25 June

#581.G?的スローペースのタクティクス

いよいよ前半戦も終了だ。千秋楽の大一番は宝塚記念だ。そこへウオッカの回避という大ニュースが入ってきた。ちょっとガッガリだな〜と思ったのも束の間、今度はそれを上回る超大事件が伝えられた。
なんと、アグネスタキオンが急死したとのことだ。サンデーサイレンスの後継種牡馬の最高峰と評価されているアグネスタキオンだ。今後の競馬界に与える影響は計り知れないものがある。サンデーサイレンスの死去も17歳で残念だったが、アグネスタキオンは11歳で、まだこれからだ。サンデーサイレンスの血脈を伝え残すためにも惜しまれる死だ。

ウオッカの回避で1番人気確実のディープスカイだが、アグネスタキオンの急死で弔い合戦にもなり、人気は更に上昇するだろう。実力評価ではウオッカ抜きのドングリ状態であったものが、人気では一気にディープスカイのダントツ状態へ変ってしまったと思われる。ここは冷静になって、しっかりデータを眺めてみよう。


【 Wscランキング:宝塚記念 】
◆Wsc: 62.6 ディープスカイ    R= 58、 RR= 82、 RT= 59、 D= .2、 A= -.2、 H= 4.6
◆Wsc: 62.3 サクラメガワンダー   R= 58、 RR= 75、 RT= 56、 D= 1.5、 A= 0、 H= 2.1
◆Wsc: 58.2 マイネルキッツ    R= 54、 RR= 74、 RT= 58、 D= -.6、 A= -.5、 H= 2
◆Wsc: 57.6 カンパニー      R= 48、 RR= 79、 RT= 53、 D= -.9、 A= .1、 H= 2.5
◆Wsc: 57.5 ドリームジャーニー  R= 46、 RR= 79、 RT= 52、 D= -.2、 A= -1、 H= 2.9
◆Wsc: 57.0 アルナスライン    R= 53、 RR= 69、 RT= 58、 D= -.8、 A= .1、 H= 2.4
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 53.2 アドマイヤフジ     R= 49、 RR= 70、 RT= 56、 D= -2.3、 A= 1.3、 H= .1
◇Wsc: 49.7 モンテクリスエス   R= 40、 RR= 64、 RT= 63、 D= -2.5、 A= -.7、 H= 1.5
◇Wsc: 48.6 インティライミ    R= 51、 RR= 57、 RT= 46、 D= -2.3、 A= .3、 H= -.9
◇Wsc: 46.6 スマートギア     R= 40、 RR= 51、 RT= 60、 D= -2.3、 A= -.9、 H= 3.3
◇Wsc: 46.1 スクリーンヒーロー  R= 46、 RR= 61、 RT= 45、 D= -4.2、 A= 1.1、 H= 2.4
◇Wsc: 35.5 ヒラボクロイヤル   R= 30、 RR= 40、 RT= 48、 D= -5.1、 A= -.3、 H= -1.7
◇Wsc: 33.8 コスモバルク     R= 31、 RR= 36、 RT= 55、 D= -6.5、 A= .7、 H= -4.8
◇Wsc: 31.3 エリモエクスパイア  R= 27、 RR= 39、 RT= 49、 D= -7.7、 A= -.4、 H= -5.5

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
Wscのスコアから最有力馬がディープスカイであることには違いはない。ただ、ダントツではないのだ。2番手のサクラメガワンダーとはほとんど差はなく、2強と言っても過言ではない。お互い顔を合わせた去年の天皇賞・秋では、ディープスカイ3着、サクラメガワンダー6着とディープスカイにアドバンテージがあるが、その後はお互い3戦ずつ甲乙つけがたい戦績だ。ディープスカイはG?〜G?の3戦で全て2着だ。対するサクラメガワンダーはG?〜?だが、???と2回も勝ちきっているところが評価点だ。
また、他のメンバーも負けてはいない。天皇賞・春の勝ち馬マイネルキッツも自信を深め、惜敗をしたもののアルナスラインは一線級であることを意識し、ドリームジャーニーも戦えるメドはつき、カンパニーもこの距離の範囲なら行けると踏んでいるだろう。つまり、2強を追う4頭という構図になっているのだ。

