Archive for March 2009

25 March

#540.忘れていた一体感

日韓戦の様相だったWBCが終った。侍ジャパンは見事な戦いぶりで、めでたく2連覇を成し遂げた。連覇の重圧がかかる中、チームを率いた原監督は歴史に残る名監督と称されても十分と思える。

16チームが参加したWBCは対戦関係が歪で本当の強さが測定できないような方式であったが、それでも日韓の力は他を圧倒するものがあり、結果は強いチームが順当に勝った印象を誰しもが強くもつだろう。とりわけキューバに2回、アメリカにも勝った日本の強さは本物で、真のチャンピオンと言うことに異論はないはずだ。派手な本塁打攻勢こそないが、単打でつなぎ、脚とバントで掻き回す野球は、メタボの選手が力任せに振り回すだけのベースボールとは、スリルとスピードに満ちた別のおもしろさを提示した。加えて投手陣の充実は目を見張るものがあり、連続MVPの松坂を始め、岩隈、ダルビッシュの主軸の完成度に加え、杉内の精神的安定感には世界に誇れるものである。

まっ、景気後退に政治の不振など、このところドキドキすることなどなかっただけに、良いこと尽くめのWBCは久しぶりに日本中をひとつのことに熱中させてくれた。経済効果までは期待しないが、少なくとも一瞬の元気化効果は大いにあったことを認めようではないか。これぞスポーツの価値だ。


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22 March

#539.不思議な力士

大相撲大阪場所が始まって、もう7日目になった。ここへきて、急に注目している力士がいる。北勝力だ。7日目まで7戦して7敗、横綱大関が相手なので仕方がないのかもしれない。横綱大関との対戦はこれで終わるので頑張ってもらいたい。

注目しているのは、本当に頑張れるのだろうかということである。ここまでの7日間の相撲を見ていると、大いに疑問である。もともとポーカーフェースだから、闘志は表に出さないのだろうが、それにしてもやる気の見えない顔には相手もまず怖さを感じないだろう。そして大して鋭くない立ち会いに加えて、変化などは全くしない。両手突きがのど輪にかかれば良いのだが、腰高で二の脚が出ないから、すぐ体勢が悪くなり反り腰になってしまう。そのままズルズルと後退して、あっ気なく土俵を割ってしまう。この間、わずか1〜2秒だ。これを7日間、判で押したように繰り返しているのだ。立ち会いの工夫をする訳でもなく繰り返しているのにはひょっとしたら深い訳でもあるのかもしれないと思いたくなる。

北勝力英樹。栃木県出身、八角部屋。31歳。最高位西関脇、殊勲賞1回、敢闘賞3回とまあ、一応の活躍もしているし、部屋は名門八角部屋だ。八角親方は元横綱北勝海で、現在唯一新弟子が集まる人望のある師匠だ。それなのに、その部屋頭がこんな体たらくでは八角親方も頭が痛いことだろう。


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