Archive for 13 May 2008

13 May

#398.蜀山人で、スカッと1日

本日は天気も悪く気も晴れないので、スカッとするには、と思って出掛けたのが神宮前の大田記念美術館です。『蜀山人 大田南畝』という展覧会で、サブタイトルが−大江戸マルチ文化人交友録−というものでした。

スナップ写真のような掛け軸に書かれた賛が読めたときはおもしろいのですが、残念ながら読み切れないものがほとんどでした。作品の傍には親切な読みや現代語訳もついているのですが、たくさんあるので対応させながらの鑑賞はかなり疲れました。

サブタイトルにもあるように、さすが蜀山人は交友が見事で、歌舞伎の市川団十郎を始め、同業の北尾政演こと山東京伝に、葛飾北斎、酒井抱一、谷文晁、喜多川歌麿などの絵師仲間、さらには狂歌仲間の宿屋飯盛(やどやのめしもり)、唐衣橘州(からころもきっしゅう)、朱楽菅江(あけらかんこう)、元木網(もとのもくあみ)、智恵内子(ちえのないし)などは、名前を読み上げるだけでおもしろいです。さらにベストセラーとなった狂詩集の序文は平賀源内と、楽しそうな毎日が伺われます。

また、大田南畝は長崎奉行所詰を拝命していて、以前コーヒーの話題で、当時長崎の遊女などしか飲めなかったと思われるコーヒーを「苦くて飲めない」と評していたのですが、長崎にいたのなら頷けることで、安心もできました。

お蔭さまで、スカッとした1日になりました。

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太田記念美術館は原宿のド真中にあるととは思えないほど落ち着いた雰囲気だ。


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