スローペースも予想され、力量の差が詰まる6頭はサイコロを振ってもヨシという力関係になるかもしれない。その中で敢えての順位がWscのスコア順ということだろう。


【 展開 】
明確に逃げを打つ馬が見当たらない。しかも14頭という多くない頭数なので、後方にいても困る展開にはならないだろう。無理して先頭に立つ必要もない。だから、さらにペースが遅くなる。
という状況だが、実績から考えれば、アドマイヤフジがハナを切るのが妥当だ。次いでスクリーンヒーローが追走となる。この2頭までが先行集団となり、あと12頭は長く伸びた展開になりそうだ。
その10頭でも比較的前の方が、コスモバルクとインティライミだ。中頃には、カンパニー、アルナスライン、サクラメガワンダー、ディープスカイ、ヒラボクロイヤル、エリモエクスパイア、マイネルキッツの7頭で、後方が、モンテクリスエス、スマートギア、ドリームジャーニーということになりそうだ。

3コーナーから注目したいのはサクラメガワンダーの動きだ。早めに好位を取って4角では先頭に並び、そこからは勝負に出ないでゴール前で二の脚を見せるという乗り方だ。全体がスローペースで、14頭立てなので見通しが良く各馬とも仕掛けが遅れる。このような先行馬有利の展開のとき、サクラメガワンダーの戦法は極めて効果的である。決まれば優勝も十分ある。


23:32:32 | datesui | 9 comments |

19 June

#577.2番手の決定戦

夏競馬になった。今年の夏競馬は函館がお休みだ。その分は札幌で開催される。あとは大体、例年通りで、阪神と福島で1開催のあと、新潟と小倉で2開催が行われる。例年の開催は、この3開催の間に北海道では函館2開催、札幌1開催が行われ、中央へ戻って阪神と中山の開催に合わせて札幌で1開催行われる。今年はこの札幌の分の6日間だけが新潟で行われる。この変則日程で2歳の重賞に異変が現れた。2歳ステークスは小倉と新潟で同日程の実施だったが、ここへ札幌2歳ステークスもほぼ同日程で重なることだ。小倉は1200m、新潟は1600m、札幌は1800mと距離が異なるので単純な重なりにはならないが、仕上がりの遅れた馬にはチャンスが狭まることになろう。

さて、夏競馬の第一陣はマーメイド・ステークスだ。マーメイドは人魚のことだが、JRAのHPの特別競走名解説によると、上半身が人で下半身が魚の伝説上の生き物である「人魚」の英語名とある。ここで不思議なことは、誰しもが人魚の上半身は人の女性であることが暗黙の了解にあることだ。それでなくては、このマーメイド・ステークスは成立しない。牝馬のレースだからだ。

このところ牝馬の時代が続いている。ウオッカを筆頭に、スリープレスナイト、ブルーメンブラッドや引退したダイワスカーレットなど、牡馬を蹴散らしての活躍があった。牝馬の総大将であるウオッカは、宝塚記念へ堂々ファン投票1位で推挙され1番人気も間違いない形で出走するので、ウオッカがいなければ牝馬では誰が一番かというレースになる。


