Complete text -- "#410.谷中七福神巡り? −布袋尊・恵比須神−"

08 June

#410.谷中七福神巡り? −布袋尊・恵比須神−

天王寺から再び長安寺に戻り、谷中の道を抜けて歩く。古い街並みが良い風情を醸し出しているが、この界隈に小学校へ上がる前の僅かな期間だが住んだことがあるのだ。この狭い道だが、当時の思い出はずっと広い通りだった。日本彫刻界の重鎮朝倉文夫の記念館の前を通ると、少しだが来訪者の姿が見える。
通りを抜けると谷中銀座の入口で、その手前を入って日暮しの里を歩く。日暮しの里は、今では日暮里と呼ばれるが、ニッポリという響きはナポリではないが日本語離れしていておもしろく感じる。日暮里の町起こしをやるとしたら、スパゲッティ・ニッポリタンのコンクールなんかどうだろうか。

日暮しの里の道は、田圃の畦道をそのままアスファルト舗装したような道で、細く曲がっている。道に任せていると、右側に布袋様を祀った修性院(しゅうしょういん)が見えてくる。ピンクの塀には布袋様のイラストが施してある。狭い境内は静かだ。谷中の七福神巡りのお寺はどこも拝観料などは取らない。だから栞などが手元に残らず、お寺のことや祀られている神さまのことなどあまり良くわからない。この修性院は外の塀のイラストなど、少しはやる気をみせているようだが、それでも肝心の布袋様の祠がわからず拝むことはできなかった。

修性院を出て、さらに日暮しの里を進むと電柱に「禅宗青雲寺参道⇒」と書かれた看板が現れた。矢印に従って右へ曲がると、短いながら参道があった。青雲寺の境内はもっと静かで、きれいに掃き清められた庭や小道は気持ちが良かった。こうするだけでもお寺はお寺の価値がありそうだ。「青雲寺のえべっすさん」と呼ばれる恵比須様だが、ここでも祠が見当たらず、しかも修性院とおなじように誰もいないので聞くこともできない。すぐに諦めて寺を次へ進むことにした。

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修性院。イラストつきの塀とは裏腹に、境内は静かだった。青雲寺は禅宗と名乗るほどのこともあり、清楚で静謐という印象だ。

 
朝倉彫塑館は意外にも人の出入りがあった。お寺の方は七福神での商魂は乏しいが、お蕎麦屋は七福神で一儲けを企んでいるようだ。だが、平日ということもあり、繁盛の様子は見られなかった。


18:19:00 | datesui | |
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