Complete text -- "#79.近所の近代化遺産"

06 June

#79.近所の近代化遺産

外出の帰り日本橋に出た、そうだN先生の近代化遺産はこの辺にもあったことを思い出した。三井の本館、日本銀行は三越の界隈にあるのだ。地下鉄を銀座線に乗り換え次ぎの三越前で降りてみた。三越前駅は半蔵門線も乗り入れていることもあるが、最近の三越界隈のリニューアルで、銀座線特有の雰囲気はなくなり、今風の明るさのある駅に変わった。急で狭い階段、低い天井、明るさの足りない照明ではあるが、大理石造りの元祖アールデコの雰囲気を残す駅は、京橋や末広町、稲荷町、田原町など、もはや接続のない駅に限られてしまう。

日本橋室町の交差点から三越方面に歩くと、三井タワーが視界を塞ぐ。早速、シャッターを切るがその向うには三越が見えるので、つい三井の本館を忘れてしまう。しばらく三井タワーだの三越の写真を撮ってしまってから、その間の白いビルが三井本館であることがわかった。気を落ち着けて見れば、なるほど素晴らしい建造物だ。
コリント式だが力強い柱列が美しい白亜のビルは、じっくり見させるものは十分あった。コリント式なのだろうか、柱の上部の装飾も華麗で見て飽きがこない。各柱の下にはライトが取り付けられていてので、さぞかしライトアップしたら見応えはすごいことだろう。ビル自体は中央三井信託銀行などという表示がデカデカと掲げられているが、壁の端に控えめに「三井本館」という右から書かれた古めかしい看板が掛かっていた。
裏口には三井本館の表示があり、入口も銀行ではなく良き時代の建物の雰囲気が残っていた。

三井本館の裏口を見て、振り返ると日本銀行だ。この建物は、ジョサイヤ・コンドルの弟子、辰野金吾の設計によるものだ。時間が遅かったので一番の見どころのドームのある建物は見ることはできないが、外から雰囲気だけの見物となった。新館をバックに旧館の佇まいを眺めるの、まっ乙だ。
日本銀行のついでに東京駅を見る。というのも、東京駅は、日銀と並んで辰野金吾の代表作だからだ。
N先生のガイドブックによれば、駅舎の屋根は元々は八角形のドームだったそうだ。この前の戦争で、といっても60年も前だが、空襲で焼け現在は三角の仮屋根のままということだった。ということは、生まれてから今日まで、これが東京駅と思って60年も見てきたものは何を隠そう仮の姿だった訳だ。そばに寄ってイギリス積みの赤レンガを見上げてみた。また、いつもなら気にも止めない天皇専用の中央玄関をしげしげと見たりしてみた。東京駅と彫られた石の表示などもいつもなら目に入るまい。駅舎に沿って歩いて有楽町方面に向かうと、高架の下の並んだお店がおもしろい。昭和の遺物の雀荘があったり、妙な貴金属店があったり、またどんぶりモノだけの食べもののお店があったりで、気持ち次第で大いに楽しめる。


三井タワーと三越の間で目立たなそうだが、よく見れば出来の良いビルだ。漢字は右から英字は左からの看板。


石造りの柱列の少ない日本ではコリント式でも荘重に見える。でも、さすがコリント式、華麗な装飾は見事だ。


お札に印刷してあるが、実物は案外見る機会が少ない。


正面の向かいに、貨幣博物館なるものがあった。もっと早い時間に来て見学してみよう。


これがドームだと今日まで思っていた。あちこちで工事をしていて良く見ることができないのは残念だった。


天皇専用の入口。しっかり閉まっていた。改めて東京駅とう表示がいいと思う。


有楽町へ向かう高架下のお店。ニューヨークという雀荘、なぜか高級時計や貴金属のお店がある。



06:00:00 | datesui | |
Comments

e-アフィリ wrote:

こんにちは、アフィリエイトサイトのe−アフィリと申します。
突然のメール失礼します。
ブログ拝見させていただいて内容・デザイン共に”見せるブログ”としてとても質の高いブログだと思いました。
是非、e−アフィリに参加して頂けないでしょうか?
登録はもちろん無料です。

《1クリック1円〜・1登録1000円》

と幅広い報酬システムにて運営させて頂いております。
詳細などシステムはURL先で確認して頂けますので宜しくお願いします。
何かご質問等ありましたら、メールにてお気軽にお問い合わせ下さい。
ご参加、心よりお待ちしております。
既にご登録頂いてる方、または我社から同様の内容の書き込みをさせていただいたことがありましたらば誠に申し訳ありません。
e−アフィリ http://e-af.net/?liho
06/07/06 19:27:50
Add Comments
:

:

トラックバック
DISALLOWED (TrackBack)