【 Wscランキング:マーメイドS 】
◆Wsc: 65.9 ベッラレイア     R= 57、 RR= 66、 RT= 55、 D= -2.1、 A= 0、 H= .6
◆Wsc: 65.6 リトルアマポーラ    R= 49、 RR= 67、 RT= 59、 D= -2、 A= .1、 H= 3.1
◆Wsc: 64.6 ザレマ        R= 44、 RR= 73、 RT= 49、 D= -2、 A= .6、 H= .1
◆Wsc: 60.4 ニシノブルームーン  R= 48、 RR= 54、 RT= 41、 D= .6、 A= 2.6、 H= 6.5
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 54.4 レインダンス     R= 39、 RR= 54、 RT= 51、 D= -2.8、 A= .3、 H= -2.7
◇Wsc: 54.1 ウェディングフジコ  R= 34、 RR= 46、 RT= 60、 D= -2.3、 A= .7、 H= .7
◇Wsc: 49.6 ムードインディゴ   R= 47、 RR= 45、 RT= 61、 D= -5.8、 A= -.5、 H= 2
◇Wsc: 48.3 ブーケフレグランス  R= 36、 RR= 45、 RT= 48、 D= -3.4、 A= 2.3、 H= -1.3
◇Wsc: 48.1 クラウンプリンセス  R= 33、 RR= 42、 RT= 49、 D= -2.7、 A= -.2、 H= .6
◇Wsc: 47.9 マイネレーツェル   R= 41、 RR= 47、 RT= 48、 D= -4.8、 A= -.2、 H= 1
◇Wsc: 46.2 レッドアゲート    R= 44、 RR= 44、 RT= 43、 D= -4.9、 A= 0、 H= 1.7
◇Wsc: 44.5 マイネカンナ     R= 40、 RR= 41、 RT= 42、 D= -4.8、 A= -.4、 H= 1.8
◇Wsc: 43.0 コスモプラチナ    R= 37、 RR= 38、 RT= 45、 D= -5.4、 A= 2.8、 H= -4.4
◇Wsc: 40.2 セラフィックロンプ  R= 41、 RR= 33、 RT= 48、 D= -6.1、 A= 2、 H= -1.4
◇Wsc: 35.2 ニシノマナムスメ   R= 37、 RR= 28、 RT= 51、 D= -7.6、 A= .3、 H= 0
◇Wsc: 31.9 ビエンナーレ     R= 28、 RR= 35、 RT= 29、 D= -7.1、 A= 1.4、 H= -4.7

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
ウオッカ抜きでの芝2000m、しかも好調馬という条件の中ではメンバーは揃ったと思われる。Wsc65を超えた上位の2頭が断然と言っても良いだろう。ベッラレイアとリトルアマポーラの比較では距離の適性からベッラレイアが若干有利という評価になろうか。

これを脅かす一番手はザレマだ。最近の成績は安定していて大崩れがない。そのあとは最近の状況から実に心許ない。格下だが3連勝中でアカ丸上昇中のニシノブルームーンに期待してみたい。あとは、ムードインディゴという実力馬もいるが、ここでは不要とみたい。


【 展開 】
逃げるとは限らないが先行するのが、コスモプラチナ、ニシノブルームーン、ブーケフレグランス、セラフィックロンプの5頭だ。この中から先頭を切る馬が出ることは間違いないだろう。枠順からコスモプラチナがハナを切ると考えるのが自然だろう。ただ残りの4頭も先頭を伺いながらの先行策となる。
中段は、ビエンナーレ、ウェディングフジコ、ザレマ、ニシノマナムスメ、レインダンスの5頭が緩やかなに進む展開だろう。そして、後方だが、リトルアマポーラ、ベッラレイア、レッドアゲート、クラウンプリンセス、マイネレーツェルの5頭が進み、さらに控えてマイネカンナとムードインディゴが虎視眈々ということになろう。

勝負は2強のベッラレイアとリトルアマポーラがどこで仕掛けるかだ。周りの馬を見くびって、最後まで仕掛けない状況でいると、ニシノブルームーンのアワヤもあるかも知れない。逆に、早仕掛けで競り合ったまま直線に入るようなことになると、ニシノブルームーンは潰せても、ザレマやそれこそムードインディゴにも危ない目に遭わされそうだ。


