＃210．花粉症

スギの花粉が舞っているせいか、だるくて困る。お蔭さまでクシャミは少ないのだが、瞼が重く眠くなる。実は、１０年ほど前に突然花粉症になり、４年前に花粉症が治った。でも、完全には治っていないのか、それとも再発か、クシャミはあまり出ないものの目が重くてかなわない。

１０年程前の会社でのある日、誰かが窓を開けたときクシャミが出た。すると「花粉症ですか」と訊ねられ、窓を開けたときクシャミが出るのは花粉症だと言われた。そのときは花粉症に対する知識を持ち合わせていなかったので、花粉症かと思わざるをえず、単純に思い込んでしまった。それが花粉症の始まりで、以来アレジオンとやらの薬のお世話になることになってしまった。

花粉症患者も板に付いた３年目、出張の予定があったので例年より早めに医者のところに行き、薬を処方してもらった。「早めが良いんですよ」と、医者が言ったことばはそのときは何も感じなかったが、その春が終ったとき、そう言えばという気持ちになった。効果があって、ほとんど苦しまないで済んだのだ。
次の年、早速１月の半ばに医者のところに行き、「早めに手当てをしてアドバンテージを取りたい」と、言ったら、それはいい考えですということになった。こうなると薬は、３倍も４倍も効くのだろう。その年は完璧というほど効果があった。そこで、ノーテンキな性格は何を思ったか、「完治宣言」を思いついたのだ。

単純なことで花粉症になったのだから、単純なことで治るかもしれないと考えたのだ。捨て身の宣言だったが、またも効を奏した。治ってしまったのだ。保険のために処方してもらったアレジオンは、ほとんど飲まないまま引出しの奥に眠っている。４年経った今、次の一手を熟慮中だ。