Archive for May 2009

29 May

#564.消去法で2冠達成

1780年にイギリスで始まったダービーは、競馬のある国ではほとんどダービーが実施されている。日本も1932年に開催され、以後、戦争で2回ほど行われなかったが、綿々と続き今回は数えて76回である。過去、名勝負ありドラマありのダービーも、近々外国調教馬にも門戸が開放されるようで、日本の中で仲良く行われるダービーも見納めになるだろう。
さて、18頭が元気よく出てきた。語り草のひとつぐらいは残るダービーを期待するものだが、まずは無事に走り終わることを願っている。

【 Wscランキング:ダービー 】
◆Wsc: 67.7 アンライバルド     R= 45、 RR= 74、 RT= 44、 D= 2.2、 A= -.8、 H= 3
◆Wsc: 66.3 ジョーカプチーノ   R= 24、 RR= 77、 RT= 66、 D= 1.1、 A= 1、 H= .2
◆Wsc: 65.0 アプレザンレーヴ   R= 48、 RR= 65、 RT= 53、 D= 1.3、 A= -.7、 H= 4
◆Wsc: 64.9 トライアンフマーチ  R= 46、 RR= 73、 RT= 53、 D= .4、 A= .3、 H= 3.3
◆Wsc: 56.9 マッハヴェロシティ  R= 41、 RR= 68、 RT= 46、 D= -.6、 A= .3、 H= 1.5
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 50.9 ブレイクランアウト  R= 30、 RR= 60、 RT= 55、 D= -1.4、 A= -.3、 H= 3.1
◇Wsc: 49.7 セイウンワンダー   R= 36、 RR= 64、 RT= 42、 D= -2.3、 A= -.4、 H= 2.1
◇Wsc: 48.5 ロジユニヴァース   R= 39、 RR= 57、 RT= 38、 D= -.1、 A= 1、 H= -.4
◇Wsc: 48.3 アイアンルック    R= 29、 RR= 61、 RT= 53、 D= -2.1、 A= -.7、 H= 3.8
◇Wsc: 48.0 トップカミング    R= 35、 RR= 63、 RT= 39、 D= -1.6、 A= -.5、 H= 2
◇Wsc: 46.4 アントニオバローズ  R= 34、 RR= 57、 RT= 55、 D= -2.6、 A= .8、 H= -.1
◇Wsc: 45.4 ケイアイライジン   R= 35、 RR= 59、 RT= 37、 D= -1.2、 A= -.3、 H= 2.5
◇Wsc: 45.3 ナカヤマフェスタ   R= 38、 RR= 57、 RT= 44、 D= -2.3、 A= .4、 H= .3
◇Wsc: 43.6 リーチザクラウン   R= 32、 RR= 53、 RT= 42、 D= -1.3、 A= 1.6、 H= -2.4
◇Wsc: 43.2 シェーンヴァルト   R= 34、 RR= 61、 RT= 51、 D= -4.6、 A= -.6、 H= 2.8
◇Wsc: 41.5 フィフスペトル    R= 31、 RR= 64、 RT= 49、 D= -4.8、 A= -.1、 H= 1.7
◇Wsc: 36.0 ゴールデンチケット  R= 29、 RR= 51、 RT= 51、 D= -4、 A= 2.6、 H= -2.9
◇Wsc: 32.5 アーリーロブスト   R= 36、 RR= 52、 RT= 33、 D= -3.9、 A= 1.7、 H= -1.5

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
この数年のダービーでは特記すべきことが起きている。無敗のダービー馬とか、牝馬の優勝、小倉デビュー馬の優勝などが挙げられるが、NHKマイルカップからの勝馬が2004年と2008年の2回出ていることだ。ローテーション的にキツイとか、マイルからいきなり2400m、というような声は当然あるその中で、5回のうち2回も起きているのだ。今年もジョーカプチーノが該当するが、余興や単なる参加体験とはとても思えないので、予想する側も予定のコースとして検討が必要になる。
この検討を先に済ませば、キングカメハメハとディープスカイが、毎日杯→NHKマイルC→ダービーという路線を踏んでいるの対し、ジョーカプチーノはファルコンS→ニュージーランドT→NHKマイルC→ダービーという路線で、最長距離はダートの1700mというところだ。母の父がフサイチコンコルドなら一発大駈けも考えられるが、その程度の結論だろう。
次は青葉賞組の取捨だが、勝ち馬のアプレザンレーヴは毎日杯3着で、毎日杯優勝のアイアンルックはNHKマイルCでは8着、同じく毎日杯2着のゴールデンチケットは皐月賞11着で、この比較からは青葉賞優勝といえども評価はしにくい。青葉賞2着のマッハヴェロシティは共同通信杯4着で、共同通信杯優勝のブレイクランアウトがNHK9着であったので、これも評価はしづらい。つまるところ青葉賞組も期待薄とならざるをえない。プリンシパルS組は同様の検討で不要なことがわかる。

