Complete text -- "#571.2世列伝?"
09 June
#571.2世列伝?
ナントカ2世の話をしている訳だが、前回では各国別の2世の顔ぶれを挙げてみた。出てきた国をみると、2世の出現には特定の地域や時代があるようだ。まず地域として多いのはヨーロッパか西アジアで、東アジアには全くみられない。また、同じヨーロッパでもギリシアやローマにはほとんど見かけない。世襲制が少なかったためか。2世がいない東アジアだが、まず中国には代を経て同じ名前をつける文化がなかったためか、何世という名は見当たらない。同様に北の遊牧民や狩猟民であるモンゴルや満州の諸族、また朝鮮やベトナムにも見当たらない。日本もほぼ同様であるが、天皇だけは後白河法皇や後水尾天皇のような例外のような例もあるが、これも3世を示す後後○○天皇という呼び名はない。
とにかく2世は西方のものらしいが、一番東に存在する2世はどこの誰であろうか。調べた限りではカンボジア、アンコール王朝のスールヤヴァルマン2世ではなかろうか。あのアンコールワットを造営した王様で、12世紀前半のことだ。カンボジアは6世紀のころ中国の記録に真臘として現れるのが最初で、その後ジャワのシャイレーンドラ朝に征服され、王は殺され後継者もジャワに連行された。9世紀の初めに帰国して、王として即位したのがジャヤヴァルマン2世である。アンコール朝の事実上の始まりで、13世紀までカンボジアの最も栄えたときになる。
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