Archive for December 2006

29 December

#183.結局、最後は健康 −振り返れば2006?−

今年を振り返ると、ありがたいことばかりだった。
まずは、人との出会いのありがたさだった。1年間まるまるプータローをさせていただき、そろそろ身の置き所に不安が出てきたところで、あり難いことにお仕事に恵まれた。全く過分なはからいで、何という幸せ者だと思い、世の中の人との巡り合いの大切さ、嬉しさを肌で感じた年でもあった。この気持ちを自分自身で守っていくことは当然として、できることなら他の人たちに伝えてあげたい気持ちも同時に湧いてきた。

もうひとつは健康だ。仕事に就いたとき、好事魔多しとでも言おうか突然病魔が現われた。放っておいた心臓の具合が悪く、医師の診察は手術が必要ということだった。そう言えば、今まで健康にはまともに向き合っていなかった。生活習慣病の指標が少しばかり良かったせいもあったが、なるべく食べないなるべく動かないという縮小均衡型の健康志向をほざいていたのだ。要はめんどうなことはしないということに他ならないだけだった。
入念な検査と丁寧な診察により、幸いにも手術をすれば良化が見込まれたので、覚悟を決めて手術に臨むことにした。ここでもありがたいことに高質な医療を受けることができ、特に嬉しかったのは気持ち良く医療を受けられたことで、何にも替え難いことだった。そして今、順調な術後の回復を楽しんでいるのは、何たる贅沢であろうか。

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28 December

#182.総括、早来リポート −振り返れば2006?−

このブログがスタートしたのが今年の2月14日だったが、僅か12日後の26日には図々しくも競馬の予想ごときものを初めていた。その後もブログ自体が休む以外は、休むこともなく続け、なんと58回も予想をしてしまった。そこで、早来リポートの成績のようなものを振り返ってみた。

評価にあたっては、予想として挙げた推奨馬の頭数が異なることもあるので、すべての推奨馬のワイドをボックスで100円ずつ買ったことにした。なんとセコイことと言われそうだが、ブログに掲載した方の責任を感じて推奨馬の馬券は買うことしたが、登場した馬すべてを買うには一番わかりやすい方法と思えたからだ。
すると、100円ずつだが58回も参加すると、総投資額は57900円となった。そして、気になるのが回収額で、61010円となって、その差は微かだが、3110円のプラスになった。投資対効果というか回収率は105.4%となって、年率5.4%とでも評価されようか。とにかく結果はオーライ、ほんの僅かだがプラスで終ってホッとしている。

最初はブログを書き綴る形ではじまり、はっきりとした予想ではなかった。2月の26日の中山記念から3月26日の高松宮までの9戦で、文脈から推奨馬を辿ってみたが、結果は9戦1勝だった。5300円の投入に対して1430円の回収、マイナス3870円、回収率27%という惨憺たる状況だった。

次は4月2日のダービー卿チャレンジトロフィーからで、◎本命○対抗▲単穴△連下という記号を使って、予想の形式をとった。困ったことに、いよいよ本気になってしまった。その前の9戦を反省して、データ処理ソフトに手を加えて、Wsc(ウィニングスコア)の算出式の係数を修正したことによるのだ。ところが、当らない。しかも、たまに当るという困った状況に陥った。でも、推奨馬の内容を見ると大ハズレがなくなり、進歩の跡が見えた。これが6月11日のエプソムカップまで続いた。この間21戦、24300円の投入に対し18570円の回収、依然として5730円のマイナスだが、回収率は76.4%に上昇した。その上、桜花賞、皐月賞、天皇賞・春、ダービーがプラスだったので、妙な自信がついてしまったようだ。

第3期は6月18日のマーメイドSから始まる夏競馬だ。第2期での反省は買いすぎに思えたので、推奨馬を絞ることにした。そのため、第2期の後半から絞込みソフトの開発に着手した。基本となった理論は1次元クラスター分析で、データの距離からグループ別けをして上位の推奨馬を絞り込もうとするものだ。16頭立てなら、16個のWscの差を計算して、一番差の小さい2つのデータを1つにする。2つにしたデータは平均値で代表させて、15個のデータの差を計算して、また近い2つのデータを1つにまとめる。この作業を繰り返して、データの数が半分になったところで、データのまとまりから上位の推奨馬を判断することにした。すると、確かに推奨馬は減った。1レース当りの投入金額も1157円から938円に下がった。ところが、当らないことには変りはない。9月3日の新潟3歳Sまでの夏競馬13戦の結果は、こうした努力にもかかわらず極めて悲惨で、投入12200円に対し回収9530円で、2570円の赤字、回収率も78.1%にとどまった。