つまり皐月賞組になる。そこで、ロジユニヴァースの復活があるかということだろう。前回の敗因を何とみるかだが、持ちタイムの低さとするならば今回も無理だろう。皐月賞の前哨戦のタイムは、弥生賞2分03秒5、スプリングS1分50秒8、毎日杯1分48秒0で、概して良くない。だから、1分58秒7というまともなタイムのレースのなった皐月賞では馬脚を露わした馬が出現したわけだ。ロジユニヴァースはリーチザクラウン共々、復活は難しいと言えよう。

結論は、混戦ではあるがアンライバルドの2冠濃厚となる。ただ2着は難しい。ジョーカプチーノ、アプレザンレーヴ、トライアンフマーチ、マッハヴェロシティの4頭はほぼ一線と考えても良さそうだ。ブレイクランアウトぐらいまで触手を伸ばしても良さそうだ。


【 展開 】
明確ではないがレース展開は穏当に収まりそうなレースが予想される。
まずは逃げだが、ゴールデンチケットがその大役を引き受けてくれそうだ。ついで、先行陣だが、アーリーロブスト、リーチザクラウンが続きそうだ。そのあとの集団として、ロジユニヴァース、ジョーカプチーノ、アントニオバローズがひと塊りになり、その後ろにナカヤマフェスタ、マッハヴェロシティ、トライアンフマーチ、フィフスペトルが続くことになる。
中段以降は最後尾まで長く続くことになるが、ケイアイライジン、ブレイクランアウト、セイウンワンダー、トップカミング、シェーンヴァルト、アイアンルック、アプレザンレーヴ、アンライバルドとなって、注目のアンライバルドは最後尾を進むことになる。

レースの中心になるアンライバルドが最後尾にいるので、少しでも色気のある馬はアンライバルドの動向ばかり見ることになる。そこで、前にいてしかも楽に動けそうなロジユニヴァースがレースを掻き回してくれそうだ。結果まで変わるとは思えないが、4角手前での出し抜けなどをかましたら盛り上がるのだが。


11:41:56 | datesui | No comments |

22 May

#561.相手探し、今度こそ

さて、今度の日曜日はオークスだ。英国でダービーの元になったのが、このオークスだ。第1回ダービーの前年、1779年にオークスが行われた。12代ダービー卿エドワード・スミス・スタンレーが、この年エリザベス・ハミルトンと結婚したとき、新妻の発案で3歳牝馬のレースを開催した。折しもダービー卿はオークスの森と呼ばれる大きな領地を所有していたため、オークスと名付けられた。また、新妻もオークスの花嫁と呼ばれたりもしたことにもよるそうだ。そして、その翌年の1780年、今度は牡馬もということでダービーの開催となった。
クラシックは出走条件に、3歳牝とか3歳牡牝という表記になっている。これは馬匹の改良を目指したもので、次世代へ優秀な血脈を伝えるためのレースと位置付けているからである。現在、セン馬、つまり去勢馬の出走が認められていないのはこのためで、この先もセン馬だけではなくクーロン馬も出走も当然ながら認められないだろう。

