Archive for 22 October 2008

22 October

#467.京都へ行ってきました? −洛南・石清水八幡宮−

仁和寺の和尚ではないが念願の石清水八幡宮へ行くことができた。鶴岡八幡宮、宇佐八幡宮と並んで日本三大八幡宮といわれ、また歴代天皇の参拝も多いことから伊勢神宮に次ぐ第二の宗廟とさえいわれている。

その石清水八幡宮は逸話の宝庫だ。元寇のとき祈願をしたら神風が吹いたというような霊験あらたかな話題ならまだしも、笑ってしまうような話題も多い。冒頭の仁和寺の和尚は、長年の願いだった石清水八幡宮に来たものの、本殿のある男山の山頂には登らずに麓の末社だけを拝んで帰って行ったそうだ。帰って話したことには、「参拝の人たちはこぞって山登りに興じていたようだったが、私は参拝が目的なので山登りはせずに帰って来た」ということだった。
また、足利幕府6代将軍義教はくじ引きで将軍になったという笑い話のようなことがあるが、そのくじ引きの会場が石清水八幡宮だったのだ。くじ引きとは足利幕府らしいが、石清水八幡宮だから収まったのだろう。
さらに、あの龍安寺の石庭を囲む油土塀は低めで中途半端な感じがするのだが、低いのは庭の先が真南の石清水八幡宮に当たるので、見えるようにした配慮だという。ウソか本当かわからぬものもあるが、昔から何かにつけ京都の人たちの関心を引くお宮であったことには違いない。

京阪の八幡駅を降りると同じ京阪が運営しているケーブルカーがすぐ前にあり、仁和寺の和尚さまのようなことは避けられそうだ。山頂の本殿は前の日の雨が上がって、青空に映えた本殿の朱が美しさなんか通り越して存在感を誇示しているように見えた。途中の山道では朝の木漏れ日に昨日の雨の水蒸気が絡み、霊山の雰囲気を醸し出していたが、山頂は抜けるような青空で気持ちが良かった。
とは言うものの、二礼二拍一礼を済ませお札を買ってしまうとあとはすることがなくなった。これが長年の願望だったとは甚だ心もとなく、一体何を願っていたのだろう。仁和寺の和尚さまのことなど笑っている場合ではないようだ。
男山には展望台と称すところがある。そこから真北へ向かって遠くを見たが、用意した競馬観戦用の双眼鏡では竜安寺はおろか何も見えなかった。


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石清水八幡宮の本殿の朱は青空に映えて得意満面。右はエジソン記念碑。訝る方も多いだろうが、エジソンが白熱電球を発明したとき、最良のフィラメント材がこの地の竹だったそうだ。


16:17:51 | datesui | No comments |