17:52:56 | datesui | No comments |

12 June

#573.曲者探し

今週はG?のエプソムカップだ。しばらくG?レースが続いたあとのG?、距離も芝の1800m。お祭りが済んだあとの半端なレースというイメージが抜けないエプソムカップだが、1983年の創設で、東京競馬場と姉妹競馬場の関係のある英エプソム競馬場との交換競走として始められたどうである。双方ともにダービーの施行コースという立派な肩書だが、この時期この開催条件からか中途半端なイメージは否めない。G?の済んだあとという時期は出走馬にも影響が出てくる。一線級はG?シリーズで出払ったあとなので、その次の次ぐらいのメンバーのレースになることが多い。発展途上の馬、調子の波が大きくて安定しない馬、強いメンバーに弾き返されている馬、こんな馬が集まってくるレースという感じである。だから勝った馬は本格化というより「曲者」という感じに見られているようだ。

【 Wscランキング:エプソムC 】
◆Wsc: 69.6 シンゲン        R= 56、 RR= 63、 RT= 63、 D= 1、 A= 0、 H= 3.8
◆Wsc: 62.1 マストビートゥルー R= 52、 RR= 58、 RT= 59、 D= -1.1、 A= 1.6、 H= 2.2
◆Wsc: 61.7 ヒカルオオゾラ   R= 53、 RR= 58、 RT= 51、 D= -.3、 A= .8、 H= 3.6
◆Wsc: 57.1 キャプテンベガ   R= 50、 RR= 63、 RT= 52、 D= -2.3、 A= -.7、 H= 2.5
◆Wsc: 56.2 アーネストリー   R= 41、 RR= 62、 RT= 62、 D= -2.3、 A= 1.6、 H= .4
◆Wsc: 55.8 ショウナンラノビア R= 26、 RR= 67、 RT= 59、 D= .1、 A= 1.3、 H= -1.6
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 54.9 ホッコーパドゥシャ R= 45、 RR= 48、 RT= 55、 D= -1、 A= 1.4、 H= .7
◇Wsc: 51.9 ダイシングロウ   R= 43、 RR= 57、 RT= 52、 D= -3.4、 A= 1.6、 H= -1.6
◇Wsc: 48.5 トウショウウェイヴ R= 39、 RR= 47、 RT= 58、 D= -2.9、 A= -.7、 H= 3.8
◇Wsc: 47.7 トーセンクラウン  R= 37、 RR= 51、 RT= 48、 D= -2.5、 A= -.6、 H= 1.4
◇Wsc: 47.6 ニルヴァーナ    R= 47、 RR= 46、 RT= 60、 D= -4.2、 A= 2、 H= -.6
◇Wsc: 47.5 メイショウレガーロ R= 43、 RR= 47、 RT= 36、 D= -1.5、 A= 2.8、 H= -2.4
◇Wsc: 46.7 チョウサンデイ   R= 40、 RR= 48、 RT= 39、 D= -1.2、 A= -.6、 H= 1.6
◇Wsc: 46.4 ミストラルクルーズ R= 38、 RR= 43、 RT= 56、 D= -3.2、 A= .3、 H= .7
◇Wsc: 46.3 ナスノストローク  R= 41、 RR= 47、 RT= 52、 D= -3.6、 A= 0、 H= 3
◇Wsc: 39.8 ライムキャンディ  R= 35、 RR= 39、 RT= 51、 D= -4.4、 A= .4、 H= -.6
◇Wsc: 34.0 カンファーベスト  R= 33、 RR= 33、 RT= 42、 D= -5.2、 A= 1.2、 H= -2.9
◇Wsc: 26.2 エリモエクスパイア R= 24、 RR= 33、 RT= 52、 D= -8.5、 A= -.7、 H= -7.4

