Complete text -- "#547.列伝入りの名牝誕生"

10 April

#547.列伝入りの名牝誕生

いよいよ2009年のクラシックの第1弾、桜花賞だ。12日の15:40、阪神競馬場の芝コース1600mで開催される。1939年に開設され戦争で2回ほど開催が流れたが、今年は数えて69回になった。瞼の裏には、ミスオンワード、カネケヤキ、テスコガビー、ハギノトップレディ、メジロラモーヌといった昭和の名牝やベガやダイワスカーレットという平成の女傑が次々と浮かんでくる。そして今年はこの美しい走馬灯の中に加わろうとしている1頭の存在がある。その名はブエナビスタ。果たして歴史的なヒロインの誕生はなるのか。今年の桜花賞はそんな歴史的名馬の出現に立ち会えるかもしれないイベントなのだ。

【 Wscランキング:桜花賞 】
◆Wsc: 71.1 ブエナビスタ     R= 71、 RR= 72、 RT= 44、 D= 2.3、 A= -1.4、 H= 4.4
◆Wsc: 64.3 ツーデイズノーチス   R= 54、 RR= 66、 RT= 48、 D= 2.5、 A= -1.1、 H= 4.4
◆Wsc: 62.5 ダノンベルベール   R= 65、 RR= 62、 RT= 43、 D= .5、 A= -.3、 H= 3.4
◆Wsc: 57.8 ヴィーヴァヴォドカ  R= 47、 RR= 71、 RT= 38、 D= 1.2、 A= 3.8、 H= 0
◆Wsc: 57.5 レッドディザイア   R= 54、 RR= 64、 RT= 44、 D= .2、 A= -1.9、 H= 6.2
以上がWsc55を超えた推奨馬
◇Wsc: 54.0 サクラミモザ     R= 43、 RR= 61、 RT= 40、 D= .6、 A= 2.8、 H= -.7
◇Wsc: 52.1 アイアムカミノマゴ  R= 42、 RR= 63、 RT= 42、 D= -1.9、 A= 1.4、 H= -.3
◇Wsc: 51.2 ワンカラット     R= 48、 RR= 54、 RT= 40、 D= -1.7、 A= 1.1、 H= -.9
◇Wsc: 50.3 ジェルミナル     R= 58、 RR= 60、 RT= 37、 D= -2.6、 A= -.3、 H= 0
◇Wsc: 49.4 ルージュバンブー   R= 55、 RR= 67、 RT= 37、 D= -2.9、 A= -1.3、 H= 1.4
◇Wsc: 47.4 ショウナンカッサイ  R= 54、 RR= 57、 RT= 40、 D= -3.4、 A= 2.2、 H= -1.9
◇Wsc: 46.8 カツヨトワイニング  R= 48、 RR= 54、 RT= 42、 D= -3.4、 A= -.4、 H= 2
◇Wsc: 46.2 アンプレショニスト  R= 47、 RR= 50、 RT= 40、 D= -1.9、 A= -1、 H= 1.9
◇Wsc: 45.0 レディルージュ    R= 45、 RR= 50、 RT= 41、 D= -2.7、 A= 1.6、 H= .1
◇Wsc: 39.9 ルシュクル      R= 39、 RR= 47、 RT= 40、 D= -3.9、 A= 1、 H= -1.2
◇Wsc: 36.8 デグラーティア    R= 34、 RR= 38、 RT= 42、 D= -4、 A= -.2、 H= -.6
◇Wsc: 34.2 イナズマアマリリス  R= 45、 RR= 46、 RT= 33、 D= -5.8、 A= 1.3、 H= -1.4
◇Wsc: 33.5 コウエイハート    R= 39、 RR= 41、 RT= 32、 D= -5.1、 A= 2.2、 H= -2.7


【 展望 】
ブエナビスタの評価は70を超えたWscから完勝を期待するレベルになってきた。もはや勝って当たり前、2着でも大変なことになるのだろう。巷の鳩首会談はブエナビスタを負かす馬の出現より、ブエナビスタが取りこぼしに論点が移行していると思われるが、事故でもない限り第69代桜花賞馬になることは確実と思われる。

本当にそうだろうか。推奨馬に上がったブエナビスタに続く4頭は、ダノンベルベール以外調節対決による勝負づけは終わっていないのだ。確かにWscのスコアでは差があるが、ツーデイズノーチスはタイムや勝ちっぷりのスコアでは負けてはいない。だが、未勝利を勝ち上がって出走権のかかったオープン特別を勝ち上がっただけでは裏付けの重さに差があることは明白だ。

そこで以下の論点は馬券的な2着争いになる。ここで探すのは2着候補馬だ。去年の有馬記念は、実力的にはスクリーンヒーローが2番手だったが、圧倒的に強者のダイワスカーレットを負かしに行ったために5著に沈み、負かしに行かなかった馬が2〜4着に飛び込んだのだ。というわけで、いわゆる2着馬を探すのが近道になる。すると結論はひとつ、ダノンベルベールになる。


【 展開 】
このところの桜花賞はコースが改善され普通のレース展開になった。しかも今年は逃げから追い込みまで脚質は均等に揃い、真っ当なレース展開が楽しめそうだ。
まず逃げを打つのは、ヴィーヴァヴォドカだ。枠順もよいので鼻を切ってほしい。そのヴィーヴァヴォドカを追走して先頭グループを形成するのが、サクラミモザ、ショウナンカッサイ、コウエイハートの3頭だ。次いでの先行グループは、レディルージュ、アイアムカミノマゴ、イナズマアマリリス、ワンカラット、ルシュクルの5頭になる。中段は、デグラーティア、ダノンベルベール、ジェルミナル、カツヨトワイニングの4頭で進むだろう。後方は、アンプレショニスト、ツーデイズノーチス、ルージュバンブー、ブエナビスタ、レッドディザイアの5頭が控えることになる。

コースの紛れがなくなったとはいえ18頭のレースなので、アクシデントの発生は皆無ではない。ましてや後方に陣取るブエナビスタにはその危険がいつもつき纏う。それでも多少のことなら持前の瞬発力でなんとかなりそうだ。この瞬発力がアクシデントの回避には必要なコンピタンスで、歴史的名馬の素質でもあるのだ。そこで2着狙いだが、展開からはビエナビスタのいる後方に眼が向くので、前の方、特に先頭が有利になりそうだ。先頭を切るヴィーヴァヴォドカは良いペースで進むことができ、さらに色気が出なければ2着は近いと思われる。


11:38:33 | datesui | |
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