Complete text -- "#302.マイルの心地よい緊張感"
16 November
#302.マイルの心地よい緊張感
1984年、JRAは競走体系の抜本的な改革を断行した。これにより大レースといえば長距離だったが、短距離や中距離の大レースができ、逆に未勝利戦に2000mを超えるレースが出現して競馬番組にバラエティーが出て、それだけで楽しくなった。このときに新設されたのがこのマイルチャンピオンシップで目玉のひとつだったのだが、同時に断行された秋の天皇賞が3200mから2000mに短縮された方がインパクトは大きく、G?であったが期待や重みを込めた話題性はイマイチだったような記憶がある。第1回を勝ったニホンピロウイナーは、第2回も勝ってベストマイラーの称号を確固たるものにし、さらに引退したあとも種牡馬としても中短距離で大活躍をした。マイル戦はスペシャリストのレースなのか、ニホンピロウイナーのように連勝した例があり、ダイタクヘリオス、タイキシャトル、デュランダルの3頭がさらに名を連ねている。前年優勝のダイワメジャーが出走してきており、今回も連勝の出るチャンスがない訳ではない。
【マイルチャンピオンシップWsc(ウイニングスコア)】
◆66.7 アグネスアーク 抜群の最近の実績、末脚
◆62.6 キングストレイル タイム優秀
◆61.0 カンパニー 成績上向き、勝負強さあり
◆58.9 スーパーホーネット タイム良し、勝負強さあり
◆57.2 スズカフェニックス 末脚
以上が、Wsc55以上の推奨馬。以下は50以上の参考馬。
◇54.6 エイシンドーバー タイム良し
◇54.6 マイネルシーガル 最近の実績
◇53.6 トウショウカレッジ タイム良し、末脚
◇51.3 コイウタ タイム良し
◇50.9 ジョリーダンス 最近の実績、末脚
【展望】G?馬4頭、G?馬5頭と一見豪華なメンバーだが、G?G?で活躍した実績馬が不振で揃ってWscを下げている。ダイワメジャー49.5、フサイチリシャール43.8、ピンクカメオ43.0、と淋しい限りだ。そこで最近の実績から安程度抜群のアグネスアークが中心になる。あとは一長一短で、キングストレイル、カンパニー、スーパーホーネット、スズカフェニックスが差のないところという評価になろう。ここはアグネスアークが順当に勝って、新しいマイルの王者に就いて欲しいものである。
【展開】調子の上がらないダイワメジャーは逃げて活路を見出すだろう。ダイワメジャーに続く2番手の集団は、フサイチリシャール、ピカレスクコート、ローエングリン、ローレルゲレイロの4頭が構成する。
このあとは中段になるが、キングストレイル、アグネスアーク、コイウタ、エイシンドーバー、スーパーホーネット、マイネルシーガル、と有力馬が固まる展開だ。
後方は中段とはさしたる差のないところで、ピンクカメオ、スズカフェニックス、ジョリーダンス、トウショウカレッジ、カンパニー、サンバレンティンが控えることになろう。
後方からの末脚自慢はトウショウカレッジとジョリーダンスぐらいで、有力馬のほとんどは前の方で早めに勝負をつける脚質であることから、4コーナーの曲がり具合が微妙なことになろう。外へ出るか、内を取るか、中段から抜け出る有力馬の動きに目を凝らしたい。スタートからゴールまで、緊張がちょうど良く持続できるのもマイル戦の素晴らしい特長だ。
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