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
曲者レースということらしいが、このエプソムカップの過去5年間、04年から08年までの勝ち馬の人気は?????ということで、去年のサンライズマックの4も含めて1番人気と2番人気が勝っていないのである。この結果をみても安定感のないレースと感じてしまうだろう。
だからと言ってWscのスコアを無視するのではなく、よく吟味をしてみることだろう。注目するファクターはRRscだろう。最近の実績だが、調子や成長性が現れるこの指標こそがエプソムカップに相応しい指標だろう。すると、上位の推奨馬からはショウナンンラノビア、シンゲン、キャプテンベガ、アーネストリーということになる。

中でもショウナンラノビアのRR=67は春からの成長力を示すと理解できる。6歳の牝だが成長を信じたい。シングンの63も、このレースにはふさわしくないが本格化とみて良い数字だ。キャプテンベガは安定してきたという数字だろう。G?ではもの足りないが、G?ならそこそこで、オープン特別なら勝ちにいける状態を示している。今回はG?で、大いに期待がもてる。アーネストリーは本来ならもう少しRRが上がって欲しかった。ここへきて少し頭打ちか。
ということで、曲者はショウナンラノビアという結論だ。


【 展開 】
逃げを打つのは、メイショウレガーロだ。これを遠巻きにしながら追走する馬がたくさんいる。このへんもエプソムカップらしい。ニルヴァーナ、アーネストリー、ダイシングロウ、マストビートゥルー、ホッコーパドゥシャ、ショウナンラノビア、カンファーベスト、と実に7頭も先行集団を形成する。中段は、ヒカルオオゾラ、ライムキャンディ、ミストラルクルーズの3頭が前の方で、シンゲン、ナスノストロークが中段の後の方だ。そして後方待機だが、トーセンクラウン、チョウサンデイ、トウショウウェイヴ、エリモエクスパイア、キャプテンベガの5頭が虎視眈々、粛々と進むだろう。

中段より後方の馬で末脚に自信があり自分のレースが守れそうなのは、ヒカルオオゾラとシンゲンぐらいだろう。逆に、レースを掻き回すわけではなかろうが、カンファーベスト、ライムキャンディ、ミストラルクルーズあたりは奇襲戦法に出ることも考えられ、4コーナーでは予想通りの順位での通過とはならないだろう。


13:34:35 | datesui | No comments |

05 June

#569.やはり2強か

日本の競馬の功労者といえば、有馬頼寧(ありまよりちか)と安田伊左衛門(やすだいざえもん)だろう。お二人の功績をたたえ、有馬頼寧は有馬記念、安田伊左衛門は安田記念というレースが残された。安田記念は1958年に現在の名称になり、1984年にG?に昇格し、以後マイル戦線の最高峰のレースに位置づけられ今日に至っている。
なお、このレースは国際レースとして海外の調教馬にも開放されている。香港の馬が活躍をしていることでも馬券ファンにはお馴染である。

