Archive for 09 May 2008

09 May

#396.自分のレース

外国産馬が出られない、長距離が苦手の馬には可哀そう。というのがクラシックへの長年の懸案だった。本馬の英国ダービーでは外国産馬はおろか外国調教馬まで出走可能だ。さらにクラシックの三冠レースの距離は、2000ギニーが1600m、ダービーが2400m、セントレジャーが2840mという組合せになっていて広い範囲を網羅している。

この懸案に対して、従来の既得権を守りながら一定の解決をするために捻り出されたのが、NHKマイルカップといってよい。確かに1600mのレースで外国産馬が出走できるのだ。結果は一目瞭然、第1回のタイキフォーチュンから第6回のクロフネまで外国産馬の優勝が続き、内国産馬が優勝したのは第7回のテレグノシスまで待たなくてはならなかった。

ところが競馬の国別格付けがあって、日本も最高格付けに入るべく努力をした結果、クラシックなどにも一定の出走枠を設けたことにより、NHKイコール外国産馬という図式は若干薄れてきた。最近は、短距離路線のねらい、皐月賞の落ちこぼれなど、必ずしも外国産馬ということではなくなってきた。

【 Wscランキング:NHKマイルカップ 】
◆Wsc: 68.7 ディープスカイ     R= 59、 RR= 68、 RT= 57、 D= 1.4、 A= -1.7、 H= 8.3
◆Wsc: 61.7 リーガルスキーム   R= 25、 RR= 44、 RT= 61、 D= 6.9、 A= 2.4、 H= 1.8
◆Wsc: 59.9 ファリダット     R= 39、 RR= 60、 RT= 54、 D= 2.2、 A= -1、 H= 2
◆Wsc: 59.9 サトノプログレス   R= 58、 RR= 60、 RT= 50、 D= .8、 A= .3、 H= 7.8
◆Wsc: 55.3 セッカチセージ     R= 39、 RR= 52、 RT= 56、 D= 1.3、 A= 0、 H= .1
◆Wsc: 55.2 アンダーカウンター  R= 38、 RR= 53、 RT= 58、 D= 1.2、 A= -.1、 H= 2.8
以上がWsc55以上の推奨馬
◇Wsc: 54.3 スプリングソング   R= 41、 RR= 53、 RT= 54、 D= .9、 A= -.7、 H= 3.1
◇Wsc: 53.5 エーシンフォワード   R= 57、 RR= 60、 RT= 51、 D= -1.9、 A= .6、 H= 4.5
◇Wsc: 51.8 ダンツキッスイ    R= 43、 RR= 53、 RT= 51、 D= .2、 A= 3.4、 H= -1.4
◇Wsc: 50.4 ゴスホークケン    R= 54、 RR= 53、 RT= 49、 D= -2.1、 A= 3.2、 H= .4
◇Wsc: 49.2 ダノンゴーゴー    R= 44、 RR= 53、 RT= 49、 D= -.8、 A= -.9、 H= 6.2
◇Wsc: 48.7 ドリームシグナル    R= 54、 RR= 55、 RT= 39、 D= -1.8、 A= -.1、 H= 1.4
◇Wsc: 46.7 エイムアットビップ   R= 51、 RR= 53、 RT= 51、 D= -3.5、 A= 1.4、 H= -.4
◇Wsc: 45  レッツゴーキリシマ   R= 49、 RR= 55、 RT= 38、 D= -2.6、 A= 1.2、 H= .9
◇Wsc: 42.6 ブラックシェル    R= 40、 RR= 59、 RT= 39、 D= -1.5、 A= -.9、 H= 3.7
◇Wsc: 34.3 アポロフェニックス   R= 35、 RR= 44、 RT= 45、 D= -2.9、 A= .4、 H= -.6
◇Wsc: 32.8 サダムイダテン     R= 40、 RR= 49、 RT= 31、 D= -3.1、 A= -1.2、 H= 4.3
◇Wsc: 30.1 アポロドルチェ    R= 45、 RR= 36、 RT= 44、 D= -5、 A= .2、 H= 1.2

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
混迷の様相の上、有力馬の一角アサクサダンディが出走してこないので、更に混沌としてきた。クラシック候補の中核をなす2歳時の有力馬がいずれも成績が上がらず、実績の薄い馬が名乗りを上げてきているからだ。
その筆頭がディープスカイだ。9戦のキャリアだが、未勝利を勝ったのが今年の2戦目だ。だが、その以降の出世が著しく、3戦の間にG?3着を挟んで毎日杯優勝まで登りつめてしまった。リーガルストームは2戦2勝、すべてダートでの勝利だがタイムと勝ちっぷりが良い。秘かに大化けを期待している。ファリダットも長距離路線からの転換だが、急成長ではないが堅実な面はある。サトノプログレスもディプスカイ同様キャリアは豊富の長い下積みからの這い上がり組だが、ここへ来ての急上昇が大きくトライアルのニュージーランドTを手にした。ここまでがWscのスコアは高水準と判断できる。
セッカチセージ、アンダーカウンターも同じようだが、上昇力には今一つと言わざるをえず、着止まりか。
朝日杯組が揃って不振だが、エーシンフォワードが重賞を続けて連対して、堅実にきているのは安心できる唯一の1頭か。また、デビューから3連勝のスプリングソングは、タイムもそこそこ、勝ちっぷりも良く思わぬ伏兵になる素養はある。
その他の2歳時のエスタブリッシュ組は安定性もなく、中心馬とはなりえないだろう。

【 展開 】
先行の実績のある馬が外枠を引き、実績通りにはならないこともあるが、逃げるのは外枠だがダンツキッスイが考えられる。続いて先頭集団を構成するのは、これも外枠だがゴスホークケン、リーガルスキームとなりそうだ。その後につけるのが、エイムアットビップ、レッツゴーキリシマで、ここまでが先行集団を形成する。
中段は、エーシンフォワード、アポロフェニックス、サトノプログレス、アポロドルチェ、セッカチセージ、ドリームシグナル、アンダーカウンターがこの順で並ぶ。
後方は、スプリングソング、ブラックシェル、ダノンゴーゴー、ファリダット、サダムイダテン、ディープスカイが緩やかな塊りをつくって進むだろう。

マークしあうほどの馬がいないので、各ジョッキーも仕掛けが難しいと思われる。自分のレースができた馬が勝ちということになるが、このメンバーでは自分のレース自体をもてない馬ばかりだから混戦になるのだ。

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