Archive for 22 June 2007

22 June

#250.有終、そして新たな一歩

夏競馬は、時が止まったような長閑さがある。有力どころは秋に備えて休みに入るだろうし、来年のクラシックを目指して2歳馬がデビューしてくるが大物は秋に入ってからだろうし、そんな具合でひとつピリッとしないのが夏競馬だ。
そんな中、緊張の糸が一杯に伸びた春最後のG?である宝塚記念、今年は豪華なメンバーが揃った。春の天皇賞馬に安田記念の優勝馬、それに加えて今春のダービー馬までが参戦するということになった。こんなことはめったにないので、歴史に残る名レースの生き証人として観戦してみよう。
という訳で、データベースも少し興奮気味か、数字が踊っている。


              Wsc   RRsc RTsc  DfWL   Asc  Hsc L3Tsc

◎ ウオッカ        67.7  78.8 65.9   2.2   0.3  2.8 41.5
○ ダイワメジャー     66.7  83.6 64.3  −0.1   2.0 −0.5 38.4

▲ ポップロック      61.7  78.3 51.4   0.2   0.2  2.7 44.1
△ メイショウサムソン   59.5  76.8 53.6  −0.7   1.2  1.2 41.2
△ アドマイヤムーン    57.2  73.1 41.3   0.1  −0.8  4.0 52.4
△ シャドウゲイト     56.0  71.6 44.7   2.3   1.6 −0.1 36.0

  スウィフトカレント   53.0  60.0 51.4  −2.4  −1.2  4.1 52.1
  カワカミプリンセス   51.5  49.8 61.1  −0.6   0.1  5.2 43.7
  インティライミ     47.5  60.4 55.2  −3.4   1.4 −2.2 37.0
  アサクサキングス    47.2  60.2 58.9  −3.3   1.6 −0.5 42.1
  アドマイヤフジ     46.8  59.4 52.9  −3.2   0.1  1.2 37.7
  トウカイトリック    46.5  58.8 59.1  −2.8   0.4  0.1 26.8

  ローエングリン     44.8  58.2 51.3  −3.0   1.3 −1.3 32.1
  コスモバルク      43.6  51.7 47.9  −4.1   0.7 −1.3 45.1
  アドマイヤメイン    42.7  46.1 61.8  −4.2   2.1 −1.0 41.4
  ファストタテヤマ    42.4  58.7 38.8  −2.1  −1.0 −0.5 32.3
  マキハタサイボーグ   38.3  37.3 50.5  −3.3  −0.4  2.0 47.7

  マイソールサウンド   27.0  50.6 28.7  −5.7   1.7 −5.0 29.4

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc  :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す
   ・L3Tsc:末脚?→上り3ハロンタイムのスコア


ウオッカの◎、ダイワメジャーの○は当然だろう。だが、この2頭大きな死角がある。かたやダービー馬とはいえ3歳の牝馬、牡馬でも難しい古馬への挑戦だ。いささか荷が重いことは否めない。一方のダイワメジャー、こちらは距離不安だ。2000mを超えるレースは、有馬記念の3着があるが4戦勝ちナシだ。だがこの2頭、そんな死角なんか問題にならないほどのオーラがある。負ける言い訳は百もできるが、勝つことには理由など不要だ。

ポップロック、メイショウサムソン、アドマイヤムーン、シャドウゲイトの4頭は、例年なら文句なく◎○の印がつく馬だ。中でも春の天皇賞馬メイショウサムソンは絶対的な◎になるべきだが、どうもこの馬は期待を受けて期待に応えるような品性は持ち合わせていないらしい。そこで浮上するのがポップロックで、こちらは死角がない。国内7戦連続で連対を果たしている安定感が素晴らしい。
強いのだろうが大きな結果の出ないのがアドマイヤムーンだが、やはりこの程度の馬、連下の常連と見た方がいいようだ。残る1頭のシャドウゲイトは、去年の夏の500万下から上昇が始まり、重賞の上位常連にまで出世した。勝ちっぷりスコアと上昇の勢いは認めてあげたいが、まあ連下というところで収めたい。


レース展開は、アドマイヤメインが逃げるだろう。続いて、アサクサキングス、ダイワメジャー、マイソールサウンド、シャドウゲイトという面々が先行集団になる。
そのあとの中段の前の方は、インティライミ、ローエングリン、メイショウサムソン、が好位を占め、少し遅れてコスモバルク、トウカイトリック、ウオッカ、ポップロック、カワカミプリンセス、アドマイヤフジまでが中段を構成する。
後方は、マキハタサイボーグ、アドマイヤムーン、ファストタテヤマ、スウィフトカレントという流れが予想できそうだ。

ペースはやや早めになりそうだが、問題は雨だろう。関西地方は、金曜から日曜まで3日連続で雨の予報が出ている。
データの数字はおもしろいもので、雨の上手そうなメイショウサムソンとカワカミプリンセスのスコアが低く、ダイワメジャーが高めというのも、へえ〜と思ってしまうものがある。


もう一度、ウオッカで気楽に見物というのはいかがだろう。しかも、またしても好枠を引いた運の強さも期待してよさそうだ。


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