【 Wscランキング:オークス 】
◆Wsc: 66.5 ブエナビスタ     R= 34、 RR= 75、 RT= 49、 D= 1.8、 A= -.5、 H= 2.8
◆Wsc: 61.8 レッドディザイア    R= 30、 RR= 73、 RT= 52、 D= .1、 A= -.6、 H= 3.1
◆Wsc: 59.4 デリキットピース   R= 35、 RR= 66、 RT= 44、 D= 1.5、 A= 2.1、 H= .4
◆Wsc: 59.4 ディアジーナ     R= 31、 RR= 72、 RT= 40、 D= 1.1、 A= 1.3、 H= -.3
◆Wsc: 55.9 ブロードストリート  R= 31、 RR= 65、 RT= 42、 D= -.4、 A= -.1、 H= 2.5
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 54.8 サクラローズマリー  R= 36、 RR= 64、 RT= 44、 D= -.9、 A= -.3、 H= 2.8
◇Wsc: 54.5 ジェルミナル     R= 29、 RR= 68、 RT= 44、 D= -1.9、 A= -.2、 H= .8
◇Wsc: 53.3 ワイドサファイア   R= 31、 RR= 62、 RT= 41、 D= -.8、 A= -.3、 H= 1.6
◇Wsc: 52.6 ハシッテホシーノ   R= 44、 RR= 54、 RT= 26、 D= .7、 A= 1.6、 H= 1.8
◇Wsc: 52.1 ダノンベルベール   R= 27、 RR= 62、 RT= 47、 D= -2、 A= 0、 H= .9
◇Wsc: 50.1 ルージュバンブー   R= 30、 RR= 63、 RT= 46、 D= -3.7、 A= -.1、 H= .8
◇Wsc: 46.7 ヴィーヴァヴォドカ  R= 25、 RR= 55、 RT= 42、 D= -2.7、 A= 2.3、 H= -1.9
◇Wsc: 46.4 ダイアナバローズ   R= 26、 RR= 51、 RT= 40、 D= -2、 A= .2、 H= .4
◇Wsc: 45.8 ツーデイズノーチス  R= 21、 RR= 50、 RT= 48、 D= -2.5、 A= 0、 H= -.1
◇Wsc: 44.9 フミノイマージン   R= 26、 RR= 51、 RT= 37、 D= -2.1、 A= 1、 H= .7
◇Wsc: 37.4 マイティースルー   R= 21、 RR= 40、 RT= 35、 D= -4.1、 A= -.6、 H= .5
◇Wsc: 30.7 イナズマアマリリス  R= 19、 RR= 37、 RT= 34、 D= -6.7、 A= .4、 H= -.6
◇Wsc: 27.4 パドブレ       R= 16、 RR= 30、 RT= 36、 D= -7.2、 A= -.4、 H= -1.5

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
先週のウオッカ同様、ブエナビスタの独走も考えられそうな状況だ。ブエナビスタのスコアは他を圧倒していて頭は堅いと思われる。またしても相手探しになる訳だが、このところ探索が意外と苦戦をしている。
ブエナビスタのあとに続くのが、レッドディザイア、デリキットピース、ディアジーナの3頭で、少し差があってブロードストリートとなっている。この4頭はさすがにWscも高く、他のスコアの内容も良く、やはり外せない存在だ。このあとはWscが55以下で、評価は下がるところだ。だが、このところの相手探しの状況から、少しWscの下の方まで見据えておく必要があるようだ。
そこで苦慮の抜擢となると最近のスコアの良いジェルミナルとなるが、新鮮味がないのがどうも不満だで、このレースも特別な抜擢は不要なようだ。


【 展開 】
逃げ馬がいる。2枠4番のヴィーヴァヴォドカだ、好枠を引いたのでレースを引っ張ってくれそうだ。これで妙なスローペースに嵌る心配はなくなった。これについていくのが、デリキットピースで、楽なレースができそうだ。そして先行グループは、ハシッテホシーノ、ディアジーナ、フミノイマージンとなる。中段は大きな集団ができ、イナズマアマリリス、ダイアナバローズ、ツーデイズノーチス、ダノンベルベール、ルージュバンブー、ブロードストリート、ジェルミナルが占めることになる。後方は、サクラローズマリー、ワイドサファイア、パドブレ、ブエナビスタ、マイティースルー、レッドディザイアの6頭が控える展開になる。

ペースは早くも遅くもならない、平均ペースだ。ケヤキのあたりまで、実に淡々と進むだろう。ブエナビスタがどこで出て来るかだが、東京の直線は長いので、好位には上がるものの仕掛けは直線の坂上だろう。ただ、好位に上がるのに手間取ったりロスしたり、また、うまく好位に上がりきれないときは、前にいる馬に勝機が来そうだ。デリキットピースやディアジーナもおもしろそうだが、気楽に逃げられるヴィーヴァヴォドカなどが候補に入りそうだ。


