Archive for 15 February 2008

15 February

#353.冬を楽しく

今週は第58回ダイヤモンドステークスだ。58回ということはかなりの歴史ありと思い、調べてみたら昭和26年、1951年の開設だった。当初は2600mで始まったそうだが、その後3200mに変わり現在の3400mになったのは2000年からだ。また、ダイヤモンドという名称から誕生石のシリーズの最高峰レースの位置づけで始められたらしく、開催月は4月の時が長かったような気がする。長い経緯の中で、レースのアイデンティティは名称より長距離の方を維持したようで、現在は冬の長距離レースとしてポジションを確保している。

競馬全体の潮流はスピード化による距離短縮の方向だが、長距離レースは競馬の文化財としての姿の見える形づくりが必要だろう。今は伝説の彼方になってしまった英国の長距離三冠、ドンカスターカップ、グッドウッドステークス、アスコットゴールドカップのようなものに冬の長距離レースを括り直したらどうだろうか。これは再三申し上げている冬のステイヤーズシリーズのようなものだが、12月のステイヤーズS、1月の万葉Sを200m延長して重賞に格上げし、そしてこのダイヤモンドSの3レースで長距離三冠とするのだ。距離も3600m、3400m、3200mという構成になり、JRAのレースで長い順に1位、2位、3位のレースでもあるので、冬枯れ対策のお題目ぐらいにはなると思われる。

冬の競馬はダートと長距離なのだが、ダートは一応の対策が採れているが、もう一方の長距離もこんな具合に施行してみてはいかがだろうか。英国でも薄れてしまった文化資産を極東の日本で再興するってのは、いやいやなんとも粋なことではないか。

【 ダイヤモンドS 】
◆72.0 アドマイヤモナーク  Rsc:30,RRsc:72,RTsc:46,DfWL:-1.1,Asc:-0.4,Hsc:1.0
◆63.9 ブラックアルタイル  Rsc:18,RRsc:62,RTsc:53,DfWL:-0.6,Asc:0.4,Hsc:0.9
◆56.9 ミストラルクルーズ Rsc:48,RTsc:31,DfWL:,0.4,Asc:-0.1,Hsc:1.3
◆55.8 エフティイカロス   Rsc:14,RRsc:53,RTsc:39,DfWL:-0.9,Asc:-0.1,Hsc:1.3
以上が、Wsc55以上の推奨馬。
◇54.1 マンハッタンスカイ  Rsc:20,RRsc:51,RTsc:45,DfWL:-2.5,Asc:0.8,Hsc:-1.3
◇52.9 ラムタラプリンス Rsc:15,RRsc:53,RTsc:34,DfWL:-1.1,Asc:-0.1,Hsc:1.3
◇52.8 コンラッド Rsc:13,RRsc:45,RTsc:46,DfWL:-1.7,Asc:-0.5,Hsc:1.6
◇47.5 エーシンダードマン Rsc:24,RRsc:55,RTsc:41,DfWL:-5.7,Asc:-0.7,Hsc:-0.6
◇46.7 テイエムプリキュア Rsc:10,RRsc:48,RTsc:46,DfWL:-4.2,Asc:0.3,Hsc:,-0.7
◇43.1 レーザーズエッジ Rsc:15,RRsc:44,RTsc:40,DfWL:-4.2,Asc:-0.3,Hsc:1.3
◇41.8 トウカイワイルド Rsc:14,RRsc:39,RTsc:47,DfWL:-5.5,Asc:-0.3,Hsc:0.3
◇39.5 チェストウイング Rsc:23,RRsc:38,RTsc:41,DfWL:-7.3,Asc:0.3,Hsc:-2.2
◇38.5 ゴーウィズウィンド Rsc:22,RRsc:40,RTsc:43,DfWL:-7.1,Asc:0.6,Hsc:-3.1
◇34.6 ブリットレーン Rsc:17,RRsc:32,RTsc:42,DfWL:-6.6,Asc:-.6,Hsc:-1.9

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
当初の登録メンバーからだとアドマイヤモナークとダークメッセージの一騎打ちという様相だったが、ダークメッセージは京都記念へ回避となって、アドマイヤモナークの独壇場になってしまった。
これを脅かす存在は見当たらないが、ステイヤーズステークスのように出入りの激しいレースになって、変なお付き合いをアドマイヤモナークがしてしまうと伏兵の台頭もありうるかもしれない。Wscの下位に甘んじている実績のある馬たちは峠を越えてしまったか、このところの凡走は目を覆うばかりの衰調である。

【 展開 】
逃げるのは、マンハッタンスカイ、だろう。あとの13頭は様子伺いで、牽制と自重の繰り返しだろう。それでも位置取りの順番をあげれば、前の方に、ゴーウィズウィンド、ブラックアルタイル、テイエムプリキュア、チェストウイング、ということになろう。
後の方は、ラムタラプリンス、ミストラルクルーズ、エフティイカロス、トウカイワイルド、レーザーズエッジ、アドマイヤモナーク、コンラッド、ブリットレーン、エーシンダードマン、となりそうだ。
固まったり、広がったり、いろいろなことが起きそうな距離だが、どの馬も目立った動きのない時に順位をロスなく上げて好位置が確保できればおもしろくなりそうだ。


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