第4期は秋競馬で、9月10日のセントウルSから始まった。夏競馬は不測要因が多いのに絞り込みすぎた結果、的中が減ったと思われる。そこで、絞込み過ぎないように相対的に評価する方法を考えた。どんな低レベルのレースでも1着は出るし、オリンピックの決勝でもビリは出るということから、そのメンバーの中での偏差値を出し相対評価することにした。今度は運良く早めに成果が出て、セントライトの大当たりを始めまずまずの結果が続いた。惜しむらくは入院・手術のため、ブログ自体の中断があったが、幸い復帰後も状況は維持できた。12月24日の有馬記念までの15戦の結果は、16100円の投入に対して回収は31480円、プラスは15380円になった。回収率も195.5%にハネ上がった。

だが、喜んではいられない。12月に入って、ステイヤーズSでの投資100円、回収240円という、いわば予想の極致という成果がでたが、その反動か中日新聞杯から有馬までの4戦、回収ゼロ負けなのだ。不振だった実力馬が力を出したりしたことなのだが、戦績データだけを見ている限り仕方のないことかもしれない。来年への励みや楽しみとさせていただこう。

2月からおつきあいいただき、感謝にたえません。2000年から始めたデータベースのデータ量も10万件に達しようしています。量だけ誇っても何の意味もないので、アウトプットの質を上げる努力を惜しまず続けていく所存です。
早来リポート、来年もよろしくお願い致します。ありがとうございました。


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27 December

#181.かったいのかさ恨み −振り返れば2006?−

「かったい(癩)のかさ(瘡)恨み」ということを聞いたことがあると思われる。かったいはハンセン病、かさは梅毒。ともに重い病で、皮膚に醜い痕が残る痛ましい病であるが、より重いものが少しでも軽い方を恨むということで、転じて大差のないものがうらやんだり、愚痴をこぼしたりすることをいうそうだ。

その「かったいのかさ恨み」状態に日本中が入ってしまったようだ。愛知のホームレス殺人事件がその象徴的事件かもしれない。加害者は中学校時代をいじめ受けた弱者だそうで、その抑圧からホームレスの人たちを襲い金品を奪っていたそうだ。殺害されたのはホームレスの女性で、日本の社会でも最弱者に位置付けられる人なので、いたたまれない気持ちだ。
働いている人たちの状況も変りはない。組織化され権利が保証された身分で働く人々は既得権にしがみつき、一方、組織化されておらず、権利も乏しい人たちは相変わらず不安定で厳しい状況で働くことを強いられている。この人々たちは同じ現場で同じような仕事をしていることが多く、いがみ合っているように見える。ところが、別世界にいる経営者たちの報酬は一様に上昇しているのは、どうも理不尽におもえてならない。
このようなことが、あちこちで起きている。条件の悪い人ほど条件が厳しくなる状況から脱出できる状況になってほしい。


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26 December

#180.いじめと加害者 −振り返れば2006?−

教育基本法の審議と平行して、いじめの問題が盛んになってきた。議論自体が盛んになることは大いに結構だが、初めのころは対処療法に終始したようで結末が心配された。というのも、「死のうとする前に」や「いじめられたら」というへの対処ばかりで、肝心のいじめのもとに眼が向かなかったからである。

朝日新聞の朝刊の一面にも、毎日各界の選りすぐりの人たちによる、いじめへの連載があったが、「いじめられたら」という論調ばかりで、「いじめをやめよう」とか「いじめは悪い」という論調はなかなか現われなかった。さすがに、「いじめられる方も悪い」という論調はなかったが、以前はこれで事を済ましていた乱暴な先生もいたそうだから驚きだ。新聞の記事も、いじめられるタイプなどと、いじめられる側の話が多く、これではいじめる側に情報提供をしていることにもなりかなねない。連載の終わりの頃になって、宮本亜門のカエルをいじめてしまった話は心打たれる良い話で、いじめる側に立った数少ないいじめの話だった。

日本の社会は加害者に甘く感じられるようで、いじめに限らず、自動車事故、そして少年犯罪と、刑罰を重くすることが世論の方向になっている。というのも、加害者には人権というものがあって、物申せないような雰囲気があるようだが、その引き換えに刑罰が重くなるのでは議論が噛み合っていないようだ。


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25 December

#179.一流国をめざして −振り返れば2006?−

今年の競馬も、有馬記念でのディープインパクトの快走でめでたく幕を引くことができた。ディープインパクトには競馬界あげてお礼を言わなくてはなるまい。そして、もうひとり、武豊にも謝意を示すべきだろう。ジャパンカップと有馬記念、大変な重圧だったと思われるが、そんな気配を微塵も見せないで、無難でかつ見事な騎乗に改めて拍手だ。

それに引き換えあの調教師はなんだ。凱旋門賞での疑惑が起きたとき、こともあろうに姿をくらまし逃げ回ったのだ。そして、会見も聞きたくなかったが報道されるものを読んだり聞いたりしたが、どうもルールも確かめずに乗り込んだとしか思えない内容だった。名馬ディープインパクトを管理する資格など全くない人物としか思えない。

日本は今年、競馬の先進国として、念願のグループ?に入ることができた。だが、このようなことが起きては、海外での信用をなくし、またグループ?へ逆戻りなんてことにならないことを願っている。

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