Archive for 25 October 2006

25 October

#151.清涼寺 −紅葉の嵯峨野?−

去年の恒例の京都探訪は5回目になるので、紅葉の時期にあわせることにした。いつもは混むのを避け、12月に入ってからの厳冬の京都だった。この日のコースは嵯峨野で、テーマは「源氏物語と平家物語」としてみたが、清涼寺と野々宮神社が源氏物語、祇王寺と小督塚が平家物語というだけで、どう見ても看板倒れだ。こうなってしまったのも、実は清涼寺なのだ。この寺は嵯峨野でも微妙なロケーションにあるため、どうも行きそびれてしまうのだ。そこで、今回はJRの嵯峨嵐山駅から徒歩で清涼寺へ向かうコースを設定したのだ。源氏物語とのゆかりは、光源氏のモデルと言われている源融(みなもとのとおる)の山荘があったところが清涼寺ということで、大層な縁とは言い難い。

さて、通称嵯峨釈迦堂と呼ばれる五台山清涼寺へは確か修学旅行で来たことはあるのだが、40年以上も前のことで記憶もほとんどなく、初めてのお参りと言った方が正確だ。仁王門から入って本堂に向かうと、ガイドブックと全く同じ本堂が現われる。釈迦堂と呼ばれる本堂は大きくて立派だが、飾り気のない清楚な姿は清涼寺の名のとおりだ。釈迦堂には本尊の釈迦如来があるのだが、入ってみたものの暗くて良く拝観することはできなかった。


釈迦堂と呼ばれる本堂、清楚な姿が清涼寺の名に相応しい。



ところが、本堂から庫裏へ伝う廊下を歩くと綺麗なお庭があり、紅葉がちょうど良く色づいていた。規模は大きなくないが、廊下からのアングルもなかなか見応えがあった。ガイドブックなどには紅葉の案内はなかったが、意外や意外、清涼寺の紅葉は京都でも屈指のスポットと言えよう。
清涼寺は釈迦如来や阿弥陀三尊などの国宝や見るべき文化財が多いのだが、それにも増して紅葉の素晴らしさには正直オドロキの大発見で、得した気持ちで寺を出ることになった。


本堂から廊下へ出てビックリ、綺麗な紅葉だった。廊下とのアングルもおもしろく、カメラの腕に覚えのある御仁なら、もっと楽しめよう。
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清涼寺の紅葉は規模は小さいが、色の変化は多彩で美しい。



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