01:00:11 | datesui | No comments |

15 May

#557.混戦の2着狙い

牝馬のレースはクラシック偏重だった。それが秋華賞とエリザベス女王杯の棲み分けで、エリザベス女王杯という古馬を含めた牝馬のチャンピオン決定戦が秋に実施されることになった。それと同様に、春にも牝馬の古馬による1600mの最強馬決定戦がヴィクトリアマイルとして行われるようになった。今年で4回目という若いレースだが、必要とされていたレースだけに今後の成長を見守りたい。

その過去の3回を振り返ると、初回こそダンスインザムードと人気筋で収まったが、2回は12番人気のコイウタが勝ち、3回はダントツのウオッカが2着で5番人気のエイジアンウインズが優勝と、かなり難しい目の結果になっている。
牝馬のG?は次世代への重要な礎となる。日本のサラブレッドの質の向上に向けて、大いに関心を持ちたいレースである。

【 Wscランキング:ヴィクトリアマイル 】
◆Wsc: 73.8 ウオッカ      R= 53、 RR= 76、 RT= 63、 D= -.1、 A= .9、 H= 2.1
◆Wsc: 64.9 ザレマ       R= 54、 RR= 70、 RT= 48、 D= -.8、 A= 1.1、 H= 1.2
◆Wsc: 58.5 ジョリーダンス   R= 50、 RR= 61、 RT= 53、 D= -2.3、 A= .4、 H= 1
◆Wsc: 57.7 リトルアマポーラ  R= 50、 RR= 60、 RT= 58、 D= -2.3、 A= 0、 H= 4.5
◆Wsc: 57.0 カワカミプリンセス R= 46、 RR= 69、 RT= 53、 D= -3.2、 A= 1、 H= 1.2
◆Wsc: 56.3 チェレブリタ    R= 43、 RR= 60、 RT= 53、 D= -1.2、 A= -1、 H= 2.7
以上が、Wsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 51.6 ショウナンラノビア R= 24、 RR= 54、 RT= 57、 D= .4、 A= 1.2、 H= -.9
◇Wsc: 50.3 サワヤカラスカル  R= 34、 RR= 59、 RT= 49、 D= -2.2、 A= -.8、 H= 3.2
◇Wsc: 49.5 ブラボーデイジー  R= 42、 RR= 54、 RT= 38、 D= -1.4、 A= 2、 H= -.1
◇Wsc: 48.7 マイネレーツェル  R= 43、 RR= 59、 RT= 49、 D= -4、 A= -.3、 H= 2
◇Wsc: 48.3 ムードインディゴ  R= 42、 RR= 54、 RT= 62、 D= -4.6、 A= -.5、 H= 1.7
◇Wsc: 47.6 レジネッタ     R= 53、 RR= 50、 RT= 52、 D= -4.7、 A= -.1、 H= 2.2
◇Wsc: 46.8 アルコセニョーラ  R= 36、 RR= 50、 RT= 46、 D= -2.9、 A= -.9、 H= 1.7
◇Wsc: 40.5 ヤマニンメルベイユ R= 50、 RR= 43、 RT= 39、 D= -4.7、 A= 3.1、 H= -2.2
◇Wsc: 39.6 セラフィックロンプ R= 36、 RR= 43、 RT= 48、 D= -4.2、 A= 1.7、 H= -1.1
◇Wsc: 38.5 レッドアゲート   R= 34、 RR= 45、 RT= 41、 D= -4.2、 A= 0、 H= 1.6
◇Wsc: 35.8 ヤマニンエマイユ  R= 40、 RR= 37、 RT= 43、 D= -6、 A= .4、 H= 1.9
◇Wsc: 34.7 ブーケフレグランス R= 36、 RR= 39、 RT= 46、 D= -4.7、 A= 2、 H= -1.1

