Archive for 03 December 2008

03 December

#493.来年の国運はカラ回り

先月、神宮館の暦を買ってきた。一応、来年の自分の運勢をみるのだが、やはり傍にあると便利なのだ。今日はこんな日だったのかとか、月齢や汐の満ち干など、日本の生活には暦があると彩りが豊かになることが多い。という訳でページをめくると、例年なら目の行かないところで目が止まった。「国運予断」という箇所だ。井上象英先生の占断によれば、「澤水困(たくすいこん)」という卦が出たそうだ。

「当たるも八卦、当たらぬも八卦」という卦は、森羅万象を、天、澤、火、雷、風、水、山、地の8つの要素から成り立っているとし、その2つずつの組合せによるものなのだ。「澤水困」というのは、下卦に「水」上卦に「澤」という組合せなのだが、卦の名前の「困」が示すとおり良くない卦なのだ。なんでも困の字の象形から口の中に木が生えてしまうという不愉快な卦だ。それもその筈、卦は8×8の64通りある訳だが、その中に「四難卦」という取り分け厄介な卦がある。「水雷屯(すいらいちゅん)」、「坎為水(かんいすい)」、「澤水困」、「艮為山(ごんいさん)」の4つだが、堂々とそのうちのひとつになっている。
「水雷屯」の屯は「たむろする」の意でどん底だが、雪の下の草の芽を表しているようで希望も見えるとのことだ。「坎為水」の坎は水で、つまり水が2つ重なったもので、坎は欠乏や困窮を示すので、どん底の最下位のさらに下ということだ。「艮為山」の艮は山で、山また山、困難の連続という卦だが、難しい研究などにはむしろ良い卦らしい。

さて、「澤水困」だが、口の中に木が生えることは気持ちが悪いが、生えた木も成長できないのだ。また、澤の下に水があり、澤から水が流れてしまうとのことで、努力や投資が空転・浪費される様子を表しているそうだ。みんなが頑張っても国はカラ回り、というのが2009年の国の運勢のようだが、なんとか国中のベクトルを合わせて、カラ回りしないで進んでいきたいものだ。


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