Archive for 10 November 2008

10 November

#485.京都へ行ってきました? −洛南・マニアックな神社−

個性的というか妙な神社を2社ほど参拝してきた。ひとつは許波多神社(こはたじんじゃ)で、京阪電車で六地蔵から宇治に向かって1つ先の木幡駅のそばにある。神事としての競ひ馬が行われた神社だが、最も古い記録が伝えられているとのことだ。つまり日本で最初に競馬が執り行われたところだ。競馬ファンとしては見過ごすわけにはいかない。少々の困難は乗り越えてと思い、石清水八幡宮から宇治へ向かう京阪電車の木幡駅で下車してみた。駅からはそう遠くないが、許波多神社へ向かう人など一人もいないので歩きにくかったがどうやら到着できた。思ったより立派な神社だが、静かだがもの淋しい感じだ。

京都競馬場では許波多特別というレースがある。日本の競馬発祥の地を記念したわけだが、JRAのホームページには「許波多」の説明がある。許波多は、京都府宇治市にある地名「木幡」の元となったもの。許波多神社が有名。皇位継承をめぐる壬申の乱(672年)の折、大海人皇子(後の天武天皇)が戦勝を祈願したといわれている。また、競馬発祥の神社としても知られ、古代から祭礼行事として東西二町(220m)の馬道で競馬が行われていた。
ということだが、東西二町(220m)の馬道で競馬が行われていたということだが、その面影はどこにもない。人影どころか神社の人もいないので、お札もいただくことができない。仕方なく日本の競馬発祥の地を目の当たりにしたという満足感だけで引き上げることにした。


競馬の神社といえば、藤森神社(ふじのもりじんじゃ)の方が有名なようだ。こちらは元々学業の神様だったようだが、合格祈願から派生して、勝運や安産、さらには交通安全に発展して大いに繁盛している様子だ。特に勝運の神様ということで競馬関係者のお参りが多いとのことだ。こちらも京都競馬場に藤森特別というレースがあるが、許波多特別より格は下のようだ。許波多特別は毎年執り行われるが、藤森特別はレースのない年もあって、微妙な差がある。ただ、JRAのホームページには藤森特別の説明はあった。藤森は、京都市伏見区にある神社。本殿は、室町時代の一間社流造りで重要文化財に指定されている。5月5日の藤森祭では、勇ましい武者行列が町内を巡り、表参道では神事である駈馬(かけうま)が行われる。

ということで、許波多神社とは違い馬の行事を執り行っているのは素晴らしいことだ。商売繁盛も十分頷ける。
宇治から伏見稲荷へ行く途中、伏見稲荷の3つ手前の墨染で降りて立ち寄ってみた。許波多神社よりは賑やかな街並みを歩くと、目立つ看板が立っている。「勝運、馬の社、藤森神社」という高さ4mもあろうというシロモノだ。少々恥ずかしい気持ちで参道を入ると、いかにも繁盛している神社の雰囲気が漂っている。軽く参拝をしてお札をいただく訳だが、ここはお札の種類も凄いのだ。ホームページにはお札、絵馬、お守りの類が44種類も載っていた。社務所で見ると、それは見事なもので目移りして困った。適当な値段のお札をいただいたが、神官の方がお札にすぐさま一年後の年月日を記入して、焼納期限と称して商魂の逞しさを発揮していた。


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許波多神社の境内。ひっそりとして、なかなかの雰囲気だが、神社の人もいないのでお札も買えない。右はその入口だが、嗚呼、競馬の聖地をママチャリが何事もないように通り抜けていく。

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藤森神社の大看板。気恥ずかしい気持で参道を歩くと、いかにも商売繁盛の匂いがする。


22:32:00 | datesui | 13 comments |