、そこまでには気の遠くなるような紆余曲折がある。なにしろ鳴尾記念というと、ワグナーの名作『さまよえるオランダ人』や聖書の伝説『さまよえるユダヤ人』を思い出すほどだ。この2つは『さまよえるユダヤ人』が発端で、呪いをかけられたユダヤ人が安住の地が与えられず死ぬこともできずに彷徨しつづけなくてはならない宿命におかれる話だ。これをオランダ人の船長に見立て換えをしたものがワグナーであり、音楽にかぎらず文学や絵画の世界でも取り上げられているモチーフで、日本でも芥川龍之介が関心を寄せ、『さまよえる猶太人』という作品がある。この鳴尾記念がまさに『さまよえる鳴尾記念』なのだ。

JRAのホームページを見ると1951年当初は春秋の年2回施行だったが、早くも3年後の1954年に年1回に変更されている。そのあと、施行期間が春になったり暮になったりめまぐるしく変わるが、狭い欄には書き切れなかったのだろうか「幾度か施行期間や距離の変更が行われ・・」という記述で、いきなり平成9年の1997年に飛んでしまうのだが、春の開催だったものが12月施行の2000mハンデ戦になり、そして去年1800mの別定戦になった。さらに、この間G?からG?への格下げも行われており、開催競馬場こそ変わらないが、まさに『さまよえる鳴尾記念』の面目躍如たるものがある。
鳴尾記念は当分なくならないだろうから、千八のG?別定戦が安住の地になるのだろうか。来年も番組の組み換えがあるが、幸いにも鳴尾記念は12月の第1週に据え置きになっている。暮の初めが渋い伝統レースの終の住処になることを願ってやまない。


【鳴尾記念】
◆63.5  レインダンス      最近の実績、タイム、勝負強さ
◆60.5  アドマイヤオーラ    最近の実績、格上位
◆60.0  ドリームジャーニー   最近の実績、タイム
◆59.6  シルクネクサス     最近の実績
以上がWsc55以上の推奨馬。以下は50以上の参考馬。
◇54.5  エイシンデピュティ
◇53.6  クランエンブレム
◇52.3  トウショウカレッジ
◇51.1  アドマイヤフジ
◇50.7  フィールドベアー


【展望】レインダンス、アドマイヤオーラ、ドリームジャーニーという3歳の実力派が3頭そろった。3頭ともクラシックでは善戦したが、力か運か今一歩足りずに涙を呑んだ。この力比べは大いに興味が湧くが、そこへ成績安定のシルクネクサスがモノサシの形で加わって、とてもおもしろくなった。
成績の内容からはアドマイヤオーラだろうが、故障明けの初戦の不安がある。一方、ここまで順調のレインダンスとドリームジャーニーだが、使われてきた距離などを考えるとレインダンスに分がありそうだ。シルクネクサスに勝たれるようでは3歳陣すべての水準が問われることになる。

【展開】エイシンデピュティが逃げて、セフティーエンペラ、クランエンブレム、が追走という先行集団が見られそうだ。
中段は緩やかな大きな集団になり、アドマイヤフジ、シルクネクサス、レインダンス、ハイアーゲーム、フィールドベアー、アドマイヤオーラ、トウショウカレッジ、の順で進みそうだ。
後方は、ナスノストローク、ドリームジャーニー、サンバレンティン、オースミグラスワン、サクラセンチュリー、が差のない状態で控えることになるだろう。
ハイアーゲームやオースミグラスワンあたりが早めに動いてくるかもしれないが、レインダンス、アドマイヤオーラ、ドリームジャーニーは待っての仕掛けになるので、シルクネクサスに間隙を突かれる心配もある。渋いレースにふさわしい渋い展開にもなりそうだ。


19:02:41 | datesui | No comments |