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
去年、同レースで不覚をとったウオッカだが、スコアは去年よりパワーアップしている。加えて相手が顔見知りばかりで勝負付けの済んだ相手に負ける訳は行かないだろう。ここは去年の反省の向上分を考慮して、大本命に推挙すべきだろう。
すると相手探し、2着探しとなる。ウオッカに続く存在として5頭がWsc55を超えているが、その5頭に続くのがWsc51.6で、かなり差の開いた状況になっている。つまり2着候補はこの5頭で、その混戦の中から探すことになる。まず、1600mの距離ならザレマになる。東京コースの得意はレジネッタだ。最近、成績安定で好調なのがザレマで、タイムの良いのがリトルアマポーラだ。また、17日は雨の予報も出ているので、雨の実績となるとレジネッタということになる。これらの要因別の候補も含めてWscのスコアの高さから、ねらいはザレマとなるようだ。


【 展開 】
逃げ馬、先行脚質、中段差し狙い、後方待機追い込みと多様な脚質が揃い、レースとしても楽しめそうだ。
まずは逃げだが、ヤマニンメルベイユで決まりだろう。次いでの先行は、ブラボーデイジー、ブーケフレグランス、セラフィックロンプ、の3頭だ。そのあとの中段差しは、ショウナンラノビア、ザレマ、カワカミプリンセス、ウオッカの5頭で、実力馬がひしめく。中段のすぐ後方には、ジョリーダンスとヤマニンエマイユがつけ、そのあとに、リトルアマポーラ、レッドアゲート、レジネッタ、マイネレーツェル、ムードインディゴの5頭が控えることになる。そして、次の3頭が最後方になる。サワヤカラスカル、アルコセニョーラ、チェレブリタだ。
ウオッカは横綱相撲で、早仕掛けや出し抜けを喰らわすようなことはしないだろう。このウオッカが前の方にいたのでは、周りの他の馬も奇襲作戦は取りにくい。後方で注目すべきはレジネッタとチェリブリタで、最後方をゆっくり進むチェリブリタに展開の利が回ってきそうだ。


01:00:47 | datesui | No comments |

08 May

#554.作戦を楽しむ

新緑の美しい競馬の季節になった。10日の日曜日はNHKマイルカップだ。G?というと長距離が相場だが、短い距離のレースも見所がある。とりわけマイル戦はおもしろい。名伯楽尾形藤吉も時計はマイルが基本と言っていたように、競馬の基本はマイル戦なのだ。

このNHKマイルカップは、クラシックへ対する2大不満である長距離偏重と外国産馬締め出しへの対策として1996年創設された。日本の皐月賞が2000mであるため3歳のマイル戦がG?にないことと、クラシックが内国産馬に出走を限定していることが問題だった訳だ。問題の本質は、?クラシックを外国産馬に開放すること、?クラシックの体系にマイル戦の取り込み、ということだった。本質的な解決はJRAの体質から無理として、皐月賞をマイル戦にして、従来のNHK杯は2000mの距離はそのままで外国産馬も出走できる3歳のカップ戦にすれば、全体のバランスはもう少し良くなるような気がする。現状では、外国産の3歳馬は2000m以上のG?レースには出走できないのだ。

とはいえ、現在は3歳のG?マイル戦として定着してきたNHKマイルカップだ。とにかく続けて新しい伝統を造っていくことが肝要だろう。それには一戦、一戦、感動のレースを積み上げることだ。


