Complete text -- "#437.過剰な期待"
12 August
#437.過剰な期待
北京オリンピックが始まった。まずは、無事開催されたことをヨシとしたい。次は日本選手の活躍だが、これもまずまずというところだろう。勝ったり負けたりは勝負の常、一喜一憂するのも結構だが、過剰な期待や贔屓の引き倒しのようなことになっては本末転倒だ。競技の結果については当事者である選手が一番知っているだろう。相手の力、自分の力と当日の調子、さらに環境や運など、少なくとも結果の妥当性の最大の理解者だろう。
前回は強豪の相手が不調の上、ミスを連発しての自滅があり、そこへ運良く一生一代の力が発揮できて優勝できたこともあるのに、今回は復調した相手のことや本来の力などを考えもせずに、「連覇」などと言い放つのは無責任といしか言いようがない。このようなことを巷の素人が喚き立てるのなら許せるが、テレビに出ている専門家らしき方々が偉そうに言うから、嫌な気持ちになる。
応援して見ている側にとって期待は当然ある。誰しもが好成績を収めて欲しいものだ。だからと言って、素人発想そのままで状況を知らない素人応援団を闇雲に煽っているのでは、結果が悪ければ選手を責めるとこになりかねない。期待外れが本当の期待外れなのか、それとも過剰期待だったのか、冷静に考えてみないと選手が可哀そうでたまらない。
競技を中継するテレビ局は視聴率の獲得が至上命題である。感動の場面や素晴らしい成果は二の次で、とにかく見てもらわなくてはならない。だから事前に過剰な期待を高めて、無理矢理テレビに誘い込むことに精を出すことになる。テレビ局に雇われた専門家らしき方々、視聴率稼ぎのための扇動をテレビ局に言われるまま実行しているとしたら、仲間内への背信行為を猛省すべきだろう。
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