【 Wscランキング:安田記念 】日本馬のみ。外国馬はデータが不十分のため除外。
◆Wsc: 73.4 ウオッカ        R= 58、 RR= 85、 RT= 68、 D= 4.6、 A= 1、 H= 2.2
◆Wsc: 64.1 スーパーホーネット  R= 71、 RR= 77、 RT= 61、 D= .1、 A= -.3、 H= 4.4
◆Wsc: 59.8 ディープスカイ    R= 54、 RR= 78、 RT= 60、 D= .2、 A= -.4、 H= 5
◆Wsc: 59.1 カンパニー       R= 66、 RR= 76、 RT= 53、 D= -.8、 A= 0、 H= 4.2
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 53.1 スズカコーズウェイ  R= 51、 RR= 65、 RT= 64、 D= -.1、 A= .1、 H= 3.2
◇Wsc: 51.9 アブソリュート    R= 52、 RR= 63、 RT= 54、 D= 0、 A= -.4、 H= 4.7
◇Wsc: 49.2 ライブコンサート   R= 53、 RR= 57、 RT= 60、 D= -1.5、 A= 0、 H= 3.8
◇Wsc: 48.9 トウショウカレッジ  R= 45、 RR= 72、 RT= 59、 D= -2.6、 A= -.7、 H= 2.8
◇Wsc: 48.4 ホッカイカンティ   R= 53、 RR= 56、 RT= 52、 D= -.5、 A= 1.6、 H= 3.1
◇Wsc: 48.0 ローレルゲレイロ   R= 59、 RR= 58、 RT= 51、 D= -2.3、 A= 3.7、 H= -1.7
◇Wsc: 46.2 スマイルジャック   R= 45、 RR= 65、 RT= 57、 D= -2.2、 A= 1、 H= 1
◇Wsc: 45.2 ファリダット     R= 52、 RR= 62、 RT= 58、 D= -3.6、 A= -.8、 H= 3.5
◇Wsc: 42.5 リザーブカード    R= 53、 RR= 53、 RT= 56、 D= -3.8、 A= -.5、 H= 2.5
◇Wsc: 41.5 マルカフェニックス  R= 38、 RR= 56、 RT= 51、 D= -2.1、 A= .6、 H= .3
◇Wsc: 34.9 タマモサポート    R= 47、 RR= 43、 RT= 55、 D= -5.2、 A= 1.9、 H= -.9
◇Wsc: 33.9 コンゴウリキシオー  R= 39、 RR= 41、 RT= 58、 D= -4.8、 A= 3.9、 H= -5.7

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
ここはデータから断然のウオッカを推したい。死角はなしと見たい。正直、2着探しをした方が時間の無駄が省けるというものだ。これもスーパーホーネット、ディープスカイ、カンパニーの3頭が実績、最近の安定感から抜群の状態で、推されるのは当然だろう。その他で、ここへ絡むとしたら去年の例から香港馬か。

この後の思考の展開としては、2着候補の3頭の順番か、Wsc55以下から注目馬が見つからないか、ということだろう。
2着候補の順番では、スーパーホーネットとカンパニーは歴戦が邪魔して新鮮味に欠ける嫌いがある。そこへのディープスカイは新鮮味があって、いかにも売り出し中ということに見え、更なる上積みの期待がかかる。距離は異なるが、ジャパンカップではウオッカにも先着をしている実績もある。
Wsc55以下の注目馬は意外と不在で、強いて挙げれば東京得意のスズカコーズウェイか道悪でもアブソリュートだろう。
そこまで推すなら外国馬の方から考えるべきかもしれない。昨年ウオッカの2着という実績あるアルマダだが、1年経っても「ある、まだ」というところか。


【 展開 】
逃げる馬、追いかける先行馬、中段につける馬、後方に控える馬と、いろいろの脚質が揃い、ダレたようなレースにはならず、完璧な安田記念になりそうだ。
逃げるのは2頭いるが、コンゴウリキシオー、ローレルゲレイロのどちらかが逃げを打つ。ただ並列進行で差の形にはなりにくいと思われる。このあとは2つの集団に分かれての先行グループになる。まず、前の先行ループは、タマモサポート、ホッカイカンティの2頭だ。後の先行グループは、スマイルジャック、ウオッカ、マルカフェニックスの3頭で、ここがレースをつくることになる。中段は、スズカコーズウェイ、カンパニー、ライブコンサートの3頭が、後方グループとの距離を保ちながら進むことになる。後方は、スーパーホーネット、アブソリュート、ディープスカイ、リザーブカード、トウショウカレッジ、ファリダットの6頭で、東京の長い直線をスパートするために力の温存を第一に控えることになる。

東京の直線は長い。そして坂がある。さらに馬場は悪そうだ。これだけの条件が揃うと、相当タフな脚が使えないと追いこんで勝つのは難しそうだ。追い込みは4コーナーの手前で脚を使ったらゴールまでは持たないだろう。逆に、直銭に入るまえのアドバンテージは有効なので、無理な脚を使わずに好位に進出できた梅にも勝機はあろう。
この2つの条件を満たす馬は2頭。先行して抜け出せるウオッカとロングスパートが利くディープスカイだ。あとは運良く条件に合致した馬だが、これは残念ながら走ってみてのことになる。