【 Wscランキング:NHKマイルC 】
◆Wsc: 67.3 サンカルロ     R= 61、 RR= 70、 RT= 44、 D= .9、 A= -1、 H= 3.8
◆Wsc: 63.1 ブレイクランアウト R= 60、 RR= 65、 RT= 47、 D= .3、 A= -.4、 H= 5.4
◆Wsc: 62.0 ジョーカプチーノ   R= 47、 RR= 65、 RT= 56、 D= .6、 A= 1.8、 H= -.2
◆Wsc: 57.4 アイアンルック   R= 58、 RR= 65、 RT= 45、 D= -.6、 A= -1.7、 H= 7.2
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 53.8 グランプリエンゼル R= 29、 RR= 57、 RT= 54、 D= .9、 A= 1.2、 H= .9
◇Wsc: 53.5 タイガーストーン  R= 51、 RR= 60、 RT= 49、 D= -1.2、 A= -1.2、 H= 3.5
◇Wsc: 53.1 マイネルエルフ   R= 53、 RR= 65、 RT= 43、 D= -1.8、 A= 2.2、 H= -.3
◇Wsc: 53.0 フィフスペトル   R= 55、 RR= 66、 RT= 41、 D= -2.3、 A= -.4、 H= 3.1
◇Wsc: 52.8 レッドスパーダ   R= 50、 RR= 57、 RT= 41、 D= .1、 A= 3.5、 H= 1.7
◇Wsc: 52.5 ミッキーパンプキン R= 59、 RR= 62、 RT= 44、 D= -2.3、 A= 1.7、 H= 1
◇Wsc: 51.8 ティアップゴールド R= 49、 RR= 53、 RT= 45、 D= -.5、 A= .6、 H= 1
◇Wsc: 50.0 スガノメダリスト  R= 46、 RR= 57、 RT= 49、 D= -1.9、 A= .7、 H= -.4
◇Wsc: 47.5 ワンカラット    R= 48、 RR= 53、 RT= 39、 D= -1.7、 A= 1.1、 H= -.9
◇Wsc: 42.6 アドバンスヘイロー R= 48、 RR= 49、 RT= 49、 D= -3.2、 A= -.5、 H= 1.5
◇Wsc: 40.4 ダイワプリベール  R= 48、 RR= 48、 RT= 46、 D= -3.7、 A= -1.1、 H= 1
◇Wsc: 39.7 ラインブラッド   R= 34、 RR= 48、 RT= 43、 D= -1.5、 A= -.6、 H= .3
◇Wsc: 30.1 ツクバホクトオー  R= 45、 RR= 39、 RT= 39、 D= -5.5、 A= .5、 H= .2
◇Wsc: 29.7 ゲットフルマークス R= 35、 RR= 41、 RT= 41、 D= -4.1、 A= 3.5、 H= -3.4

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
Wscのランキングは非常にわかりやすい。Wsc55を超えた上位の4頭の存在が顕著で、55以下とは明快に峻別されている。つまり、NHKマイルCは、サンカルロ、ブレイクランアウト、ジョーカプチーノ、アイアンルク、この4頭の争いと見る。

4頭の比較では、勝ちっぷりを評価したいサンカルロ、タイムの良いジョーカプチーノの2頭はトライアルのニュージーランドTでともに好成績をあげての参戦だ。ブレイクランアウトとアイアンルックはクラシックの重要レースを踏んでの登場で、揉まれ方からくる地力に期待がもてる。さらにこの2頭、末脚の強靭さは並みのレベルをはるかに超えるものがあり、イチオシはブレイクランアウトとし、以下サンカルロ、ジョーカプチーノ、アイアンルックとしたい。

Wsc55以下では、マイネルエルフ、フィフスペトル、ミッキーパンプキンという歴戦の勇士がいるが、どうやらここまでという上積みのない感じだ。そこで、ここへきて2連勝のグンプリエンゼルとラインブラッドが浮かび上がってくるが、その前までのトンネルがあまりにも長く大きな期待はできない。


【 展開 】
マイル戦で逃げから追い込みまでの脚質が揃ったレースは見応えが期待できそうだ。G?でなくても滅多にみられない好レースが必至の様相だ。
さて、レッドスパーダとゲットフルマークスが逃げそうだ。枠順と人気からゲットフルマークがハナを切ると思える。そのあとに続く先行組は、マイネルエルフ、ジョーカプチーノ、ミッキーパンプキンの3頭になる。次は中段で少し頭数が増え、グランプリエンゼル、ワンカラット、スガノメダリスト、ティアップゴールド、ツクバホクトオーの5頭だ。レースの中心は大集団となる後方待機組だ。後方でもやや前の方に、フィフスペトル、ブレイクランアウト、アドバンスヘイロー、ラインブラッドが位置取り、後ろめに、サンカルロ、ダイワプリベール、タイガーストーン、アイアンルックとなる。

見どころは、前にいるジョーカプチーノと後方の馬群の中にいるブレイクランアウト、サンカルロ、アイアンンルックの駆け引きだろう。特に目を凝らしたいのはサンカロルで、意外と早めに動くと思われるからだ。後方に待機するが、4コーナーでは好位につける作戦を取りそうなことだ。これに対しブレイクランアウトとアイアンルックは4コーナーを回ってからが勝負という作戦なので、このかね合いを見るのがレースの醍醐味で、加えて、それを承知で前で待つジョーカプチーノの仕掛けのタイミングもおもしろさになる筈だ。


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