Archive for January 2008

25 January

#344.早、1か月

先回、細江純子を褒めた。細江と言えば牧原由貴子を忘れてはなるまい。結婚して増沢姓になったが、今も堂々現役だ。パドックでカラ馬が周回しているとき、増沢由貴子の乗る馬には赤いサドルが載っていて、見る眼を楽しませてくれる。先週も成田特別でナスケンウインドに騎乗して、16頭立て16番人気だったが、後方から追い込み7着に食い込んだ。善戦と言えば善戦だ。好成績を挙げるには大変だろうが、ぜひとも現役を続けて欲しいと願っている。

さて、早いもので年が明けてから最初の月の競馬が終わろうとしている。中山は最終週に入り、伝統のアメリカ・ジョッキー・クラブ・カップ、略してAJCだ。競馬を始めた40年ほど前のAJCは有馬記念の再戦というような豪華メンバーでレースをしていたような記憶がある。もっとも当時はG?などという言葉もなく、一流馬が一流馬として扱われてなかったようで、彼らでも出走回数はやたら多かった。内国産種牡馬の需要が弱く、引退後の種牡馬への期待など極めて低かったことによるのだろうか、一流馬でも30戦以上戦歴がザラだったのである。今が良いのかどうかわからないが、大物は暖かくなるまで休みに入ってしまうので小粒であることは否めない。


【 AJCC 】
◆67.0  エアシェイディ     抜群の実績、タイム
◆66.8  トウカイトリック    抜群の実績、タイム
◆63.4  ダブルティンパニー   勝負強さ、先行力
◆58.2  ブラックアルタイル   先行力
◆56.8  シルクネクサス     持ちタイム
以上がWsc55以上の推奨馬、下は50以上の参考馬。
◇53.8  ドリームパスポート
◇51.1  メイショウレガーロ

【展望】
準一線級のメンバーによるG?戦で、勝てればお得という感じである。生きの良い4歳馬も見当たらないので、ここへ来て力をつけてきたダブルティンパニーやブラックアルタイルがどんなレースをするかが見どころになる。迎え撃つ、といってもG?ホースでもないのだが、比較的成績安定のエアシェイディ、トウカイトリック、シルクネクサスが相手だろう。中でも、エアシェイディ、トウカイトリックは大崩れせず、ここでは安定勢力に近い存在といえそうだ。

【展開】
先行しそうなメンバーは、アドマイヤメイン、ゴーウィズウィンド、ブラックアルタイル、ダブルティンパニー、トウショウナイト、メイショウレガーロ、シルクフェイマスあたりだが、先頭を切りそうなのは先行の実績からはアドマイヤメイン、もしくは最近逃げて実績を上げているダブルティンパニーだろう。ただ、2頭ともここは勝ちに来ているので、無理をしてまで逃げることはしないだろう。
中段は、チェストウイング、メテオバースト、シルクネクサス、ドリーミーオペラが並び、後方は、ドリームパスポート、トウカイトリック、エアシェイディ、サンバレンティン、ブリットレーンというぐあいか。


15:54:05 | datesui | No comments |

18 January

#340.目を凝らして

土川JRAの今年は何かが変わるはずと思っている。まず最大の課題である売上げ増だが、フトコロにお金のない時代だから至難の業で、あまり期待はしない方がよさそうだ。変えてもらいたいのはテレビなどでの普及活動だが、今のところお世辞にも変わったとは言い難い。

CMでは盛んに競馬クラブとやらを吹聴しているが、何をしているのかさっぱりわからない。競馬の楽しさ、おもしろさを伝えようとしているのだろうが、「サークル活動中ただし中身ナシ」ではどうにもならない。どうみても売れないタレントの宣伝活動をしているだけで、競馬の楽しさを知っている人が作ったとは思えないCMだ。これならヘタクソでも土川理事長が自ら語った方がはるかに良さそうだ。

次にテレビ番組だ。フジテレビは一新したつもりだろう。メンバーの顔ぶれはかなり変わった。吉田均がクビになって細江純子に変わったのはヒットだ。競馬への見識が哀れなほど低く、しかも馬券も当たらない吉田均が出ている訳がわからなかったので、やっと胸のつかえが取れたような気がする。替わっての細江純子だが、競馬や馬については申し分ない。馬の見方について、厩務員との歩調の比較という卓見を早くも示した。加えて細江純子には、今のテレビタレントの欠如している正しい日本語をきれいに喋る能力があることだ。この力を以前から評価していたので今回の起用は大変嬉しい。
あとはどうでもいいのだが、騒いでいるだけの女が大幅に減ったのはありがたい。もっとも実況がヘタクソなのは何とかならないかと思っている。相変わらずの絶叫中継で、プロとしての練習をしているか、フジテレビに姿勢を問いたいところだ。

