Archive for February 2008

27 February

#356.深川七福神? −毘沙門天さま−

今回は龍光院の毘沙門天を訪ねよう。龍光院のある三好や平野は深川でもお寺の多いところで、浄土宗やら禅宗やら、小さくても宗派をしっかりと主張しているお寺の姿には好感が持てる。毘沙門天のご利益は勇気授福、すなわち武勇の神様だ。前回の弁財天が芸道富有と芸とお金の神さまであるのとは好対照だ。

龍光院は雲光院というお寺の別院である。その雲光院はもともと中央区馬喰町にあったものだが、火事で焼けてこの地に越してきたそうである。そのとき別院に厄除けとして置かれたのが毘沙門天というわけだ。並びにある本院ともいうべき雲光院は、なるほど立派なお寺で地図を見ても境内も広く堂々としている。

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小さくとも、均整のとれた心地よい佇まいだ。

この龍光院も小さいながら端正な造りで、小綺麗に掃除も行き届きとても感じが良かった。扉はしまっていたがガラス戸から中を覗くと、こちらから見て本尊の左側に毘沙門天の立像が見える。だが、暗くてどんなお顔をしているのか窺い知れない。

小さな庭だが仏塔がある。なにかの梵字が書かれているが、誰もいないので聞くこともできない。果たして、毘沙門天とは関係あるのだろうか。賽銭箱もしまっていて、ここでは何もできないのかと思ったら、スタンプが用意してあった。持っていた江東区の下町ぶらりMAP『清澄白川』の余白に捺してみたら、「毘沙門天深川龍光院」と出てきた。


毘沙門天を思わせる力強い仏塔。下の梵字が印象的で、つい毘沙門天と関係があるものと考えてしまった。


七福神はスタンプラリーのつもりで回ろうと思ったのだが、本当にスタンプが現れた。

22:56:00 | datesui | No comments |

26 February

#355.深川七福神? −弁天さま−

お正月の間だっただろうか、深川の街のあちこちに『深川七福神巡り』という黄色い旗が風に靡いていた。その旗を目当てに7つの祠を訪ねて歩く人の姿があった。そのひとつ、冬木の弁天様を紹介しよう。

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大通りに面しているのだが入りにくい。これではご参拝の集客は見込めない。

冬木の地名は江戸時代の木材の豪商冬木家が由来である。ひと昔前、新木場へ移る前は木場の中心でもあった。その冬木のメインストリートである葛西橋通りに面してひっそりと佇んでいるのが冬木の弁財天だ。弁財天は芸道富有の神さまと言われ、お稽古ごとの守り神だ。芸の道の上達には欠かせない神様なのだ。

弁天様は普通、弁天堂などがあって目立つのだが、この冬木の弁天様は少し控えめで、芸道の神様としては少々もの足りない。もう少し色気が立たないとお参りのご利益も薄そうだ。

冬木家は芸の道にも理解があり、あの尾形光琳が江戸に滞在する時は冬木家に居候をしていたのは有名なことだ。また、深川祭りでもパトロンとしての存在を示し、今でも深川祭りの連合渡御、各町会の神輿の行列の中で冬木の神輿はひときわ立派である。
横道に入ったらさすが冬木の地は材木のメッカ、「日刊木材新聞社」という木材関係専門紙の新聞社があった。


「もう待てない、冬木の神輿」というコピー。冬木の大きな神輿は緋色の飾紐で目立ち、本祭りでも他を圧倒している。


『日刊木材新聞』とはどんな新聞だろうか。一度は見てみたいが、定期購読は遠慮させていただきますか。


00:30:57 | datesui | No comments |

12 February

#351.欲しいときには

商業施設も大型になると家具屋など場所の要る店舗が入れるのがおもしろい。近所のララポート豊洲も3店ほど家具のお店がある。冷やかしだが入ってみると、すぐさまお店の方に纏わりつかれて困るのだが、先方も即購入という人は少ないのか適当に相手をしてくれているのはありがたい。

だが、やはり家具と言うとリビングルームとベッドルームということになるようだ。こちらの関心はデスクなのだが、残念ながら数は少ない。昔、会社に入ったとき自分の机に興奮した。スチールの新品の机は大きく立派だった。そして引き出しを開けると、ボールペンや定木はもとよりホチキスやハサミまで揃っていた。

でも、仕事をするようになって机の不備が気になって仕方なかった。デスクワークをするときは、机の左側にスペースがある方がありがたいのだが、自分の机は右側が広いのだ。つまり机の右側の方に座りたいのだが、右側には引き出しがあって左側に座らざるをえないのだ。
なんかの機会でコクヨに電話することがあってので、ついでに聞いてみたら、引き出しの書類を電話をしながら探せるためだという。どうも、机でのデスクワークとは、引き出しの書類を電話の指示のものに探す作業のことらしい。デスクトップはタバコの灰皿でも置ければOKだったのかもしれない。

最近のデスクは進化して、引き出しが独立して右側にも左側にも置けるようになった。ここ20年ほどの事務職の業務が企画立案という作業に変化してきたことやIT化によると思われる。パソコンの置き場所ばかりではなく、長時間の集中したデスクワークにも耐えられるようなチェアーも開発されてきた。やっと欲しいものが現われてきたが、今度は置く環境がなくなった。自分の居場所さえ侭ならぬ時に立派なデスクなんて笑われてしまいそうだ。


18:05:00 | datesui | No comments |