Complete text -- "#133.なんたる矛盾"

24 August

#133.なんたる矛盾

昨日の23日は二十四節気の処暑で、暑さも一応収まるという日です。例年なら頷くことも可能でしょうが、今年は暑さの始まりが遅かったこともあり、もう少しの覚悟が必要ということでしょう。

さて、この暑さ。地球規模で考えると少し不思議です。地球がこんなに暖まっていられることが本来不思議なのです。地球の熱は地熱のような地球自身の熱もありましょうが、ほとんどは太陽からいただいた熱です。そして、この熱が地球にとどまっていることは、本当は不可能なはずなのです。

熱は温度の高いほうから低い方へ物を伝わって移動します。これを伝導といいます。物がなくても温度差があると熱は赤外線などで伝わることができ、これが放射です。宇宙のかなたは完全黒体というマイナス273度という温度ですので、地球からは常時猛烈な勢いで放射が起きています。冬の天気の良い夜に起きる放射冷却のイメージです。この放射の熱量はとても大きく、本来地球は太陽からもらった熱では収支上赤字のはずだそうです。これを、大気が放射の邪魔をしたり、熱容量の大きな水のおかげで、なんとか保ってきた訳です。ところが放射の邪魔をする大気の中に二酸化炭素が増えたりすると、こんどは熱がたまり過ぎることになります。
生物の構造上、温度が低くなることことには対処できそうですが、高くなることは苦手です。今、気温が40度下がっても被害はでるもののナントカできるかも知れませんが、40度上がったら人類や多くの生物は絶滅になるかもしれません。異常気象イコール温暖化などといわれても、具体的に有効な手立てを感じることのできない毎日では、ただイライラが募るだけです。

今年の暑さは二酸化炭素の増加だけによるものではありませんが、太陽からの放射能を守るバン・アレン帯、同じく紫外線を守るオゾン層と同じように、温度を守る機能が地球にはあります。太陽系の惑星の定義が喧しいですが、惑星のなかでも極端に異なる仕様の地球には他の惑星にはない機能があります。それぞれの機能が機能不全に陥らないようにしなくてはいけないのですが、昨日も今日も冷房はつけっ放しです。

理論的に考えれば冷房なんてと思わなければいけないし、日本流の涼をとることも考えてはいるのですが、まったく実行できないのが恥ずかしいです。


06:00:00 | datesui | |
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