18:03:49 | datesui | No comments |

29 May

#564.消去法で2冠達成

1780年にイギリスで始まったダービーは、競馬のある国ではほとんどダービーが実施されている。日本も1932年に開催され、以後、戦争で2回ほど行われなかったが、綿々と続き今回は数えて76回である。過去、名勝負ありドラマありのダービーも、近々外国調教馬にも門戸が開放されるようで、日本の中で仲良く行われるダービーも見納めになるだろう。
さて、18頭が元気よく出てきた。語り草のひとつぐらいは残るダービーを期待するものだが、まずは無事に走り終わることを願っている。

【 Wscランキング:ダービー 】
◆Wsc: 67.7 アンライバルド     R= 45、 RR= 74、 RT= 44、 D= 2.2、 A= -.8、 H= 3
◆Wsc: 66.3 ジョーカプチーノ   R= 24、 RR= 77、 RT= 66、 D= 1.1、 A= 1、 H= .2
◆Wsc: 65.0 アプレザンレーヴ   R= 48、 RR= 65、 RT= 53、 D= 1.3、 A= -.7、 H= 4
◆Wsc: 64.9 トライアンフマーチ  R= 46、 RR= 73、 RT= 53、 D= .4、 A= .3、 H= 3.3
◆Wsc: 56.9 マッハヴェロシティ  R= 41、 RR= 68、 RT= 46、 D= -.6、 A= .3、 H= 1.5
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 50.9 ブレイクランアウト  R= 30、 RR= 60、 RT= 55、 D= -1.4、 A= -.3、 H= 3.1
◇Wsc: 49.7 セイウンワンダー   R= 36、 RR= 64、 RT= 42、 D= -2.3、 A= -.4、 H= 2.1
◇Wsc: 48.5 ロジユニヴァース   R= 39、 RR= 57、 RT= 38、 D= -.1、 A= 1、 H= -.4
◇Wsc: 48.3 アイアンルック    R= 29、 RR= 61、 RT= 53、 D= -2.1、 A= -.7、 H= 3.8
◇Wsc: 48.0 トップカミング    R= 35、 RR= 63、 RT= 39、 D= -1.6、 A= -.5、 H= 2
◇Wsc: 46.4 アントニオバローズ  R= 34、 RR= 57、 RT= 55、 D= -2.6、 A= .8、 H= -.1
◇Wsc: 45.4 ケイアイライジン   R= 35、 RR= 59、 RT= 37、 D= -1.2、 A= -.3、 H= 2.5
◇Wsc: 45.3 ナカヤマフェスタ   R= 38、 RR= 57、 RT= 44、 D= -2.3、 A= .4、 H= .3
◇Wsc: 43.6 リーチザクラウン   R= 32、 RR= 53、 RT= 42、 D= -1.3、 A= 1.6、 H= -2.4
◇Wsc: 43.2 シェーンヴァルト   R= 34、 RR= 61、 RT= 51、 D= -4.6、 A= -.6、 H= 2.8
◇Wsc: 41.5 フィフスペトル    R= 31、 RR= 64、 RT= 49、 D= -4.8、 A= -.1、 H= 1.7
◇Wsc: 36.0 ゴールデンチケット  R= 29、 RR= 51、 RT= 51、 D= -4、 A= 2.6、 H= -2.9
◇Wsc: 32.5 アーリーロブスト   R= 36、 RR= 52、 RT= 33、 D= -3.9、 A= 1.7、 H= -1.5

   ・Wsc  :ウィニング・スコア→上位入着の可能性を示す総合指標で以下の指標から算出
   ・Rsc  :レースの実績→過去1年6か月を遡ったレースの実績を示す
   ・RRsc :最近の実績→6か月以内の直近3レースの実績を示す
   ・RTsc :タイム→最近のレースでの走破タイムを示すスコア
   ・DfWL :勝っぷり→勝った馬はどれだけ突き放したか、負けた馬はどこまで粘ったかを示す
   ・Asc :先行力→先行した実績を示すスコアで、高いほど先行している
   ・Hsc  :末脚→上り3ハロンの馬群の中で相対的に前に出たか後退したかを示す


