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07 February

#520.安定か上昇か

今週の共同通信杯はクラシックの重要なステップレースだ。まず、東京競馬場での開催だ。本番のダービーの前に一度は東京のコースを走っておきたいのはどの馬の陣営も同じだろう。加えて芝1800mの条件だ。本番のダービーは2400mだが、少しでも距離が近いことを考えれば1800mはありがたいところだ。さらに、明け3歳の牡馬はこれから2か月に急激な成長を遂げるので、この時期の有力馬とのお手合わせは戦略的に極めて有効だ。
今年はその期待を裏切るような少々淋しいメンバーだ。重賞勝ちは僅か1頭、デイリー杯優勝のトーセンジョーダンだけで、2勝以上もトーセンジョーダン、シェーンヴァルド、ダイワプリベールの3頭で、あとはすべて1勝馬という状況だ。という訳で今年はレースの読みも難しいが、結果の評価はさらに難しくなりそうだ。

【 Wscランキング:共同通信杯 】
◆Wsc: 63.1 ブレイクランアウト  R= 51、 RR= 61、 RT= 48、 D= -.8、 A= -.3、 H= 4.9
◆Wsc: 61.7 トーセンジョーダン  R= 41、 RR= 48、 RT= 46、 D= 2.1、 A= 1.7、 H= 1.1
◆Wsc: 61.5 プロスアンドコンズ  R= 42、 RR= 45、 RT= 51、 D= 1.2、 A= -1.9、 H= 3.8
◆Wsc: 60.3 ダイワプリベール   R= 36、 RR= 48、 RT= 46、 D= 2、 A= 1.3、 H= 2.2
◆Wsc: 58.4 シェーンヴァルト   R= 46、 RR= 49、 RT= 46、 D= -1.1、 A= -.8、 H= 8.1
◆Wsc: 56.7 ショウナンアルディ  R= 41、 RR= 51、 RT= 36、 D= 1.6、 A= -1.5、 H= 4.6
◆Wsc: 56.7 トップカミング    R= 40、 RR= 62、 RT= 47、 D= -3.1、 A= -.1、 H= 1.6
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 49.3 マッハヴェロシティ  R= 43、 RR= 46、 RT= 45、 D= -4、 A= .9、 H= 1.7
◇Wsc: 48.5 カノンコード     R= 40、 RR= 46、 RT= 31、 D= -1.2、 A= -.6、 H= .9
◇Wsc: 42.8 マイネルクラリティ  R= 24、 RR= 36、 RT= 26、 D= 1.5、 A= 0、 H= 1.6
◇Wsc: 42.1 シゲルエボシダケ   R= 30、 RR= 34、 RT= 28、 D= 0、 A= -2.2、 H= 6
◇Wsc: 40.5 メイショウパルマ   R= 27、 RR= 40、 RT= 17、 D= .9、 A= -1.8、 H= 2.8
◇Wsc: 37.6 シングンレジェンド  R= 34、 RR= 40、 RT= 3、 D= 1、 A= 4.7、 H= 0
◇Wsc: 36.8 フレンドケント    R= 31、 RR= 31、 RT= 34、 D= -3.2、 A= 2.6、 H= -4
◇Wsc: 33.9 ヒシポジション    R= 26、 RR= 40、 RT= -6、 D= 1.5、 A= 3.8、 H= 0

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
1勝馬や評価の低い馬が多いため、上下の差が大きくなった。Wscが55を超えた馬が7頭もいる編面、
55以下での最高が49.3と、50に達していない。要は実質上位7頭のレースと考えられ、この7頭で再考した方が良さそうだ。
そこで、Wsc60を超えた4頭が優勝候補になる訳だが、実績の中身の濃さからブレイクランアウトとトーセンジョーダンの2頭が抜けているようだ。勝ち味こそ遅いが重賞を安定した成績で潜り抜けてきたブレイクランアウト、対して特別2連勝で勝ち上がってきたトーセンジョーダンの比較は、例年なら上昇力を取るべきだがレースの内容からブレイクランアウトの方に分がありとみたい。
これに続くのはプロスアンドコンズとダイワプリベールだが、新馬・特別と2戦2勝のエリート街道に入りかけているダイワプリベールを上位とみる。


【 展開 】
3歳馬もこの時期にきてクラシックの足音が聞こえると、行きっぱなしのレースではなく抑えるレースもこ試みてくる馬も多くなる。そこで逃げて勝ってた馬も逃げなくなるのだが、ここは実績で判断する。
まず逃げるのが、シングンレジェンドだ。これを追走するのが、ヒシポジションとフレンドケントになり、そのあとにトーセンジョーダン、ダイワプリベール、マッハヴェロシティが続くことになる。
中段は、マイネルクラリティ、トップカミング、ブレイクランアウトの3頭で、後方がカノンコード、シェーンヴァルト、ショウナンアルディ、メイショウパルマ、プロスアンドコンズ、シゲルエボシダケが控える様相だ。

トーセンジョーダンとダイワプリベールは先行するので、先頭集団にいるものの直線に入っても先頭には立つことはなく最後の1ハロンまで待つはずだ。最後集団から来るシェーンヴァルドは坂上あたりから一気に仕掛けてくるはずだ。その中間にいるブレイクランアウトは、先頭集団に取りついて待つか、それとも仕掛けを遅らせてシェーンヴァルドを遣り過ごすようなレースを選択するかもしれない。いずれにしろ、各馬のレース運びが最適ならゴール前の横一線が楽しめることになる。


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