そんなことより、目を凝らして自分の眼で競馬を楽しもう。今週は日経新春杯で、モチつき競馬やオトソ競馬も終って、いよいよ淀の天皇賞を目指した春の古馬戦線も本気モードに入る。芝2400m、距離は天皇賞よりは若干短いがそれでも十分、天皇賞と同じ淀の坂越え、恰好の力比べが楽しめそうだ。急上昇、隠れ新鋭もいれば古豪もいる多士済々、一っ塊の混戦が予想される。


【 日経新春杯 】
◆71.9  アドマイヤジュピタ   最近の抜群の実績、タイム、勝ちっぷり、先行力
◆57.7  メトロシュタイン    最近の実績、勝ちっぷり
◆57.3  ダークメッセージ    最近の実績、タイム
◆57.2  トウカイエリート    末脚
◆56.0  マキハタサイボーグ   タイム
◆55.0  アドマイヤモナーク   最近の実績
◆55.0  トウショウパワーズ   タイム
以上がWsc55以上の推奨馬、下は50を超えた参考馬。
◇53.6  パープルファルコン
◇51.5  トウカイワイルド

【展望】
ここへ来て急上昇のアドマイヤジュピタが断然だ。もともと素質はあったがクラシックは乗り遅れてしまった。去年の夏に500万下を勝ち上がったが、その後は重賞まで一気に駆け上り、アルゼンチン共和国杯を手中に収めた。若手の期待は4歳のメトロシュタインで、初のオープン3000mの万葉Sでは5着だったが、長距離路線のメドはついた。
対して既成勢力だが、ダークメッセージ、トウカイエリート、マキハタサイボーグ、アドマイヤモナーク、トウショウパワーズと多士済々だ。安定性ならダークメッセージ、トウカイエリートだが、調子の良さならマキハタサイボーグということになる。

【展開】
逃げ馬がまったくいない。すると、先行力の実績からアドマイヤジュピタが先頭を切ることになる。2番手の集団は、アマノブレイブリー、テイエムプリキュア、メトロシュタインということになろう。
中段は大集団になる。グロリアスウィーク、トウショウパワーズ、パープルファルコン、ワイルドスナイパー、トウカイエリート、ウインボールド、マキハタサイボーグ、アドマイヤモナークの8頭がかたまるわけだが、ロスなく集団の中で良い位置を占めることが重要だ。
後方は4頭で、ヒラボクロイヤル、ダークメッセージ、オースミグラスワン、トウカイワイルドということになる。

先行集団はスローペースに持ち込むことを企むだろうし、中段や後方の集団も何とかペースが上がるように牽制するので、出入りの忙しいレースになるかも知れない。末脚に自信のあるトウカイエリートやダークメッセージは4コーナーを回ってからの勝負だろうが、他の馬はゴールからの逆算した上での仕掛けになるだろう。京都の下り坂は暗くて見づらい。勝負どころを見逃さないように目を凝らして、しっかりしっかり淀の坂を下ってみよう。


20:36:56 | datesui | No comments |

11 January

#335.冬は渋くダートを楽しむ

年年歳歳という言葉どおりに、2008年の競馬も例年のように始まりました。ただ、JRAにとっては画期的な1年の幕開けです。去年、JRAの理事長に土川さんがなられたのですが、農林水産省の事務次官の天下りではなく、内部からの昇格です。JRAには獣医として入られ、テンポイントの件も当事者の一人とのことです。競走馬をよく知ったお方が理事長に就任されたこと自体、競馬がより競馬らしくなることと期待できそうです。

シーズンオフのない日本の競馬は、さすがに谷間のレースというか谷間の週がいくつか存在します。今週はその1つかと思われるシンザン記念とガーネットSという番組です。シンザン記念は芝1600mで、クラシックへのつながりが距離的に薄く大物は出てこないのが現況のようです。ガーネットSはダートの1200m、激戦区で層は厚いのですが、イマイチ王道感は弱いようです。また、個性豊かな万葉Sも第1週の初日へ移動してしまい、第2週は少し寂しく手薄感が否めません。

このような中での年明けの競馬ですが、冬という季節感を楽しむのは、やはりダートということになります。そこで今週はガーネットS。中山のダートは1200m、いろいろと逸話の多いコースでもあります。玄人になったつもりで、無彩色系を渋く楽しんでみましょう。


【 ガーネットS 】
◆68.4  トウショウギア  最近の実績、タイム、勝負強さ
◆60.4  ヤマノルドルフ  タイム、勝負強さ
◆59.7  タイセイアトム  タイム、勝負強さ、先行力
◆57.7  ワキノカイザー  タイム
以上がWsc55を超えた推奨馬、以下は50を超えた参考馬。
◇54.8  スリーアベニュー
◇54.1  メイショウシャフト
◇52.7  トーセンザオー
◇50.1  シアトルバローズ