【 展望 】
この数年のダービーでは特記すべきことが起きている。無敗のダービー馬とか、牝馬の優勝、小倉デビュー馬の優勝などが挙げられるが、NHKマイルカップからの勝馬が2004年と2008年の2回出ていることだ。ローテーション的にキツイとか、マイルからいきなり2400m、というような声は当然あるその中で、5回のうち2回も起きているのだ。今年もジョーカプチーノが該当するが、余興や単なる参加体験とはとても思えないので、予想する側も予定のコースとして検討が必要になる。
この検討を先に済ませば、キングカメハメハとディープスカイが、毎日杯→NHKマイルC→ダービーという路線を踏んでいるの対し、ジョーカプチーノはファルコンS→ニュージーランドT→NHKマイルC→ダービーという路線で、最長距離はダートの1700mというところだ。母の父がフサイチコンコルドなら一発大駈けも考えられるが、その程度の結論だろう。
次は青葉賞組の取捨だが、勝ち馬のアプレザンレーヴは毎日杯3着で、毎日杯優勝のアイアンルックはNHKマイルCでは8着、同じく毎日杯2着のゴールデンチケットは皐月賞11着で、この比較からは青葉賞優勝といえども評価はしにくい。青葉賞2着のマッハヴェロシティは共同通信杯4着で、共同通信杯優勝のブレイクランアウトがNHK9着であったので、これも評価はしづらい。つまるところ青葉賞組も期待薄とならざるをえない。プリンシパルS組は同様の検討で不要なことがわかる。

つまり皐月賞組になる。そこで、ロジユニヴァースの復活があるかということだろう。前回の敗因を何とみるかだが、持ちタイムの低さとするならば今回も無理だろう。皐月賞の前哨戦のタイムは、弥生賞2分03秒5、スプリングS1分50秒8、毎日杯1分48秒0で、概して良くない。だから、1分58秒7というまともなタイムのレースのなった皐月賞では馬脚を露わした馬が出現したわけだ。ロジユニヴァースはリーチザクラウン共々、復活は難しいと言えよう。

結論は、混戦ではあるがアンライバルドの2冠濃厚となる。ただ2着は難しい。ジョーカプチーノ、アプレザンレーヴ、トライアンフマーチ、マッハヴェロシティの4頭はほぼ一線と考えても良さそうだ。ブレイクランアウトぐらいまで触手を伸ばしても良さそうだ。


【 展開 】
明確ではないがレース展開は穏当に収まりそうなレースが予想される。
まずは逃げだが、ゴールデンチケットがその大役を引き受けてくれそうだ。ついで、先行陣だが、アーリーロブスト、リーチザクラウンが続きそうだ。そのあとの集団として、ロジユニヴァース、ジョーカプチーノ、アントニオバローズがひと塊りになり、その後ろにナカヤマフェスタ、マッハヴェロシティ、トライアンフマーチ、フィフスペトルが続くことになる。
中段以降は最後尾まで長く続くことになるが、ケイアイライジン、ブレイクランアウト、セイウンワンダー、トップカミング、シェーンヴァルト、アイアンルック、アプレザンレーヴ、アンライバルドとなって、注目のアンライバルドは最後尾を進むことになる。

レースの中心になるアンライバルドが最後尾にいるので、少しでも色気のある馬はアンライバルドの動向ばかり見ることになる。そこで、前にいてしかも楽に動けそうなロジユニヴァースがレースを掻き回してくれそうだ。結果まで変わるとは思えないが、4角手前での出し抜けなどをかましたら盛り上がるのだが。


11:41:56 | datesui | No comments |