Archive for 01 September 2008

01 September

#446.江戸六地蔵めぐり? −新宿・太宗寺−

品川の品川寺(ほんせんじ)を出て、次は新宿の太宗寺へ向かう。青物横丁駅から京浜急行の都営浅草線直行の電車に乗る。品川、泉岳寺を過ぎ、新橋で降りる。東京メトロの銀座線に乗り換え、さらに赤坂見附で丸ノ内線に乗り継いで、新宿御苑前で下車する。

新宿御苑前であってもそこは新宿、雑踏はここまで広がっている。その雑踏の裏に太宗寺はある。太宗寺の門を入るとここでもビックリだ。入ってすぐのところに目的のお地蔵さまが鎮座していたのだ。どうもお地蔵さまはご利益の割には扱いが悪いようだ。仏さまの世界は阿弥陀様などの如来が一番偉いとは聞いていたが、上下関係がこれほどまでに厳しいとは知らなかった。人間の世界から見れば、ご利益は如来だろうが地蔵さまだろうがあまり変わりはないので、こうも差をつけなくても良さそうなものだ。

新宿の太宗寺はエンマさまでもお馴染だ。お地蔵さまの奥に閻魔堂がある。閉まっていた格子の扉から中を覗いてみたが、確かに閻魔さまはいらっしゃるのだが暗くて良く分からない。見たかったのは舌を抜くための大きな釘抜きで、これから転じて釘抜きのことをエンマと呼ぶのはご存じのことだろう。
落語の『道具屋』で、店番をしている与太郎へ客が「オイ、エンマあるか」と尋ねるのだが、与太郎は「エンマなら、新宿の太宗寺ですが」と応え、当時から太宗寺は閻魔様で有名だったようだ。
時刻はお昼に近くなり、やはり8月11日、暑くなってきた。

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太宗時のお地蔵様。この銅像も大きくて立派だ。6つも造るとは資金集めも大変だったろうが、供出した側からみれば、お地蔵さまに対する信仰の厚さが伺える。素晴らしいことだ。


太宗時の境内は都心のお寺にしてはたいそう広い。左が閻魔堂、その右側にお地蔵様、その右側に入口があり、ここでもお地蔵さまは門番のようだ。


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