【展望】
短距離達者が集結したが、最近の実績からトウショウギアを推したい。この3戦、オープンでの???は見事な安定性で、しかも重ハンデでの好走だ。次いでの存在はヤマノルドルフとタイセイアトムで、ともに前走準オープンを勝ち上がり、ここへ来て上昇機運は目を見張るものがある。重賞の壁は厚いかも知れないが、相手もモタモタしている状態なのでチャンスは十分にありそう。実力上位のハズのワキノカイザーは下り坂か、特に前走の11着はいただけない。
スリーアベニューは連覇がかかっているが、大きな回復要因がないと苦しい。その他にも、実績のある馬も多いが、上位入着には少し物足りないようだ。

【展開】
先頭を切るのは、ニシノコンサフォスと見る。次いでの追走は、コパノフウジン、タイセイアトムというところか。
中段の前の方に、プリサイスマシーン、ヤマノルドルフ、トウショウギア、という小さな塊になり、その後、マイネルアルビオン、アンバージャック、メイショウシャフト、シアトルバローズ、ベルモントサンダー、が大きな集団を構成する。
後方は、スリーアベニュー、ワキノカイザー、トーセンザオーとなる。
1200mということもあり、仕掛けは早めというより一気に駆け込みという雰囲気もある。短距離ダート特有の直線先頭粘り込みということもあるので、しぶとい先行馬が注目を集めそうだ。


17:02:12 | datesui | No comments |

04 January

#333.まずは運だめし

お正月競馬の恒例は東西の金杯だ。中山と京都で開催されるが、中山の金杯は1951年に始まり、なんと60年近い歴史があり、京都も前身の迎春賞から名称変更したのが1966年で、こちらも40年以上の継続になる。双方とも芝2000mのハンデ戦で実施されていたが、2000年の改正で中山は2000m、京都は1600mになって今日に至っている。
競馬を知り始めた今から40年ほど前のころ、金杯は正月の3日に開催されていた。それが競馬の市民権獲得と引き換えか、品良く5日の開催になってしまった。お正月の暇つぶしがなくなって、オトーサンは家でゴロゴロとなって、奥さんは困りものだろう。昭和も最中のころの出来事で、もう記憶の彼方に消えそうである。

今回は中山金杯を取り上げる。ノーマークの馬が来たかと思えば、一番人気が来たりするのが金杯だ。今年の運だめしとしてみよう。

【 中山金杯 】
◆68.3  サイレントプライド   勝負強さ、先行力
◆64.9  エアシェイディ     最近の実績、タイム、末脚
◆62.4  シルクネクサス     最近の実績
◆58.7  タイキヴァンベール   タイム
◆56.6  アドマイヤフジ     最近の実績
以上が、Wsc55を超えた推奨馬、以下は50を超えた参考馬
◇53.1  アサカディフィート
◇50.9  ヤマニンアラバスタ

【展望】
4歳馬が3頭いるが生きのいいところがなく、ここはロートルの業比べの一戦になりそうだ。
そのロートルの中では超若手の5歳馬、サイレントプラドに期待したい。この1年ジワジワと力をつけ、どうやら重賞もという域に来たようだ。だが、超若手であるが業は渋い。手堅く先行して内を突き、しぶとく粘るというもので、このレースにもってこいのタイプだ。
あとは場数を踏んだベテラン選手の寝業勝負になりそうだが、欠点ばかり目立つ馬ばかりで、どれがくるかはサイコロを振ってもよさそうだ。

【展開】
鮮明な逃げ馬は不在だが、サイレントプライドかカオリノーブルが逃げそうだ。この2頭が先頭集団を形成するのはまちがいなさそうだ。第2集団は少しバラけるが、トウショウナイト、メイショウレガーロ、アドマイヤフジ、シルクネクサス、の4頭が続きそうだ。
そして中段だが、フサイチホウオーとエアシェイディの2頭のあとに、ブラックタイド、センカク、タイキヴァンベール、ヤマニンアラバスタ、ヒラボクロイヤル、トウショウヴォイスの6頭が集団をつくる。
最後方は、グラスボンバーとアサカディフィートとなるだろう。

ペースはスローになることは必至だ。2分1秒台の決着もありうるだろう。3コーナーから4コーナーにかけての勝負どころではゴチャつくことも考えられ、最後に仕掛けるエアシェイディは中段にいても外を回らざるをえなくこともあるだろう。
ロスなく先行で来て、直線でうまい具合に前が空き、そのとき一生一代の脚が使えれば新年早々開運となる訳だ。


17:54:41 | datesui | No comments |